BRUDER

メニュー 検索する
閉じる

200km/hオーバーを余裕をもってドライブする BMWアルピナ「B4 GT」の実力

2024年6月初旬に発表されたBMWアルピナのニューモデル「B4 GT」は、既存の「B4」のマイナーチェンジ版。今回はドイツ・ザクセンリンク・サーキットでの試乗を通じて、その魅力を紹介する。

<関連記事>まるで“オーダーメイド”の乗り心地 BMW「アルピナ B4 グランクーペ」

 

新型B4 GT 5ドア グランクーペボディの基本構造は、同時にデビューしたセダンタイプの「B3 GT」とほぼ同じという認識でいた。ところがアルピナのエンジニアいわく、B4 GTの方が高いフロア剛性を持つという。これは、リアタイヤにより大きなトルクがかかるように設計されており、その結果、走行時の安定性と操作性が向上しているためだ。

実際にコースを走ってみると、B3 GTと異なるキャラクターをすぐ感じ取ることができた。AWD(全輪駆動)でありながら、まるでスポーツカーのようなシャープな操縦感が際立つ。前輪は旋回、後輪は路面を蹴る役割が明確に分かれており、クルマとの強い一体感を覚えた。

さらに、エンジンにもアルピナらしさが感じられた。529psまでパワーアップされた直6ツインターボユニットは、アクセルワークに敏感に反応するレーシングカー的な鋭さではなく、スロットルを踏み込んだ分だけ素直にパワーが溢れ出る味付け。このためパワーコントロールに気を使う必要はなく、リラックスしたままハイスピードドライビングが楽しめるのだ。

オーディオの音に耳を澄ませながら、200km/hオーバーのクルージングをゆったりと楽しめる。そんなクルマはドイツ車の中でもそう多くはない。ハイスピードツアラーとしての完成度に自信があるからこそ、カタログに「巡航最高速度305km/h」という超高性能を堂々と主張できる。

内外装はB3 GTと共通しており、フロントバンパーの左右に追加されたカナード、ゴールドでペイントされたホイールやエンブレム、そして室内ではステアリングやサイドシル、シートなどにGTのレタリングが入れられている。

B3 GTと「B3 GTツーリング」、そしてB4 GTは兄弟車といえるが、B4 GTは最もキャラの立った一台だ。スポーティな雰囲気が際立っているし、独特のエアロパーツや20本スポークのアルピナ・クラシック・ホイールといった同ブランドが継承してきた様式美も、グランクーペボディによく似合っている。大きく開くリアゲートは、ラゲッジスペースの使い勝手の良さに直結している。グレーのボディにGT専用のオロ・テクニコ色のホイールが美しい。見た目で選んでも間違いのない一台といえるだろう。

BMWアルピナ B4 GT  車両本体価格: 1660万円(税込)

  • ボディサイズ | 全長 4800 X 全幅 1850 X 全高 1440 mm
  • ホイールベース | 2856 mm
  • 車両重量 | 1965 kg
  • エンジン | 直列6気筒ビターボ ガソリン(ツインターボ)
  • 排気量 | 2993 cc
  • 最高出力 | 529 ps(389 kW) / 6250 - 6500 rpm
  • 最大トルク | 730 N・m / 2500 - 4500 rpm
  • 変速機 | アルピナスウィッチトロニック付8速AT
  • 巡航最高速度 | 305 km/h

お問い合わせ先

Text : Takuo Yoshida

閉じる