コース巡礼

旅する写心 〜「コース巡礼」43.パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ

最近よく夢を見る。それは旅をする夢だ。ボクだけなのかな…我慢というものには期限があってそこまでは頑張ろうとなるのだが。 海に囲まれたゴルフ場パサージュ琴海。大村湾に浮かぶあの絶景が頭にこびりついて離れない。夢にはしっかりと船の曳き波まで映し…

旅する写心 〜「コース巡礼」42.キアワアイランド オーシャンコース 18番ホール

40年近くの取材歴の中で一番興奮した大会を聞かれると決まって答えるのが1991年のライダーカップ。それはマスターズでもなく全米でも全英でもない、日本人が誰も出場していない大会。その舞台となったキアワで今年のメジャー2戦目全米プロが開催される。 PGA…

旅する写心 〜「コース巡礼」41.京都ゴルフ倶楽部 上賀茂コース 1番ホール

京都は夏が暑く、冬は底冷えするほど寒い。だからと言って嫌いかというと大好きなのだ。 いろいろ旅をしてきて気がついたことは、寒暖差が激しいところほど食べ物は美味しいし景色が綺麗だ。 暑いの寒いのと言う人にはこのご褒美を味わうことができない。寒…

旅する写心 〜「コース巡礼」40.シャーウッド カントリークラブ

ロサンゼルスで「超」が付く名門コースといえばLA、Riviera、Bel-Air、Wilshireだ。1980年の後半もう一つ「超」の付くプライベートコースを作ろうとハリウッド俳優やスポーツ選手から声があがり出来たのがシャーウッド。 設計者は南カリフォルニア最後の設計…

旅する写心 〜「コース巡礼」39.ザ・サイプレスGC 6番ホール

喧騒から逃れたくなる時がある。渦の中に飲み込まれていると見えないものから、少し勇気を持って離れることが時には必要だ。 そういう気分を満たしてくれるのがザ・サイプレスゴルフクラブ。人は何かを始める時にウォーミングアップはするもののなかなか上手…

旅する写心 〜「コース巡礼」38.ミッションヒルズ 6番ホール

例年だとLPGAのメジャー初戦としてマスターズの前週に行われるANAインスピレーションはコロナ禍の影響で今週開催(9月10日~)となった。 いつもの時期だとこのパームスプリングス一帯は最高の季節でパラダイスと言っていい。しかし、それがこの季節砂漠は危…

旅する写心 〜「コース巡礼」37.ウィングドフット 18番ホール

開催が危ぶまれた今年の全米オープンはニューヨーク郊外のウィングドフットで行われる。難コースで知られるウィングドフットはティリングハストの代表作であり、超名門としての風格も格別である。 僕は1997年の全米プロと2006年の全米オープンに加え、その両…

旅する写心 〜「コース巡礼」36.TPCハーディングパーク 6番ホール

コロナ禍で日程が大きく変わった中、いよいよ今年初のメジャー全米プロゴルフ選手権がサンフランシスコのTPCハーディングパークで開催される。 全米プロはこれまで名門コースでの開催が中心だったが全米オープン同様、誰もが普段プレーしているコースで開催…

旅する写心 〜「コース巡礼」35.ロイヤル・セントジョージズ・ゴルフクラブ 4番ホール

今年の全英オープンは新型コロナの影響を受け中止となった。Royal St George’sにとっては2011年以来の開催が来年に持ち越された。1860年に始まった全英オープンでスッコットランド以外での開催は1894年の同コースが初だった。 ロンドン市内にも古くから名門…

旅する写心 〜「コース巡礼」34.太平洋クラブ御殿場コース 5番ホール

淡いピンクに染め上げた桜の花が一斉に散り、入れ替わるように柔らかな葉が萌え出てきた。山にはなごり雪が季節を惜しんでいる。 テレビの影響もあり俳句が流行りだが、初夏の季語に薫風(くんぷう)がある。匂い立つような爽やかな新緑の香りを含んだ風が心…

旅する写心 〜「コース巡礼」33.Skibo Castle 6番ホール

プライベートゴルフクラブというのは世界にもたくさんあるが、その中でも「超」がつくものがある。カーネギー財団が持つプライベートクラブがロイヤル・ドーノックGCのそばにあった。 5月に入るとスコットランド一帯はハリエニシダという黄色い花に包まれる…

旅する写心 〜「コース巡礼」32.古賀ゴルフ・クラブ 空撮

今年の日本オープンは九州屈指の名門古賀ゴルフ・クラブで開催される。玄界灘に面した古賀海浜の穏やかな砂丘に18ホールが完成したのは1957年上田治によるものだった。 当初は砂丘に日本の芝が根付くかどうか心配されたが川奈の現場監督を務めた農学博士・丸…

旅する写心 〜「コース巡礼」31.バンドン・デューンズ 6番ホール

1999年に完成したこのコースは当初から一帯の壮大な青写真を掲げアメリカのゴルフ雑誌が開場直後から大きく取り上げた。私もすぐに行ってみたくなりオレゴン州の片田舎を訪れたものだ。計画通り、次々とコースを開場しいまでは世界のゴルフ好きが憧れる一大…

旅する写心 〜「コース巡礼」30.ロイヤルポートラッシュGC 13番ホール

私がゴルフの旅を始めた頃、北アイルランドに足を運ぶという発想はなかった。素晴らしいコースがあると評判を聞いてはいたが、激しい紛争があったためなかなか近づけなかった。 1990年半ばに紛争も落ち着き始め全英シニアオープンなどが開催され始めた。今回…

旅する写心 〜「コース巡礼」29.いぶすきゴルフクラブ 7番ホール

日本を代表するコース設計家といえば東の井上誠一と西の上田治。ともにC.H.アリソンの来日時に多大な影響を受けた。 ゴルファーの中には井上作品に惚れ込み現存する41コース全てを巡る旅をすると聞く。井上の作品は大きく分けて3つの時代に分かれると言われ…

旅する写心 〜「コース巡礼」特別編.ペブルビーチゴルフリンクス 18番ホール

18番ティグラウンドは想像以上に突き出した断崖にある。海風にさらされた木製の柵とコースの左サイドを侵食するパシフィックブルーの深い色味が印象的な一枚だ。 << 編集部よりお知らせ >>当ページで連載する宮本卓氏が長年、契約フォトグラファーを務め…

旅する写心 〜「コース巡礼」28.ザ・ロイヤルゴルフクラブ ドライビングレンジ

クラブライフを楽しむ上で大事なことの一つに練習場環境があげられる。アメリカでは各コースに立派な練習場が設けられているが日本ではまだまだとりあえず…なコースが多いのが実情だ。 今週「ミズノオープン」が開催されるザ・ロイヤルゴルフクラブ。日本で…

旅する写心 〜「コース巡礼」27.ベスページ・ブラック 17番ホール

タイガーのマスターズ復活優勝の興奮が冷めやらない。メジャー通算15勝目。ジャックのメジャー18勝というターゲットが再び見えてきた。次なるメジャーは5月16日開幕、ベスページでの全米プロだ。 ベスページは公営ということもあり誰でも気軽にラウンドでき…

旅する写心 〜「コース巡礼」26.神戸ゴルフ倶楽部 ロッカールーム

イギリス人貿易商のアーサー・グルームが六甲山頂に山荘を建て仲間との団欒から「ここにゴルフ場を造ろう」と始まったのが1896年夏。 男のロマンはただただゴルフを愛する気持ちのみを持って幾多の困難を乗り越え1903年5月日本初のゴルフ倶楽部を開場した。 …

旅する写心 〜「コース巡礼」25.習志野CC キングコース 16番ホール

PGAツアーがついに日本にやってくる。マレーシア、韓国、中国ではすでに開催されていていつかは日本でと期待していた。開催コースは習志野カントリークラブだ。 オールドファンにはサントリーオープンの開催コースとしておなじみだろう。過去に日本オープン…

旅する写心 〜「コース巡礼」24.パサージュ琴海 3番ホール

海外には海越えで有名なホールがいくつかある。しかし日本の本格的な海越えホールは長崎のパサージュ琴海のみだ。 なぜかゴルファーは海越えのホールになると血がさわぐ。不思議な挑戦欲がフツフツと湧き上がる。視覚から入る情報に圧倒され知らず知らずのう…

旅する写心 〜「コース巡礼」23.PGMゴルフリゾート沖縄 デイゴ1番ホール

最近のAONはプレーヤーとしては一区切りつけそれぞれ活動をしている。ツアーの会長として頑張る青木さん、そしてジュニアの育成に力を入れるジャンボさんやトミー。ゴルフ界に何かを残そうと老体に鞭打って頑張っている。 そんな中、青木さんが沖縄にリゾー…

旅する写心 〜「コース巡礼」22.日高CC 6番ホール

埼玉、狭山・入間一帯には名門コースが多く集まっている。東京GC、霞ヶ関CC、武蔵CC、飯能GC、狭山GC、日高CC。どのコースも松がコースの味を演出している。 2019年日本シニアオープンが開催される日高カントリークラブを訪れた。設計は相馬正胤。日本で初め…

旅する写心 〜「コース巡礼」21.横浜CC西コース12番ホール

昨年末に発表された2018年版のTop100 Golf Courses of The Worldに横浜カントリークラブ西コースが92位で初めてランクイン。Coore&Crenshawにより全面改修された2016年以降、世界中で注目されていた。 1グリーン化を含む全面リニューアルはコースの印象を一…

旅する写心 〜「コース巡礼」20.シネコックヒルズGC 16番ホール

今年の全米オープン会場となるのは1891年創立のシネコックヒルズ。全米最初のゴルフクラブであり、全米最初のクラブハウスも健在で全米初の女性メンバーが認められたことでも有名だ。 全米オープンを過去に4度開催している。私は1995年、2004年大会を取材し…

旅する写心 〜「コース巡礼」19.キビラGC 6番ホール

メキシコのバハ・カリフォルニア半島その南端にあるカボ・サンルーカスを初めて訪れたのは1995年。ニクラス設計のCabo del Solが話題になった時だった。その後、大規模なリゾート開発が進みこの一帯は大きく変貌を遂げた。 今回訪れたのが同じくニクラス設計…

旅する写心 〜「コース巡礼」18.リビエラCC16番ホール

ホールを囲むプラタナス。新緑の頃も綺麗だが、枯葉が舞い降り白い木肌が目立つ冬のこの時期が大好きだ。 季節の変化を感じにくいLAでも微妙に四季を主張するものがある。このプラタナスも夏だと存在感が薄くつい通り過ぎてしまいがちだが、冬は足を止めて思…

旅する写心 〜「コース巡礼」17.ニドムクラシック・ニスパコース13番ホール

夏のゴルフといえば北海道を思い浮かべる。その昔二ドムクラシックができたときやっと日本にも長期滞在型のリゾートゴルフ場ができたと喜んだ。 本場フィンランドから木を集めて作った重厚なコテージ、樽前山の裾野に広がり、そこから出た湧き水がコース内を…

旅する写心 〜「コース巡礼」16.ベルエア CC 18番ホール

ロサンゼルスには「3B」と呼ばれる高級住宅街ビバリーヒルズ、ブレントウッド、ベルエアがある。その3カ所にゴルフ場を設計したのがジョージ・トーマス。 アメリカ東部フィラデルフィアで生まれ、趣味のバラの生育に最適な場所を求めて1921年に家族でLAに移…

旅する写心 〜「コース巡礼」15.サニングデールGC Old Course 17番ホール

ゴルフのルーツを探っていくと色々と面白いことに出会う。日本のコース設計の父チャールズ・ヒュー・アリソンもとても興味深い。 日本にも本格的なコースが欲しいという声が次第に高まり、その当時の第一人者ハリー・コルトに設計を依頼したのは1929年のこと…

旅する写心 〜「コース巡礼」14.鳴尾GC 4番ホール

桜咲くゴルフ場。東の我孫子ゴルフ倶楽部に対して西は鳴尾ゴルフ倶楽部。刹那の輝き、、、 マスターズを毎年取材していると桜の開花を逃してしまうことが多い。開花が近づくと普段は地球温暖化に不満をこぼしているのだがこの時ばかりはマスターズ前に咲いて…

旅する写心 〜「コース巡礼」13.カウリ・クリフ 8番ホール

中原中也の詩の一節に「思えば遠くに来たもんだ」というのがある。ゴルフ場を巡る旅をしていると本当にそう思う時がある。 今回訪れたカウリ・クリフもそんなところだった。ニュージーランド・オークランドから北西に4時間は車を走らせただろうか。1枚のゴ…

旅する写心 〜「コース巡礼」12.ミルブルック コロネット6番ホール

ニュージーランドのゴルフコースに注目が集まっているのはご存知だろうか。大自然とゴルフコースのマッチングはほかの国にはない魅力だ。 先日行われたNZ Open開催コースのミルブルックもその一つだ。初めて訪れた時の感動は今も忘れられない。数々の地を訪…

旅する写心 〜「コース巡礼」11.ナネアGC 9番ホール

弱冠27歳のデイビッド・マクレイ・キッドが、オレゴンにバンドン・デューンズを作ったのが1999年だった。バンドンの評判は瞬く間にゴルフ関係者に広まった。アメリカ西海岸に本格的なスコットランド・スタイルのリンクスコースができた。 彼にセント・アンド…

旅する写心 〜「コース巡礼」10.鳴尾GC 15番ホール

日本を代表するコースのひとつが鳴尾GCだ。世界のベスト100に選ばれた。18ホール息つく間もなくドラマチックな展開が繰り広げられる。 1930年、C.H.アリソンは東京GC、川奈GC、廣野GCの設計のため来日した。鳴尾GCも翌年アリソンに改造を要請。J.E.クレーン…

旅する写心 〜「コース巡礼」9.ロイヤルトゥルーンGC 8番ホール

世界中の名門コースを巡る旅で、シグネチャーホールに立ち目の前にひろがる景色を感じる。14日開幕の「全英オープン」会場、ロイヤルトゥルーンならば8番ホール。123ヤード、パー3。 「ポステージ・スタンプ」と名付けられたホール。ティーグランドに立ち…

旅する写心 〜「コース巡礼」8.ファイアーストーンCCサウスコース 18番ホール

今なお語り継がれるショットのひとつ。2000年NECインビテーショナルでタイガーの暗闇で放った一打は外せない。モンスターコースとして名高い、ファイアーストーンCCがその舞台だった。 その年全米オープン、全英オープン、全米プロと勝ち、その翌週に行われ…

旅する写心 〜「コース巡礼」7.軽井沢ゴルフ倶楽部 12番ホール

日本でこれほどまでにエクスクルーシブなコースがあるだろうか。軽井沢ゴルフ倶楽部はクラブハウスに到着したときから特別な時間が始まる。 メンバーによる、メンバーのための、メンバーのゴルフクラブ。それは廣野とも東京とも違う、独特の倶楽部が軽井沢ゴ…

旅する写心 〜「コース巡礼」6.オークモントCC 15番ホール

アメリカ各地のゴルフ場が100年の歴史を数え始めたときオークモントは大きな改革に乗り出した。 2005年に5000本以上の木を伐採し開場当時の姿に戻った。2007年の全米オープンでお披露目されたのだが、世界中のゴルフ関係者を驚かせた。 今やその改革の波は世…

旅する写心 〜「コース巡礼」5.リビエラCC 9番ホール

この時期カリフォルニアでは街中にジャカランダの花が咲き誇る。 紫の花が咲くジャカランダはカリフォルニアの桜とでも云おうか、街の風物詩となっている。ロサンゼルスの名門、リビエラCCも例外ではなくコースが華やぐ。 1年間季節の変化が少ないカリフォ…

旅する写心 〜「コース巡礼」4.ロイヤル・ドーノックGC 5番ホール

スコットランドでお勧めのコースは?と聞かれて一番にあげるのは躊躇なくロイヤル・ドーノック。 1877年オールド・トム・モリスの設計だが1600年初頭からゴルフがおこなわれていたようだ。インバネスからネス湖を越え、北上すること50マイル。いくつかのスコ…

旅する写心 〜「コース巡礼」3.グランフィールズCC 16番ホール

桜は河津桜で始まりソメイヨシノでピークが終わったように思えるが、その後もヤエザクラ、山桜と日本の春は豪華絢爛だ。 今年からLPGAツアーの「サイバーエージェントレディス」が静岡県三島市のグランフィールズCCで開催される。霊峰・富士山を背に眼下に相…

旅する写心 〜「コース巡礼」2.霞ヶ関CC 東コース 10番ホール

2020年東京オリンピックに向け霞ヶ関CC東コースは現在改修工事をおこなっている。設計はトム・ファジオ。 東コース名物の10番ホールはどのように変わるのか。来年の桜の季節、今から愉しみだ。 霞ヶ関カンツリー倶楽部埼玉県川越市East 10th hole 177yards p…

旅する写心 〜「コース巡礼」1.我孫子ゴルフ倶楽部 13番ホール

2013年ブライアン・シルバ氏の設計でワングリーンにコース改修。満開のさくらの中ティーグランドに立った。息をのむ美しさだ。ピンフラッグを探す。う~ん気合いが入るピン位置だな。風に逆らわずセンターからフェードか。風景を愛でるも良し、ホールに挑む…

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