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ハイエンド機のノウハウを凝縮!価格を抑え、自社の魅力を世に知らすべく生まれた

雲上時計ブランドのエントリーモデルを狙え!

歴史、技術、ステイタスなど全てを兼ね備えた“雲上ブランド”は、非常に手の込んだ作りをしているため、必然的に高価になる。そのためおいそれとは手を出せないのだが、実はこういった特別なブランドであっても“エントリーモデル”は存在する。もちろんエントリーとはいっても、品質レベルは最高峰。必ずや満足できるだろう。

現代社会において、高価な機械式時計に大金を投じるというのは、極めて贅沢なことである。ましてやそれが愛好家の憧れである雲上ブランドであれば尚更、贅沢度が増してくる。当然こういった時計を手に入れることができるのは、一部の時計愛好家に限られるのだが、だからといってどんどんマニアックに深化すると、ブランドとして革新を遂げることはできない。だからこそ比較的価格のこなれたエントリーモデルもしっかりと用意することで、常に新しいファンを獲得する必要があるのだ。
しかし勘違いして欲しくないのは、“価格がこなれている”とはいえ十分に高額であり、時計の作り方や仕上げなどは全く遜色がないということ。むしろ時計芸術のようなハイエンドモデルと同じDNAを持ち、ハイレベルな仕上げや調整を行っているのだから、かなりコスパに優れた時計であると考えるのが正解だ。
しかも雲上ブランドの極上モデルは、どんどん機構が複雑化していくので、さほど日常使いには向いていない。となればこういったエントリーモデルを日常使いする方が、スマートで賢い選択ともいえるだろう。毎日でも雲上ブランドの時計を楽しみたいなら、こういった目線で時計を選ぶのもいいだろう。

01 Selected byTakanori Demizu

A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア」

「小振りケースはドレッシー。袖元にすっと収まる使い勝手の良さがある」出水 孝典

ルーツとなるザクセン王国(Saxony)をモデル名に関したサクソニアは、端正なバーインデックスが特徴。1994年に発表されたA.ランゲ&ゾーネの復興第一弾モデルにも選ばれ、それ以降現在まで受け継がれている傑作だ。「シンプルな文字盤は、インデックスと目盛りがはっきりしており視認性が高い。そして秒針にもその意図が反映されており、間違いなく読み取るための工夫が見られます。シースルーバックから見えるムーブメントの仕上げは格別。シンプルなモデルでも一切の妥協を許さない姿勢には、A.ランゲ&ゾーネの信念を感じます」と出水氏も大絶賛。

[左]搭載するムーブメントは、自社製のCal.L941.1。シンプル機構の薄型ムーブメントなので、ケースの厚みは7.3㎜しかない。[右]時を告げるという機能のために、徹底的にこだわったデザインには、ドイツらしい合理主義が感じられる。カレンダーもついていないので、正統派のドレスウォッチとしても楽しめる。

SPEC
  • ケース径:35mm
  • ケース素材:18Kピンクゴールドモデル
  • ムーブメント:ランゲ自社製キャリバーL941.1(手巻き)
  • パワーリザーブ:完全巻上げ状態で45時間
  • 防水性:3気圧
  • 価格:¥1,710,000(税抜)

出水 孝典  Takanori Demizu

オオミヤ代表取締役
関西に6店舗、2015年には鹿児島に新店舗をオープン。オフィシャルサイトやブログ、SNSが充実。長年の経験を武器に富裕層に刺さる時計を厳選。

www.jw-oomiya.co.jp/

02 Selected byTetsuo Shinoda

パテック フィリップ「カラトラバ5196」

「結局は、これがドレスウォッチの最高峰」篠田 哲生

1932年に誕生したパテック フィリップの「Ref.96」は、“ラウンドウォッチのお手本”と称される傑作である。その伝統を受け継ぐのが、カラトラバ Ref.5196だ。「シンプルなラウンドケースに、きらりと光るバーインデックス。そしてダイヤルのヘリまで届くドーフィン針など、全てが普遍的な美しさに満ちている。価格的には比較的買いやすいので“エントリー”ではありますが、ブランドの哲学と歴史が詰まったマスターピースですから、時計趣味の最後にたどり着く“上がり”でもある。そんな特別な存在ではないでしょうか」と篠田氏もほれ込んでいます。

ケースサイドはヘアライン仕上げ。エッジまでシャープにデザインしており、スマートな印象になった。搭載ムーブメントは自社製のCal.215 PS。ケースバックはソリッドバックになっているのでムーブメントは見えないが、その奥ゆかしさも、時計好きにはたまらないのだ。

SPEC
  • ケース径:37mm
  • ケース素材:18Kホワイトゴールドケース
  • ムーブメント:キャリバー215 PS
  • パワーリザーブ:約44時間
  • 防水性:3気圧
  • 価格:¥2,400,000(税抜)

篠田 哲生  Tetsuo Shinoda

時計ジャーナリスト
ラグジュアリーウォッチに関する特化した知識を有するジャーナリスト数多くの媒体で時計記事を担当。時計学校を修了した実践派で、複雑機構を備えた高級機械式時計を熟知した敏腕ライター。ラグジュアリーとは、なんたるかを日々探求中。

03 Selected byHirokuni Toga

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア・ダイバー」

「アイコニックなデザインをとことん楽しむ」戸賀 敬城

1972年に誕生した「ロイヤル オーク」は、ステンレススティール素材でありながらドレスウォッチ並みの美しい仕上げとスポーツウォッチ並みのスペックを融合させることで、ドレッシーにもカジュアルにも楽しめるオールマイティな“ラグジュアリースポーツウォッチ”というジャンルを築いた。このモデルは、そのスポーティさに磨きをかけたオフショアのダイバーズウォッチ。「ロイヤル オークといえば、アイコニックな8角形ベゼルでお馴染み。このデザインだけでも時計好きに刺さるでしょ。でも僕がおススメしたいのはダイバーズ。潜水計器としての機能性を損なわずに、でもしっかりとデザインコードを踏襲する知的で誠実なデザインが好きなんです。次に購入すべき一本として見据えています」と戸賀。豊富なカラーリングが揃っているが、注目はこのネイビーだそう。

[右]天才時計デザイナーのジェラルド・ジェンタによって生み出された8角形ベゼルなどのデザインは、ダイバーズになっても健在。特徴的なスタイルを守るため、逆回転防止ベゼルはインナー式になっており、10時位置リューズで操作する。

SPEC
  • ケース径:42mm
  • ケース素材:SS
  • ムーブメント:自動巻き
  • パワーリザーブ:60時間
  • 防水性:300m防水
  • 価格:¥2,100,000(税抜)

04 Selected byHirokuni Toga

ヴァシュロン・コンスタンタン「オーヴァーシーズ」

「究極のオールマイティウォッチでしょ」戸賀 敬城

創業222周年を記念して生まれた傑作「222」の流れを汲むエレガンススポーツウォッチ「オーヴァーシーズ」。2016年にリニューアルされ、ベゼル回りを中心に洗練さを高めた。シースルーバックからは、このモデルに搭載するために開発されたCal.5100を鑑賞可能。「このモデルの素晴らしい所は、メタルブレスレット以外にレザートラバーのストラップも付属しており、それを道具不要で簡単に交換できること。一本の時計で様々なTPOに合わせられることができ、ビジネスも休日も夜遊びもOK。これ以上コスパがいい時計はないんじゃないかな」と戸賀も太鼓判。

[左]ブレスレットの駒は、ヴァシュロン・コンスタンタンのロゴデザインに使われるマルタ十字の形になっている。[右]ケースバックからは、自社製ムーブメントCal.5100が見える。22Kゴールドローターは、羅針盤のデザインになっており、旅をコンセプトとする“オーヴァーシーズ”の世界観を表現する。

SPEC
  • ケース径:41mm
  • ケース素材:SS
  • ムーブメント:Cal.5100 (自動巻き)
  • パワーリザーブ:約60時間
  • 防水性:15気圧防水
  • 価格:¥2,230,000(税抜)

05 Selected byHirokuni Toga

ブランパン「ヴィルレ ウルトラスリム」

「時計の歴史を体感するならコレ」戸賀 敬城

1735年に創業したブランパンは、現存する最古のスイス時計ブランドである。これだけの長い歴史を刻んできただけでも凄い事だが、しかもブランパンは一貫して機械式時計しか作ってこなかった。さらに一度は廃れていた複雑機構を作り続けることで、機械式時計の価値を再認知させたブランドでもある。「日本製のクオーツウォッチによって苦境に陥っていたスイス時計産業の復活の一翼を担ったのがブランパン。しかも今では当たり前になった“超薄型ウォッチ”の価値を再評価させたのもココ。つまりこの時計はシンプルさの裏側にスイス時計の歴史と伝統が詰まっているのです」と戸賀も猛プッシュ。

SPEC
  • ケース径:直径37.6mm
  • ケース素材:SS
  • ムーブメント:自動巻
  • パワーリザーブ:100時間
  • 防水性:30m防水
  • 価格:¥790,000(税抜)

戸賀 敬城  Toga Hirokuni

ブルーダー スーパーバイザー
数々の媒体で編集長を歴任し、現在はハースト・メンズ・メディア・ブランド・アンバサダー、ナノ・ユニバース メンズディレクターなどさまざまな肩書をもつ。ファッション界を超えた幅広いネットワークとこれまでに培った上質で豊富な知識をもって「BRUDER(ブルーダー)」全体を監修するスーパーバイザーとして携わる。

column Selected byTetsuo Shinoda

リシャール・ミル「RM 029 オートマティック オーバーサイズデイト」

「この価格でもエントリーというのが恐ろしい(笑)」篠田 哲生

卓越したエンジニアリングを駆使することで、工業的な美しさを引き出すリシャール・ミル。平均価格2000万円オーバーというのもすごい世界ではあるが、実はアンダー1000万円という手頃(?)な価格で手に入るモデルもある。RM 029は、リシャール・ミルらしいトノーケースにスケルトンムーブメントや大型カレンダーを組み合わせており、エンジニアリングから生まれる美を存分に堪能できる。「今や、リッチな時計好きの通行手形となっているリシャール・ミル。エントリーとはいえ、普通の時計好きからすれば“ドエライ時計を持っている”のですから、その満足度は絶対に高いのです」と篠田氏もちょっと興奮気味。

SPEC
  • ケース径:48mm×39.7mm
  • ケース素材:チタンケースモデル
  • ムーブメント:RMAS7(自動巻き)
  • パワーリザーブ:55時間
  • 防水性:50m防水
  • 価格:¥9,100,000(税抜)
  • Text : Tetsuo Shinoda
  • Photographer : Kouki Saotome
  • Direction : Keiichi Moritani

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