青木功さんがこのたび、
政府から文化功労者に選ばれた。
僕がゴルフ界に入ったのは、
1983年のハワイアンオープンで
青木さんが優勝するのをテレビで観て、
すごいなぁと思ったことがきっかけだ。
それからゴルフカメラマンとして歩み始め、
海外のメジャートーナメントに行くようになって、
青木さんの偉大さを改めて知ることになった。
あらゆるメジャーの過去の名場面集には
必ず青木功の姿があった。
自分も旅して分かったことだが、
世界のゴルフツアーを転々とすることが
当時いかに大変だったか。
その中で「好き」を貫いて
ゴルフを積み重ねっていった。
シニアに参戦してからは一緒に旅することもあり
沢山のレジェンドから愛されていることも分かった。
僕は、先人たちの功績を若い人たちに
繰り返し伝えることによって、
それが目標になり憧れとなって
次のレジェンドが生まれていくと信じている。
今回の選出はただの栄誉と捉えずに
尊敬を持ち、憧れの存在として
後世に語り継ぎたいと想う。
青木さん、おめでとうございました。
宮本 卓Taku Miyamoto
1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Clubほか、国内数々のオフィシャルフォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。