旅する写心 〜「コース巡礼」15.サニングデールGC Old Course 17番ホール

ゴルフのルーツを探っていくと
色々と面白いことに出会う。
日本のコース設計の父
チャールズ・ヒュー・アリソンも
とても興味深い。

日本にも本格的なコースが欲しい
という声が次第に高まり、
その当時の第一人者ハリー・コルトに
設計を依頼したのは1929年のことだ。
しかしコルトは高齢を理由に辞退し
代わりに紹介したのがアリソンだった。

弁護士出身のコルトは弱冠32歳で
名門サニングデールの支配人に就任した。
そこでコース改造を学び
マッケンジー、アリソンと一緒に
設計事務所をこのコース内に構えていた。
3人の作ったコースは現在でも
世界中に綺羅星のごとく輝いている。

アリソンはたった2カ月半の日本滞在で
東京GC朝霞コース、川奈GC富士コース、廣野GCを設計し
鳴尾GC、茨木CC、霞ヶ関CC東コースを改造した。
そこでアシスタントしたのが
上田治と井上誠一だったというから
興味は尽きない。
サニングデールの写真を見ているだけで
美味いスコッチが飲めそうだ。

Sunningdale Golf Club(Old Course)
イギリス アスコット
17th hole 425yards Par4

宮本 卓Taku Miyamoto

1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。

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