TakuMiyamoto

旅する写心 〜Bridge Over Troubled Water

延期になっていたゴルフのメジャートーナメントのリスケジュールが6日に発表された。マスターズは11月12ー15日、全米プロは8月6ー9日、全米オープンは9月17ー20日、そして全英オープンは中止となった。 本来なら今週は待ちに待ったマスターズウィークだった…

旅する写心 〜The Sun Also Rises

東京オリンピック2020の1年延期がこのほど発表された。4月のマスターズ、5月の全米プロに続き、ゴルフのビッグイベントに影響が出た。ほんの数カ月前までこのようなことは想像すらできなかった。 この流れで行くと全米オープンや全英オープンも厳しい選択を…

旅する写心 〜Left Alone

最近のゴルフ好きのSNS発信が面白い。クラブ7本でのプレーや9ホールプレーはたまた薄暮プレーやゴルフトライアスロンまである。ゴルフの遊び方が少し変わってきたのかも。 リビエラのロッジからコースを眺めていると夕闇迫る中を1人でバッグをキャリーしなが…

旅する写心 〜When You Wish Upon A Star

ちょっとしたきっかけだった。それは「ジェネシス招待」2日目松山英樹は最終ホールでバーディを取らない限り予選落ちが見えていた。しかしリビエラの18番は簡単にバーディが取れるホールではない。 好調なドライバーは飛距離も出てフェアウェイを捉えた。ピ…

旅する写心 〜California Dreamin’

いよいよ来週リビエラで招待試合に格上げになった「ジェネシス招待」が始まる。パーマー、ジャックに続きタイガーの功績が認められた形だ。 タイガーがこのリビエラを自身の招待試合に選んだ理由は16歳のアマチュアの時初めてPGAツアーに出場した思い出深い…

旅する写心 〜Golden Bear

1月21日はジャック・ニクラス80歳の誕生日。言わずと知れたゴルフ界の帝王、世界最強のプロゴルファーだ。私がゴルフの写真を撮っていて一つ誇れることがある。それは、ジャックの全てのメジャーの最後のラウンドに立ち会えたことだ。 引退を表明した当時は6…

旅する写心 〜Captain Santa Claus

ロイヤル・メルボルンで行われるプレジデンツカップは2011年以来だ。この時は米国選抜がキャプテンピックでタイガー・ウッズを選んだことが大会前から物議を醸した。当時のタイガーは絶不調の真っ只中だったのだ。 そもそも、プレジデンツカップはPGAオブア…

旅する写心 〜Shining Moment

優勝シーンをレンズに収める。幾多のそれらはいつでもドキドキする瞬間でありワクワクする瞬間でもある。昨日の金谷の優勝シーンはアマチュアとは思えない表現力で自らのパフォーマンスを形にしていた。 最終日、ゴルフ写真家の朝はピンポジションの確認から…

旅する写心 〜PGA Tour Is Coming To Town

ZOZOチャンピオンシップは関係者の想像をも上回る最高の結果となった。こんな日が来るとは…海を渡って30年以上PGA Tourを追いかけてきた私にとっても、感慨深かった。 1980年代の後半、私がPGA Tourで撮影を始めた頃はセベ、ファルド、ライル、ランガーら欧…

旅する写心 〜「コース巡礼」32.古賀ゴルフ・クラブ 空撮

今年の日本オープンは九州屈指の名門古賀ゴルフ・クラブで開催される。玄界灘に面した古賀海浜の穏やかな砂丘に18ホールが完成したのは1957年上田治によるものだった。 当初は砂丘に日本の芝が根付くかどうか心配されたが川奈の現場監督を務めた農学博士・丸…

旅する写心 〜Battle of Golf War

優勝の回数が増えてくると次に欲しくなるのがナショナルオープンのタイトルだ。今週の「日本女子オープン」、例年のクラシックタイプコースでなく珍しくリゾートコースで開催される。 ココパリゾート白山ヴィレッジGCは鎌倉時代から恋の悩みを癒すいで湯とし…

旅する写心 〜Slow and steady wins the race

華々しくデビューした石川遼がプロ転向直後に掲げたのは「急がば回るな!!」という造語だった。ハードルを乗り越えて走り続けことし28歳になる。 2013年から米PGAtourに挑戦し心破れて17年に帰国。大観衆の中でプレーしていた日本と違い誰もいない裏街道をプ…

旅する写心 〜Heat Island

異常気象と言われて久しい。それも年々酷くなっていくから驚く。今年はヨーロッパが熱波、ミシシッピでは大洪水、メキシコでは大量の雹。もちろん日本も例外ではない。 じゃあどこで避暑を過ごせばいいのか。昔なら軽井沢や北海道に逃げられたが、今や日本の…

旅する写心 〜「コース巡礼」31.バンドン・デューンズ 6番ホール

1999年に完成したこのコースは当初から一帯の壮大な青写真を掲げアメリカのゴルフ雑誌が開場直後から大きく取り上げた。私もすぐに行ってみたくなりオレゴン州の片田舎を訪れたものだ。計画通り、次々とコースを開場しいまでは世界のゴルフ好きが憧れる一大…

旅する写心 〜A Life Story

今年の全英女子オープンはロンドン北部のウォーバーンGCで開催される。このコースでの開催は11回目。歴史を辿ると、栄えある最初の開催で優勝したのは岡本綾子だ。 欧州ツアーと米LPGAの共催だった1984年大会。米国に主戦場を移して4年目の岡本は、その年す…

旅する写心 〜「コース巡礼」30.ロイヤルポートラッシュGC 13番ホール

私がゴルフの旅を始めた頃、北アイルランドに足を運ぶという発想はなかった。素晴らしいコースがあると評判を聞いてはいたが、激しい紛争があったためなかなか近づけなかった。 1990年半ばに紛争も落ち着き始め全英シニアオープンなどが開催され始めた。今回…

旅する写心 〜「コース巡礼」29.いぶすきゴルフクラブ 7番ホール

日本を代表するコース設計家といえば東の井上誠一と西の上田治。ともにC.H.アリソンの来日時に多大な影響を受けた。 ゴルファーの中には井上作品に惚れ込み現存する41コース全てを巡る旅をすると聞く。井上の作品は大きく分けて3つの時代に分かれると言われ…

旅する写心 〜「コース巡礼」特別編.ペブルビーチゴルフリンクス 18番ホール

18番ティグラウンドは想像以上に突き出した断崖にある。海風にさらされた木製の柵とコースの左サイドを侵食するパシフィックブルーの深い色味が印象的な一枚だ。 << 編集部よりお知らせ >>当ページで連載する宮本卓氏が長年、契約フォトグラファーを務め…

旅する写心 〜「コース巡礼」28.ザ・ロイヤルゴルフクラブ ドライビングレンジ

クラブライフを楽しむ上で大事なことの一つに練習場環境があげられる。アメリカでは各コースに立派な練習場が設けられているが日本ではまだまだとりあえず…なコースが多いのが実情だ。 今週「ミズノオープン」が開催されるザ・ロイヤルゴルフクラブ。日本で…

旅する写心 〜New York State of Mind

2002年ニューヨークは前年のテロの後遺症がまだ冷めやらぬままだった。初めてメジャーの開催地に選ばれたベスページ・ブラックコースは市民が気楽にゴルフできる場所として親しまれてきたところだ。 全米オープンはそれまで名門コースで開催されることがほと…

旅する写心 〜「コース巡礼」27.ベスページ・ブラック 17番ホール

タイガーのマスターズ復活優勝の興奮が冷めやらない。メジャー通算15勝目。ジャックのメジャー18勝というターゲットが再び見えてきた。次なるメジャーは5月16日開幕、ベスページでの全米プロだ。 ベスページは公営ということもあり誰でも気軽にラウンドでき…

旅する写心 〜It Don’t Mean A Thing

1番ティグラウンドでバースデーソングに迎えられハニカミながら岡本綾子は登場した。歌うのはギャラリー。この大会では恒例行事となっていて地元のファンもそれを楽しんでいた。 女子メジャーの第1戦が行われるミッションヒルズCCは岡本本人も家を持つ大好…

旅する写心 〜Road to Masters

今年からプレーヤーズ選手権が5月→3月に移動になった。昔のファンには馴染みが深い。カリフォルニア・シリーズを終えフロリダに移動しマスターズへ。 選手にとってはコンディションをどう上げていくかが課題の時期だ。ドラール、ホンダ、ベイヒル、TPCと続き…

旅する写心 〜「コース巡礼」26.神戸ゴルフ倶楽部 ロッカールーム

イギリス人貿易商のアーサー・グルームが六甲山頂に山荘を建て仲間との団欒から「ここにゴルフ場を造ろう」と始まったのが1896年夏。 男のロマンはただただゴルフを愛する気持ちのみを持って幾多の困難を乗り越え1903年5月日本初のゴルフ倶楽部を開場した。 …

旅する写心 〜First Time I Met The Blues

私の大好きな曲の一つにバディ・ガイのFirst Time I Met The Bluesがある。曲自体もさることながらタイトルも気に入っている。 私が初めてリビエラCCを訪れたのは1988年のLos Angeles Openだった。あの時感じたもの、コースやクラブハウスのイメージだけでな…

旅する写心 〜Hollywood Star

今でこそ1試合で60万人ものギャラリーを集める試合もあるが、第2次大戦前のPGAツアー創成期はギャラリーを集めることに苦労したと伝えられている。そこで力になったのがハリウッドスターの協力だった。 1937年に当時絶大なる人気を誇っていたビング・クロス…

旅する写心 〜My Favorite Course

このコースに立つといろいろな記憶が蘇ってくる。目に入る景色のせいだろうか。否、頬に当たる風、肌を刺す紫外線、シューズから伝わる大地の起伏。五感全てがフル稼働している。 Torrey Pines Golf Courseはタイガー・ウッズにとって特別なところだ。ロサン…

旅する写心 〜Miracle Shot

ワイアラエCCの夕方撮影も兼ねて食事前に9ホール青木さんとラウンドした。「なんかあの時と今日はピンポジが似てるなー」記憶を辿るラウンドになった。 1983年のハワイアンオープン最終日1打差を追った最終18番(パー5)で青木さんは劇的なイーグルを決めて…

旅する写心 〜Gold Medalist

ロサンゼルス郊外のリビエラCCに一枚の小さな写真が飾られている。ゴルフではなく馬術競技の写真。開場当時、リビエラにはポロ競技場が併設されていた。 写っているのは日本人で、「バロン西」こと西竹一男爵。クリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島か…

旅する写心 〜Final Stage

長いゴルフ人生、最後の優勝がどこになるかはわからない。しかし本人にはきっとなんとなく感じるものがある。 丸山茂樹はPGAツアーを撤退した後、ジワジワと体力の限界を感じながら日本の試合に出ていた。2009年12月の「日本シリーズ」思ってもないチャンス…

旅する写心 〜「コース巡礼」25.習志野CC キングコース 16番ホール

PGAツアーがついに日本にやってくる。マレーシア、韓国、中国ではすでに開催されていていつかは日本でと期待していた。開催コースは習志野カントリークラブだ。 オールドファンにはサントリーオープンの開催コースとしておなじみだろう。過去に日本オープン…

旅する写心 〜Welcome back Hideki !!

リニューアルされたばかりの太平洋C御殿場で行われる三井住友VISA太平洋マスターズに松山英樹が2年ぶりに戻ってくる。自身が初めて監修したコースで、今年初めての日本ツアー出場きっと来週は話題が尽きない。 コース設計はリース・ジョーンズ。昨年、松山は…

旅する写心 〜「コース巡礼」24.パサージュ琴海 3番ホール

海外には海越えで有名なホールがいくつかある。しかし日本の本格的な海越えホールは長崎のパサージュ琴海のみだ。 なぜかゴルファーは海越えのホールになると血がさわぐ。不思議な挑戦欲がフツフツと湧き上がる。視覚から入る情報に圧倒され知らず知らずのう…

旅する写心 〜Dream of Naomi

大坂なおみがついにテニスで日本人最初のメジャーチャンプになった。ゴルフでは1977年全米女子プロに樋口久子が勝った。だが男子では今一歩のところで栄冠に届いていない(※編注)。 中学生の時「ナオミの夢」という曲が大流行した。ヘドバとダビデというイ…

旅する写心 〜「コース巡礼」23.PGMゴルフリゾート沖縄 デイゴ1番ホール

最近のAONはプレーヤーとしては一区切りつけそれぞれ活動をしている。ツアーの会長として頑張る青木さん、そしてジュニアの育成に力を入れるジャンボさんやトミー。ゴルフ界に何かを残そうと老体に鞭打って頑張っている。 そんな中、青木さんが沖縄にリゾー…

旅する写心 〜centennial anniversary

ペブルビーチが2019年、開場から100周年を迎える。今年は全米アマで、来年はいよいよ全米オープンを開催するスケジュールだ。この舞台から数々の名勝負が生まれている。 1972:That Nicklaus 1-iron,1982:Watson’s clutch chip-in,1992:Kite’s mastery in gal…

旅する写心 〜「コース巡礼」22.日高CC 6番ホール

埼玉、狭山・入間一帯には名門コースが多く集まっている。東京GC、霞ヶ関CC、武蔵CC、飯能GC、狭山GC、日高CC。どのコースも松がコースの味を演出している。 2019年日本シニアオープンが開催される日高カントリークラブを訪れた。設計は相馬正胤。日本で初め…

旅する写心 〜It’s not too late

今回のフィル・ミケルソンの事件は色々なことを考えさせられる。ルール違反を知りながらペナルティ覚悟でボールを止めた行為。これが許されるならばゴルフが成り立たなくなるかもしれない。 1921年ボビー・ジョーンズが全英オープンに初挑戦したセントアンド…

旅する写心 〜Best Ever

タイガー・ウッズが初めて全米オープンに出場したのは1995年のシネコックヒルズだった。当時19歳。その時の言葉が忘れられない。 「僕はゴルフ界のマイケル・ジョーダンになりたいんだ…史上最強になりたいんだ」そのゴールを見届けたくて俺もここまでやって…

旅する写心 〜Superman

谷口徹が偉業を成し遂げた。50歳でメジャー優勝。これは公式試合の最年長優勝記録。このオトコただ者ではない。 谷口とよく話をするようになったのはメジャー大会で度々出くわすようになってからである。彼は意外にもメジャーの出場回数は多い。それも半端な…

旅する写心 〜Dreams Come True

夕闇迫るワイアラエの練習場で小平がひとり黙々と球を打っていた。静寂に響く打球音。何かに悔しさをぶつけているようなそんな音に聞こえた。 2017年末のワールドランキングで1つ順位が足りずにマスターズ出場の権利を逃した。その直後のハワイだった。練習…

旅する写心 〜Wonderful Dream

一年で一番ときめく週、それは3月最終週。桜も満開、マスターズを直前に控えついつい心がざわめく。 今年はいつもよりそれが激しい。世界中のゴルフファンがマスターズでのタイガーに注目している。彼にしかできない、彼だけが持っている特別なsomething。 …

旅する写心 〜「コース巡礼」21.横浜CC西コース12番ホール

昨年末に発表された2018年版のTop100 Golf Courses of The Worldに横浜カントリークラブ西コースが92位で初めてランクイン。Coore&Crenshawにより全面改修された2016年以降、世界中で注目されていた。 1グリーン化を含む全面リニューアルはコースの印象を一…

旅する写心 〜「コース巡礼」20.シネコックヒルズGC 16番ホール

今年の全米オープン会場となるのは1891年創立のシネコックヒルズ。全米最初のゴルフクラブであり、全米最初のクラブハウスも健在で全米初の女性メンバーが認められたことでも有名だ。 全米オープンを過去に4度開催している。私は1995年、2004年大会を取材し…

旅する写心 〜I Left My Heart In Los Angeles

久しぶりにリビエラに出場するタイガー。記者会見を終え外に出ると待っていたのが丸山茂樹だった。 二人は同じ時期PGA Tourを戦った仲間。ペアリングもよく一緒になった。二人を追いかけてPGA Tourを旅した日々が懐かしい。毎日が刺激的だった。二人の選手に…

旅する写心 〜「コース巡礼」19.キビラGC 6番ホール

メキシコのバハ・カリフォルニア半島その南端にあるカボ・サンルーカスを初めて訪れたのは1995年。ニクラス設計のCabo del Solが話題になった時だった。その後、大規模なリゾート開発が進みこの一帯は大きく変貌を遂げた。 今回訪れたのが同じくニクラス設計…

旅する写心 〜memories of you

いよいよタイガーの2018年が始まる。ワクワクする気持ちとドキドキする不安感。その両方を持ってファンもそしてタイガー自身も戦う。 ゴルフというスポーツは競技人生が長い。それゆえに選手それぞれがアップ&ダウンを感じながら戦っていく。どんなレジェン…

旅する写心 〜These Guys Are Cool

マウイの風は今日も強かった。PGAツアーの2018年初戦、出場した昨季の優勝者34人は何事もないかのようにただ淡々とプレーしている。ロープ外のギャラリーはしっかり足を踏ん張らないと観戦していられないほどだ。 カパルア・プランテーション最終日は12番(P…

旅する写心 〜Dog Year

年をとると本当に1年があっという間に過ぎてしまう。ましてやこの時代、技術革新の速さも半端ではない。便利になっているが理解できないことも多くなっている。 英語ではこういうことをDog Yearという。成長の早い犬にとっての1年は人間の7年に相当するとい…

旅する写心 〜「コース巡礼」18.リビエラCC16番ホール

ホールを囲むプラタナス。新緑の頃も綺麗だが、枯葉が舞い降り白い木肌が目立つ冬のこの時期が大好きだ。 季節の変化を感じにくいLAでも微妙に四季を主張するものがある。このプラタナスも夏だと存在感が薄くつい通り過ぎてしまいがちだが、冬は足を止めて思…

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