旅する写心 〜Spring has come

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日本で唯一ゴルフ場の名前が
ついた駅が兵庫県にある。
「広野ゴルフ場前駅」
そう、あの超名門コースの
冠がついた駅なのだ。

改札を出て道を渡ると
そこはもう広野GCのクラブハウス。
格式あるクラブハウスが
目の前に現れる。

この駅の歴史は意外と古い。
1936年に三木電気鉄道の終着駅として開業。
ゴルフ場が開場して4年後のことだった。
まだまだ車が普及しない中
この電車を使ってプレーに来ていたのだろう。

小学生の頃は鉄ちゃんだった僕にとって
ここは聖地かもしれない。
昔セントアンドリュースの17番には
ホームが併設されていたらしいし、
第1回全英オープン会場の
プレストウィックの1番の隣も
プラットホームになっている。

今や無人の駅となった改札口から
クラブを担いで出る。
桜の花が咲く下で信号を待つ。
憧れのコースは目の前だ。
そんな春が来たらイイな。

INFORMATION

本コーナーで執筆する写真家・宮本卓氏の作品を集めた写真展が、3月10日(木)~4月25日(月)まで、東京都のキヤノンギャラリー S(品川)で開催されます。国内のゴルフコースで撮影した美しさ際立つ「光」や「一瞬」をとらえた18点を展示するほか、2021年「マスターズ」で撮影した作品をプロジェクターで上映します。


宮本卓 写真展「HIKARI has come すべてはこの瞬間のために」
場所:キヤノンギャラリー S(品川)
期間:3月10日(木)~ 4月25日(月)
時間:10:00-17:30 ※日曜・祝日休館

宮本 卓Taku Miyamoto

1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。

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