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時を超える装いの本質 カルティエ「タンク ルイ カルティエ」という選択

Anna Daki © Cartier

時計好きのあいだで、必ず話題にのぼる“永遠不滅の名作”がある。大人なら一度は手にし、人生を共に歩みたい。やがては、次の世代へ受け継いでいきたい。その筆頭といえるのが、カルティエ「タンク」だ。

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誕生は1917年。カルティエの3代目当主ルイ・カルティエが、第一次世界大戦中に活躍したフランス軍の戦車「ルノーFT-17」に着想を得てデザインしたという。ケースは戦車の本体を、サイドのベゼルはキャタピラ(履帯)を表現している。

1961年、43歳の若さでアメリカ大統領に就任した彼に、妻ジャクリーンが贈ったのが18Kイエローゴールドのタンク。彼女自身もまた、愛用者のひとりだった。

タンクの魅力は、その圧倒的な完成度にある。長方形のケース、直線的なシルエット――。一見するとモダンだが、ダイヤルに配されたローマ数字やレイルウェイミニッツトラック、そしてリュウズにあしらわれたサファイアカボションが、クラシカルな気品を添える。伝統と革新、その調和こそが本質だ。

© Cartier

また、タンクにはデザインバリエーションの豊富さもある。ケースが腕に沿って美しくカーブする「タンク アメリカン」。時分を小窓で表示するレトログラード様式の「タンク ア ギシェ」。ブレスレットとの一体感が魅力の「タンク フランセーズ」など、いずれも語り継がれる傑作だ。

ちなみに、2025年春のスイス時計フェア「ウォッチズ&ワンダーズ・ジュネーブ」では、このコレクションから久々にタンク ア ギシェが新作として登場。時計愛好家たちの熱い視線を集めた。

今回紹介するのは、その中でもとくに“洗練”という言葉がふさわしい、1922年登場の「タンク ルイ カルティエ」。そのオリジナルデザインを忠実に継承しつつ、現代の技術でアップデートされたラージサイズの最新作だ。

18Kイエローゴールド、または18Kピンクゴールドのケースに、カルティエ自社製の極薄自動巻きムーブメント「Cal.1899 MC」を搭載。ケース厚はわずか8.18mm。シャツの袖にもすっと収まる絶妙なバランス感。

クラシックな風格とモダンな品格を併せ持ち、時代の空気に左右されることなく、ただ静かに“美しい”という事実だけをまとっている。まさに、単なる腕時計を超えたタンクの決定版。その価値は手にしたときに実感でき、時間とともに深まっていくはずだ。

© Cartier

CARTIER / カルティエ
タンク ルイ カルティエ 236万2800円 (税込・予定価格)※9月発売予定 

SPEC
  • ケースサイズ:縦 38.1 × 横 27.75 mm
  • ケース厚:8.18 mm、ムーブメント:自動巻き(Cal.1899 MC)、 素材:18Kイエローゴールド/18Kピンクゴールド、ストラップ:アリゲーター、防水性能:日常生活防水

お問い合わせ先

  • カルティエ カスタマー サービスセンター:フリーダイヤル : 0120-184-700

Text : Yasuhito Shibuya

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