時計にストップウォッチ機能が融合したクロノグラフは、持つ喜びに加えて「操作する喜び」がある。機械式クロノグラフは、時計の世界ではスーパーカーのような特別な存在だ。その中でも特別なモデルが、クロノグラフの名門ゼニスの「デファイ21」である。リュウズの上のスタート&ストップボタンと、下のリセットボタン2つを操作して時間を測ることができる。このストップウォッチ機能に加えてうれしいのが、ボタンのカチッとした操作感。これは機械好きにはたまらない至福の感触とも言え、クォーツ式にはない機械式のクロノグラフだけの特別なものだ。
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ゼニスは1969年に世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」を開発したことで知られる。しかもこのムーブメントは1/10秒単位の計測を実現した。その結果、時計界の伝説的存在となり、半世紀を経た今も生産が続けられ、時計愛好家、特にクロノグラフのマニアのあいだで高評価を得ている。 そしてこのモデルに搭載されるクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ9004」はその進化系。1/10秒よりもさらに10倍も細かな時間、1/100秒単位の計測を行うことができる。しかも時計用とは別に、超高速で動作する脱進調速機をもうひとつ備えている。
つまりデファイ21は、圧倒的なパワーを持つスペシャルエンジンを搭載したスーパーカーのような存在だ。計測を開始すると、クロノグラフ秒針が文字盤を、「エル・プリメロ」の10倍速で回転する。このケタ違いの速さこそが魅力。あなたにも「時計界のスーパーカー」のハイスピードをぜひ一度体験してほしい。
デファイ21 ウルトラブルー 161万7000円
- SPEC
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- ケース径:44 mm、ケース厚:15.4 mm
- 自動巻き、チタンケース&コーデュラエフェクト ラバーストラップ、パワーリザーブ約50時間、10気圧防水
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Text : Yasuhito Shibuya