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宇宙が描いた幾何学 隕鉄を宿す オリエントスター「M34 F8 デイト ブランド75周年記念限定 メテオライト文字盤 モデル」

高級時計の世界では、この20年あまり新素材の開発競争が続いてきた。ケースやブレスレットにはハイテクセラミックス、チタン、カーボンファイバーなど宇宙航空由来の先進素材が採用される。一方で、文字盤ではオニキスやタイガーアイ、マザー・オブ・パール(MOP)といった天然素材への回帰が進んでいる。

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天然素材は0.1ミリ以下の厚さにスライスして用いられることが多い。切断面の模様はひとつとして同じものがない。つまり“世界で唯一”を所有する歓びがある。だが、その天然素材の中でも、別格の存在がある。英語で「Meteorite(メテオライト)」、日本では「隕鉄」と呼ばれる鉄隕石だ。

その多くは約46億年前、太陽系形成初期の物質。地球へ到達するまでに何億キロもの距離を旅してきた。しかも大気圏突入時にほとんどが燃え尽き、文字盤に使える大きさで残るものはごくわずか。さらに多くが地中に埋まり、発見は偶然に委ねられる。市場に流通する量はきわめて限られている。

この鉄隕石を薄くスライスし、エッチング処理(酸による腐食)を施すと、「ウィドマンシュテッテン構造」と呼ばれる独特の幾何学模様が浮かび上がる。宇宙空間で“100万年に数℃”という想像を絶するほど緩やかな冷却過程でしか生まれない結晶構造。地球上で人工的に再現することは不可能だ。金以上の希少性と評されるゆえんである。

当然ながら、メテオライト文字盤の時計は極めて高価だ。数百万円台がひとつの基準と言っていい。だが今回、オリエントスターが75周年記念として発表した「M34 F8 デイト メテオライト文字盤 モデル」は、その“常識”を軽やかに覆す。

国内20本、世界255本限定。価格は41万2500円。実物を前にすると、価格の数字よりもまず文字盤に目を奪われる。宇宙が描いた線の交差が、光の角度によって静かに表情を変える。その奥行きは、写真では伝わらない。

ムーブメントには自社開発のシリコン製がんぎ車を搭載する自動巻き「Cal.F8N64」を採用。約60時間のパワーリザーブを備え、機械式時計としての完成度も抜かりない。宇宙の時間を内包した文字盤。それを40mmケースに収め、日常で扱える現実的なサイズと価格に落とし込む。ロマンだけでは終わらせない、実直な技術力。それが、このモデルの真価だ。

※本モデルは現在キャンセル待ち受付の状態となっている(2026年2月現在)。

ORIENT STAR / オリエントスター
コンテンポラリーコレクション M34 F8 デイト ブランド75周年記念限定 メテオライト文字盤モデル
Ref. RK-BX0010A 価格:41万2500円(税込)

SPEC
  • ケース径:40 mm
  • 素材:ステンレススチール(SUS316L)、ムーブメント:自動巻き Cal.F8N64、パワーリザーブ:約60時間、防水性能:10気圧(100m)

お問い合わせ先

  • フリーダイヤル:0120-748-224 (平日9:30〜17:30)

Text : Yasuhito Shibuya

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