籠型のピンで有名なのは
アメリカのメリオンGCだが
最近、全英オープンが初めて開催された
プレストウィックでも復活した。
通常のフラッグではなく
柳の枝で編んだ籠がピンの先についている。
実は日本でも川奈ホテルGCの大島コースで
採用されていたようだ。
19世紀頃、イギリスで
多く採用されていたスタイル。
大島コースを設計した大谷光明が
現地を旅していた時に見つけ
帰国後、日本で同じようなものを作った。
メリオンも設計者のヒュー・ウイルソンも
1910年にイギリスを旅した時に
見かけたピンからインスピレーションを受け
クラブのロゴに使用した。
芝刈り機が無く、羊を放牧して
草を食べさせていた当時。
羊飼いたちは杖の先につけた籠の中に
羊たちに食べられないよう
昼食を忍ばせていたのだ。
このアイデアは、風のない時には
フラッグよりも
目印となりやすいことで広まった。
日米の設計者が時を同じくして
自国に持ち帰ったアイデアが今、
発祥地で復活。
以前はプレー中、ピンを抜いたため
籠は壊れやすかったというが、
ピンを抜かずにプレーできる今、
採用するコースが増えてくるかも。
その風景を想像しただけでも
なんだかうれしくなってくる。
INFORMATION
<出演情報>
番組:『大人の贅沢ゴルフ旅~静岡・川奈篇~』
いつか回りたいと思っていた名門コース、地元の食材を活かした豊かな味で客をもてなす料理など、普段とは違う上質な世界や上質を知る大人に向けた番組です。
出演者:宮本卓、菊間千乃、横尾要
放送日時:8月13日(日)17:00~17:55
放送局:BS フジ
宮本 卓Taku Miyamoto
1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Clubほか、国内数々のオフィシャルフォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。