ゴルフコースは
年月を重ねれば不具合が生じ始める。
それは排水や景観であったり…。
そこでゴルフ場改修となるのだが
芥屋ゴルフ倶楽部の場合は
少し変わっていた。
コースを大きく変更するわけでもなく、
木を伐採するわけでもなく、
ただバンカーだけを作り替えた。
フェアウェイバンカーは
道具の発達とともに
距離が合わなくなったりする。
グリーン周りのガードバンカーも
フレームをつけたり、
少し深くしたり、
グリーンに近づけたりすると
一気に締まって見えるから不思議だ。
ティグラウンドに立ってみると
伝わってくるものがまったく違う。
バンカーを作ったのはクイン・トンプソンだ。
コースシェイパーとして
東京GC、廣野GC、横浜CCなどの
コース改修に携わってきた。
狭い日本の国土ではもう、
新しく造れるゴルフ場は少ないだろう。
今あるものをどう活かしていくか。
知恵が必要な時代になってきた。
注）トーナメントではアウトインを反対にしています。
宮本 卓Taku Miyamoto
1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ（小学館文庫）などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。
