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栄光の名が甦る フェラーリ「849 テスタロッサ」が描く新しい調和

9月9日、フェラーリが新型モデルを発表した。大きく注目されたのは、その名に「テスタロッサ」を冠したことだ。1984年に登場し、「F40」と並んでバブル期のフェラーリ像を決定づけた伝説のフラッグシップ以来となる。イタリア語で「赤い頭」を意味するテスタロッサは、往年のレーシングモデル「250 テスタロッサ」など、赤く塗られたエンジンのカムカバーに由来している。

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21世紀で初めて復活したテスタロッサは、ハイブリッドシステムを組み合わせたAWD(全輪駆動)を採用。すでに「SF90ストラダーレ」や「F80」で示されたように、フェラーリはハイブリッド化を積極的に推し進めている。今回の「849 テスタロッサ」は、フロントに2基のモーター、リアにV8エンジン+1基のモーターを搭載したプラグインハイブリッド(PHEV)。事実上、SF90ストラダーレの後継に位置づけられるモデルだ。

心臓部はミッドシップに搭載された4.0リッターV8ツインターボ。単体で830psを発生し、3基のモーターが加わることでシステム総合出力は1050psに到達する。ランボルギーニ「レヴエルト」(1015ps)など競合を見れば、もはや1000ps超えがフラッグシップの必須条件となりつつある。かつては夢物語だった数値も、今や当然の水準へと変わった。

デザインは、6億円とも噂されたスペチアーレ「F80」の流れを汲む。F80が力強いワイド感を強調したのに対し、849 テスタロッサは滑らかなボディラインをまとい、均整のとれた印象を与える。フロントの横一文字のブラックアクセントは「12 チリンドリ」とも共通する最新フェラーリの意匠。キャビンやエンジンカバーをブラックアウトで陰影を強調する手法も、モダンなフェラーリの“顔つき”として確立されつつある。

一方で、左右独立タイプのリアスポイラーはレーシングカー「512S」へのオマージュ。鮮やかなブルーのアルカンターラで仕立てたインテリアは「250GTO」など往年のレーシングフェラーリを想起させる。最新のテクノロジーとアーカイブの記憶を巧みに重ね合わせるのは、歴史あるブランドだからこそ可能な演出だ。

発表では、クーペ(ベルリネッタ)に加え、リトラクタブルハードトップ仕様の「849 テスタロッサ スパイダー」も同時にお披露目された。デリバリーはイタリア本国で2025年中盤以降とアナウンスされており、日本上陸は2026年が濃厚。伝説の名を受け継ぐ新たなフェラーリに、期待が高まる。

フェラーリ 849 テスタロッサ  車両本体価格: 46万ユーロ~(日本価格未定)

    • ボディサイズ | 全長 4718 X 全幅 1999 X 全高 1225 mm
    • ホイールベース | 2650 mm
    • 車両重量 | 1570 kg
    • 排気量 | 3990 cc
    • エンジン | V8 ツインターボ + モーター
    • 最高出力 | 830 PS(610 kW)
    • 最高トルク | 842 N・m
    • モーター最高出力 | 220 PS
    • システム最高出力 | 1050 PS
    • トランスミッション | 8速 AT

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Text : Takuo Yoshida

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