コースをランキングで
語るのも一つだが、
四季の移ろいが美しい日本、
一日プレーしながら
何気なく目に飛び込んでくる一瞬を
楽しませてくれるコースも
また良いものだ。
古来から季節の移り変わりを楽しむ暦に
「二十四節気」(にじゅうしせっき)と
「七十二候」(しちじゅうにこう)がある。
一年を24等分したものと、
さらに三つずつに分けて72等分したもの。
中でも七十二候は
季節の移ろいを知らせる
自然界からのサイン。
グランフィールズの茶店には
蹲(つくばい)に季節の花弁や葉が浮かび、
ティイングエリア脇の柿木から取った実が
干し柿として吊るされていた。
今という時間の意味、
変化を恐れず受け入れることで
移ろいゆくことの喜びを知るのだと
教わる気がする。
心の元気に必要なビタミンが
こんなところに落ちていた。
グランフィールズカントリークラブ
宮本 卓Taku Miyamoto
1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。