試乗レポート
イギリスのロータスといえば、軽量で俊敏なスポーツカーの代名詞。クラシックな「エラン」から最新の「エミーラ」まで、常にドライバーズカーとしての哲学を貫いてきた。そのロータスの新たな挑戦が「エメヤ」だ。オールエレクトリックハイパーSUV「エレトレ…
アストンマーティンの最もアグレッシブな2シーター「ヴァンテージ」が、マイナーチェンジを経て上陸した。新たなフロントマスクは、アストンのフラッグシップモデルの「ヴァンキッシュ」や「DB12」に通じる最新のフェースデザインに刷新され、その進化はひと…
アメリカンスポーツカーの象徴、シボレー「コルベット」は2020年にフルモデルチェンジし、8代目となる現行モデルではエンジンがフロントからドライバーの背後に移され、ミッドシップに進化した。そのラインアップに昨年1月、コルベット初の電動化モデル「E-R…
マセラティの新型「グランカブリオ」は今年の2月に発表され、つい先ごろ上陸を果たしたばかり。2ドアのオープンスポーツカーで、4シーターであること、レーシングの世界にも通じるパワフルなエンジンを搭載し、内外装はすこぶる豪奢な仕立てになっていること…
2020年にデビューした現行モデルのBMW「M4」が、今年7月にマイナーチェンジした。今回試乗した「M4コンペティション クーペM xDrive」は、フェイスリフトが施された最新バージョンだ。 <関連記事>まるで“オーダーメイド”の乗り心地 BMW「アルピナ B4 グラ…
スウェーデンのボルボは今年9月初め、2030年までに販売車両の100%をBEV(電気自動車)にする目標を修正した。一部でHV(ハイブリッド)車の販売も継続する方針に変更されたが、ボルボのラインアップは着実に電動化が進められている。その中で最も注目される…
電動化の流れがスポーツカーブランドにも波及しているのは良く知られている。中でもイギリスのロータスはBEV(電気自動車)ブランドとなるべくラインアップの拡充に努めている。その第一弾がハイパーカーの「エヴァイヤ」。それに続くのがオールエレクトリッ…
イギリスの名門チーム、マクラーレンが2011年から展開するスーパースポーツカーは、レースの技術を生かしたカーボン製モノコックとミッドシップレイアウトを特徴とし、フェラーリやランボルギーニと肩を並べるブランドに成長している。 <関連記事>レーシン…
ジープにはタフなイメージがある。四輪駆動のパワーユニットはディーゼルかガソリンが主流。しかし今回登場した最新モデル「アベンジャー」は一風変わっている。前輪駆動で、バッテリーとモーターで走るブランド初の電気自動車(BEV)なのだ。 <関連記事>B…
メルセデスAMGから「CLE53 4マティック+クーペ」が登場した。車名から仕様を読み解くと、ブランドは普通のメルセデスではなくより上級なメルセデスAMG。CLEはEクラスのクーペを表し、53はガソリンの3リッター、直列6気筒エンジン、4 MATICはAWD(全輪駆動)…
2024年6月初旬に発表されたBMWアルピナのニューモデル「B4 GT」は、既存の「B4」のマイナーチェンジ版。今回はドイツ・ザクセンリンク・サーキットでの試乗を通じて、その魅力を紹介する。 <関連記事>まるで“オーダーメイド”の乗り心地 BMW「アルピナ B4 …
「スーパーカー世代」とか「スーパーカーブーム」という言葉がある。1970年代の中ごろから、大いにもてはやされたムーブメントがあった。ブームというだけあって、実際に所有しているような人だけではなく、まだクルマの運転すらできない子供までもが夢中に…
メルセデス・ベンツの有名なキャッチコピーに「最善か無か」というものがある。「徹底的に煮詰められたクルマ、それ以外は必要ない」と解釈する感じだろうか。今回久しぶりに「最善」を強く意識させる一台に出会った。Cクラスセダンのボディに考えうる全ての…
小型車のチョイスは簡単ではない。限られたスペースの中で実現する実用性の難しさというものもあるけれど、車重と同じくイメージも軽かったとしたら、うれしくない場合もあるはずだ。特に週末、ゴルフ場に乗っていったときにエントランスに止めるのは気がひ…
6月中頃のドイツ東部でアルピナが発表した「B3 GT」と「B4 GT」の国際試乗会が開催された。 <関連記事>まるで“オーダーメイド”の乗り心地 BMW「アルピナ B4 グランクーペ」 この2モデルはこれまでの「B3」と「B4」の進化型であり、改変の核となっているの…
スポーツカーの世界では見た目のカッコよさもさることながら、パフォーマンスも重要な評価軸となる。それは結局のところエンジンのパワーに由来していることが多い。だがオフロード4駆やSUVの世界ではどうか。パワーが足りないのは論外だけれど、パワフル過…
徐々に普及してきているEV(電気自動車)だが、いまなお実際の一充電航続距離が気になるICE(エンジンを搭載車)のオーナーは少なくないはず。 『BRUDER×EV』では、特に走行距離と充電に的を絞り検証。今回はアウディの電気自動車、e-tronから昨年のマイナー…
シトロエンやプジョー、ルノーに代表される現代のフランス車の多くには、いくぶん“カジュアル”なイメージが付きまとう。その中にあって、DSオートモビルは一頭地を抜くプレミアムブランドだ。今からちょうど10年前、シトロエンから独立する形で登場した。ト…
BMWのクロスオーバーSUV「XM」は、前例を思い浮かべるのが難しい一台だ。フロントマスクのインパクトが大きい昨今のBMWのラインアップの中でも、ダントツの強面ぶり。その素性をひも解くには、車名のアルファベット2文字がヒントになる。 <関連記事>これぞ…
ジャガーは再びいい時代を迎えようとしていると言えば、「なぜ?」と首を傾げる人がいるかもしれない。21世紀に入って人気はSUVに傾き、同グループ内で勢いのあるランドローバーに圧されがちだからだ。だが、90年代のジャガーに憧れたことがある人ならば、昨…
クルマをいじる楽しみが廃れたことはない。好みのステッカーを貼る、ホイールを変えることでも気分は盛り上がるのだが、さらに深いレベルで楽しみ方を探求するマニアだっている。スポーツカーのあらゆる部分に手を加えれば、最終的には愛車をモータースポー…
F1マシンの設計はドライバーの腰骨の幅を測るところから始まる。ドライバー個人に合わせた究極のワンオフ(オーダーメイド)だ。一方、一般車は量産品であり、不特定多数の顧客に向けたものに過ぎない。だが、ステアリングを握り、走り始めた瞬間に「おっ、…
クーペの後にオープンモデルをリリースするというのは、スポーツカーの世界では常識だ。昔はルーフ部分を切り取るだけだったが、それだとシャシーの強度が半減してしまう。そのためクーペにはない補強材を追加するのだが、それでも「クーペ=本格派」「オー…
BMWの新型「X1」が今年2月に発売された。1シリーズというとBMWの末っ子的な立ち位置だが、実際は日本の道路にはジャストサイズで、メリハリのあるスタイリングからは“末っ子っぽさ”を感じない。パワートレーンがガソリンとディーゼルMHEV、今回試乗したBEV(…
レンジローバーのモデルは現在4種類ある。シリーズの中心的存在である「レンジローバー」と「レンジローバースポーツ」、シャープなスタイリングで一世風靡した「レンジローバーイヴォーク」、そして2017年に登場した「レンジローバーヴェラール」だ。 <関…
昨年フルモデルチェンジをしたメルセデス・ベンツ「Eクラス」。伝統的なミドルサイズセダンとあって「今回はどんな感じなのか?」と気になるファンは多いだろう。新型もこれまでと同じくセダンとステーションワゴンという2種類のボディタイプが選べる。今回…
以前「スーパーカー」と呼ばれていたクルマは、近年「スーパースポーツカー」と呼ばれるようになった。その理由は諸説あるが、テクノロジーの進化によって「300㎞/hオーバーの最高速」といった、いささか都市伝説とされていたパフォーマンスを、確実に引き出…
昔から個性派として知られるシトロエンだが、現在のラインアップはコンパクトハッチの「C3」に始まり、「C4」「C5」「ベルランゴ」「エアクロス」など全9種。決して多くはないが、BEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド)など現代の自動車ブラン…
多くのメーカーが将来的な販売計画をBEV(電気自動車)に一本化する中で、BMWは早い段階から様々な市場向けモデルの供給を宣言している。実際、現行モデルのG70型 7シリーズは、多様性重視というBMWのスタンスを示す良い例となっている。 <関連記事>ベント…
フォルクスワーゲン「ゴルフ」は長らく“輸入車のスタンダード”と呼べるポジションにいた。日本市場における販売台数や扱いやすいサイズ感もさることながら、クオリティの高さが多くの自動車メーカーの指標になっていた。だが、クロスオーバーSUVの台頭と電気…
スポーツカーを主に扱うメーカーによるクロスオーバーSUVのリリースが加速している。2002年にポルシェから「カイエン」が登場して以来、このトレンドはほぼすべてのメーカーに波及してきた。例外なく名門マセラティもその一翼を担っている。 <関連記事>キ…
日産「GT-R」の2024年モデルが登場した。一昨年あたりは「車外騒音の規制をクリアできず、2022年モデルで終焉(しゅうえん)を迎える」という噂が絶えなかったが、晴れて命脈はつながった。 <関連記事>伊達オトコのための豪奢なGTカーはいかが? 新型「グ…
フェラーリはあらゆる自動車ブランドの中で特別なポジションを手にしているにも関わらず、100年に一度といわれる自動車の変革期に対して着実にアクションを起こしている。その最も顕著な例が同社初の4ドア4シーター、SUVスタイルをした「プロサングエ」のデ…
イギリスを代表するF1の強豪チーム、マクラーレン。長らくレーシングを専業として歴史を積み重ねてきた同社のロードゴーイングモデルは、2011年に登場した「MP4-12C」だ。その基本的な構成はF1マシーンにも通じるカーボンファイバー製のモノコックタブを核と…
イギリスは、近代競馬のスタイルを確立した国だ。競馬の世界でダービーステークスといえば、今日でもなお決定的な一戦として知られている。そんなイギリス産のスポーツカーは、時にサラブレッド(競走馬)に例えられ、自動車の草創期には「鉄の馬」と言われ…
ポルシェ「911」には様々な派生モデルがある。実際は、かなりのクルマ好きでも覚えられないくらい枝分かれしている。その中でも「GT3」は比較的、名が通っているのではないだろうか。自然吸気で高回転型のハイパワーエンジンを搭載し、“レーシングカーの一歩…
BMWの新型「5シリーズ」が上陸した。シリーズ8代目、型式名G60の特徴はラインアップの中にBEV(電気自動車)が含まれていることだ。BMWは将来のロードマップを電気だけに絞らず、「需要に応じて様々なパワートレーンを用意する」としているが、新型5シリーズ…
伊達オトコ御用達といっても、価格、信頼性の面でおいそれと手を出せないのがマセラティだ。モデナの名門はレーシングカーの製作によって戦前に誕生し、フェラーリよりもはるかに古い歴史がある。ポルシェのアイコンは言わずもがなリアにエンジンを置く「911…
メルセデス・ベンツのBEV(電気自動車)は現在セダンで2モデル、SUVで5モデルがラインアップされている。中でもBEVのSクラス、Eクラスというべき「EQS」と「EQE」、そして各々のSUV版を含めた4台は「EVA2」というBEV専用プラットフォームを採用している。そ…
初めてのBEV(電気自動車)を選ぶとして、最適な一台は果たしてどんなモデルか。最大か最小のどちらかに振り切ってみるという考え方はどうだろう? フルサイズボディで一充電あたりの走行距離が600kmを超えるモデルか、もしくは200~300㎞程度のコンパクトな…
ジャガーは2025年以降、完全なBEV(電気自動車)ブランドとなることを宣言しており、内燃機モデルの生産を段階的に終了していく方向だ。具体的には今年末までにSUV以外の内燃機関モデル(セダン系、スポーツカー系)の受注が終了する。 <関連記事>ロータス…
アウディ初のフルEVモデル「e-tron」が、モデルライフ半ばにマイナーチェンジし、車名の先頭に「Q8」の文字が追加された。2018年にデビューして以降、アウディのBEV(電気自動車)のラインアップは順調に増えており、現在は10車種にのぼる。同社は2025年、最…
ボディは同じでエンジンやその他のスペックが異なる、いわゆる“グレード違い”はクルマの世界にはよくある話で、メルセデス・ベンツ「SL」も例外ではない。以前、4気筒ターボエンジンを搭載した「SL43」を紹介したが、今回試乗したのは、その上位モデルという…
BMW 「X6Mコンペティション」は、今年いちばんお薦めしたいモデルだ。モータースポーツ由来のMシリーズで、今をときめくクーペライクなSUVタイプのボディを特徴としている。ハイパフォーマンスがうかがえる筋肉質なボディと、スーパーカーもかくや、というほ…
SUV台頭のイメージが強い昨今だが、だからといってセダンの性能が劣っている、というわけではない。今どきのクルマは基本設計の段階で、さまざまなサイズのセダンやSUVに転用可能な“モジュラータイプ”のプラットフォームを使用しているので、ポテンシャルの…
ポルシェは最新機能を各モデルに意欲的に盛り込むことで、魅力的なラインアップを構築している。伝統的なスポーツカーである「911」にスーパースポーツ並のスピードを追加した「Turbo(ターボ)」や、レーシングカー並みのポテンシャルを秘めた「RS」、「GT3…
ゴルフは躍動的でありながら、時にフォーマルな一面で人を魅了するスポーツとして知られる。イギリスのベントレーにも同じような表現が当てはまるかもしれない。つまりレーシングのDNAを持つドライバーズカーでありながら、リアシートにVIPを迎えるような使…
BMW「アルピナD4Sグランクーペ」は、クーペライクな4ドアボディの「4シリーズ グランクーペ」をベースとし、アルピナが仕立てたディーゼルエンジンを積んだ快速ツアラーだ。 <関連記事>ワクワクするほどの機敏性と速さがウリ BMW「M2クーペ」 ディーゼルと…
今年5月、「レンジローバー」の2024年モデルが発表され、すべてのモデルが電動化されるという。23年モデルで電動化されていたパワートレーンは、3.0リッター、直6ガソリンのPHEV(プラグインハイブリッド)とD300と呼ばれる3.0リッター、直6ディーゼルMHEV(…
昨年10月に発表された2代目となるBMW 「M2クーペ」。このクルマの構成手法はBMWの伝統にのっとっている。2ドア、FR(後輪駆動)のシャシーに太めのタイヤを履かせてボディを拡幅。フロントボンネット下に収まるパワーユニットはパワフルなストレート6(直列6…