WATCH

袖口インパクト最強の“透ケルトン”ウォッチ。2018最新作と売れ筋ナンバー1スケルトンモデルを一挙に紹介!

高級時計の価値基準のひとつに“精度”がある。時計の正確性を意味する言葉だが、それはすなわち細かいパーツたちが、“どれだけ正確に動いているか”という意味でもある。それゆえ技術自慢のブランドたちは、メカニズムをアピールする方法を考えた。それこそがスケルトンウォッチの始まりだ。そして今ではその手法は、趣味性を高める美的表現のひとつとして人気を集めている。

太陽が巡り、月が満ち欠けを行うという宇宙の法則を機械で再現したのが機械式時計である。多くの天才学者が開発に取り組んできた叡智の結集であるため、チクタクと動くメカニズムには不思議な魅力がある。時計所有者が時間を見るだけには飽き足らず、精密なメカニズムを愛でたいと思うのは当然であろう。そこで生まれたのが「スケルトンウォッチ」である。これはダイヤルを外してムーブメントを露出させ、歯車などを固定する地板やブリッジなどに肉抜き加工を施し、表側からメカニズムを見せるという技法であり、懐中時計の時代から受け継がれる伝統的なスタイルだ。近年はスマートフォンの誕生とともに腕時計の価値基準も変化しており、より華やかに、より精密にと進化している。そのためスケルトンウォッチも、肉抜きした地板が美しく見えるように専用ムーブメントをデザインすることも増えた。さらには向こう側まで見えるように設計した“フルスケルトン”ウォッチも続々と誕生している。ここ数年は、ブランドの技術力の高さをアピールするためのスケルトンモデルも増加中。既存のムーブメントを加工するのではなく、見せることを大前提として設計しているのがポイントで、時計の奥の奥まで、本来見えない部分までを美しく磨き上げ、完璧に仕上げている。スケルトンウォッチのメリットは、一も二もなくただ美しい事。こういった美しい時計を愛で、機構の複雑さを楽しむという行為は、昔も今も知的な時計愛好家の嗜みである。つまりスケルトンウォッチというのは、“美的探究心”と“技術的探究心” が交差する唯一無二のラグジュアリーウォッチということ。そしてその価値を知っているというのが、深く時計を理解しているという証明になるのである。ここでは、その美しさを探求し、辿り着いた究極形7本をご紹介したい。

01 Selected byToru Kamine

関西時計業界代表が「自腹を切ってでも欲しい!」 2018 スケルトンダイヤル最新作

CARTIER「サントス ドゥ カルティエ」スケルトン

(C)Cartier

「メカニズムを美しく表現する、カルティエらしい時計」上根 亨

ベースモデルは、1904年に誕生した世界初の腕時計「サントス」。角形ケースやビスのデザインはオリジナルそのままだが、メカニズムを現代的にアップデイト。このモデルは専用設計のスケルトンムーブメントを搭載している。繊細なブリッジの上にパーツを配置するだけでも驚異的だが、しかもブリッジがローマ数字インデックスになっているのが特徴だ。「カルティエが得意とするローマ数字のスケルトンウォッチに待望のSS仕様が誕生しましたね。メカニズムを美しく見せるセンスは、カルティエならでしょう」と上根氏。さらに簡単にできるブレスレットチェンジシステムも、同モデルの大きな魅力になっている。

SPECスペック
  • ケースサイズ:横39.8 × 47.5㎜
  • ケース素材:SSケース
  • スティール製ブレスレットに「スマートリンク」サイズ調整システム 「クィックスイッチ」交換可能システム
  • ムーブメント:手巻き9611MC
  • 防水性:10気圧
  • 価格:¥2,750,000(税抜)
  • 発売中

02Selected byToru Kamine

いま、神戸カミネ時計店でもっとも売れているスケルトンダイヤルはコレだ!

RogerDubuis「エクスカリバー・スパイダー オートマティック」

「アヴァンギャルドなデザインが非常に人気です」上根 亨

卓越した時計技術を駆使し、デザイン化されたスケルトンムーブメントを開発するロジェ・デュブイ。ブリッジを星形にしたアストラル・スケルトンは、モダンスケルトンの代表作となっている。「スケルトンウォッチの雄、ロジェ・デュブイらしく、ムーブメントだけでなくラグやケースサイドなどにもスケルトンを施しているのは見事です」と上根氏も太鼓判。11時位置にはマイクロローターが収まるが、この部分にもスケルトン加工を施しており、徹底的なこだわりを堪能できる。

SPECスペック
  • ケース径:45㎜
  • ケース素材:チタン ブラックDLCチタン
  • 「クィックスイッチ」交換可能システムムーブメント:Ref.RDDBEX0617(手巻き)
  • パワーリザーブ:60時間
  • 防水性:5気圧
  • マイクロローター付自動巻スケルトンウォッチ、ジュネーブシール取得
  • 88本限定
  • 価格:¥8,100,000(税抜)

上根 亨  Toru Kamine

カミネ代表取締役社長
神戸に5店舗を展開する正規輸入時計宝飾専門店カミネの4代目社長。時計全般のアドバイザーとして世代を超えた顧客の信頼を得る。富裕層の好みを把握した、適切でわかりやすい時計の解説に定評あり。カミネ社長ブログは公式サイト内の人気コンテンツ。新商品入荷情報や海外レポート、機械式時計の魅力などを定期的に更新中。カミネスタッフによるブログも各種あり、それぞれの店舗からの投稿が楽しめる。

www.kamine.co.jp

01 Selected byTakanori Demizu

真価を見極める和歌山の雄が「自腹を切ってでも欲しい!」
2018 スケルトンダイヤル最新作

HUBLOT「ウブロ ビッグ・バン ウニコ チタニウム セラミック42㎜」

「存在感はそのままに軽快さを手に入れた」出水 孝典

ウブロの自社製クロノグラフムーブメント「ウニコ」は、設計段階でシースルーダイヤルを使用することを前提にしており、本来なら裏側にあるクロノグラフ機構が前面に配置することでメカニズムの動きが見える。中でもクロノグラフを操作するたびに回転する6時位置のコラムホイールは必見である。「ムーブメントの薄型化に伴い、ケースの厚みもダウンサイジング。ムーブメントがスケルトンなので、軽やかさがありますね」と出水氏も感心。

[右] ケースバックから見えるムーブメントのブリッジたちにもスケルトン加工を施しており、細部まで個性的な仕上がりになっている。
[左] 外装パーツを積層させることで生まれる力強いデザインも、ビッグ・バンの特徴となる。ちなみにベゼル素材はセラミックで、斜面にポリッシュ仕上げを施す。チタンケースもヘアラインとポリッシュで仕上げを分けることで、立体感を引き立てる。

SPECスペック
  • ケース径:42㎜
  • ケース素材:チタンケース
  • ムーブメント:
  • パワーリザーブ:約72時間
  • 防水性:10気圧
  • 価格:¥2,000,000(税抜予価)
  • 11月発売予定

02 Selected byTakanori Demizu

いま、和歌山オオミヤ時計店でもっとも売れているスケルトンダイヤルはコレだ!

TAG HEUER「タグ・ホイヤー カレラ ホイヤー02T」

「トゥールビヨンが200万円台!とにかく、この驚異的な価格設定に驚いた」
出水 孝典

ハイエンドの象徴であるトゥールビヨン機構を搭載しておきながら、生産プロセスで徹底的に工業化を進めることで200万円以下という驚異的なプライスを実現。精密なメカニズムを見せるためにスケルトン化させるだけでなく、12時位置の l香箱(動力ゼンマイ)も含め、完璧なシンメトリー配置にすることで、工業的美しさを突き詰めた。「機構と価格によって一躍タグ・ホイヤー最注目のモデルになりました。クロノグラフも搭載し、しかもCOSC認定クロノメーターを取得するなど、とにかくハイレベルです」と出水氏も納得。スケルトン化によってモダンさが際立っている。

[右] ムーブメントにブラック加工を施すことで、精悍なルックスに磨きをかける自社ムーブメントCal.ホイヤー02T。
[左] 繊細なパーツで構成されるトゥールビヨン。いわゆるハイプライスモデルは、微細なパーツまで手作業で丁寧に磨き上げるが、タグ・ホイヤーでは価格帯を強く意識しており、高性能工作機械で切削したチタンパーツを多用している。

SPECスペック
  • ケース径:45㎜
  • ケース素材:チタン
  • ムーブメント:キャリバーホイヤー02T(自動巻)
  • 防水性:10気圧防水
  • 価格:¥1,810,000(税抜)

出水 孝典  Takanori Demizu

オオミヤ代表取締役
関西に6店舗、2015年には鹿児島に新店舗をオープン。オフィシャルサイトやブログ、SNS なが充実。長年の経験を武器に富裕層に刺さる時計を厳選。

www.jw-oomiya.co.jp/

01 Selected bySeiichiro Furuichi

ライフスタイルを交えた時計の提案に定評ある時計店トミヤが
「自腹を切ってでも欲しい!」2018 スケルトンダイヤル最新作

ZENITH「ゼニス デファイ クラシック」

「前衛と古典が上手に融合しています」古市 聖一郎

昨年からスタートし、圧倒的なパフォーマンスで人気を集めた「デファイ」。その三針モデルは、デザインに凝った星形のスケルトン仕上げになっており、シンプル機構ながら腕元で強く主張する。「前衛的なデザインであるスケルトンと、シンプルなクラシックが融合したデザイン。ゼニスの“攻めの姿勢”が感じ取られますね」と古市氏が感動するように、他にはない個性が詰まっている。ブレスレット、ラバーストラップ、アリゲーターコーティングラバーストラップとバンドの選択肢が多いのも好評。ちなみに古市氏は「アリゲーター推し」とのこと。

[右] 搭載ムーブメントは、シリコン製パーツを使った自社製のCal.エリート670SK。ゼニスのアイコンである星をかたどった自動巻きローターも特徴。
[左] 自動巻き式モデルながら、ケースの厚みを10.75㎜に抑えている。ケースはサテン仕上げだが、斜面のみをポリッシュ仕上げにすることで、メリハリのある輝きを作っている。

SPECスペック
  • ケース径:41㎜
  • ケース素材:チタンケース
  • ムーブメント:Elite 670 SK, Automatic、自動巻き
  • パワーリザーブ:約48時間
  • 防水性:10気圧
  • 価格:¥700,000(税抜)

02 Selected bySeiichiro Furuichi

いま、岡山トミヤ時計店でもっとも売れているスケルトンダイヤルはコレだ!

TAG HEUER「タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー01 クロノグラフ」

「多彩なバリエーションも人気の理由」古市 聖一郎

昨今のモダンスケルトン人気の牽引者であり、工業的な魅力を持つクロノグラフ。初めからスケルトン化することを前提に設計しているため、高性能クロノグラフでありながら価格は控えめというのも魅力だ。「デビューから4年目を迎えましたが、今でも人気。デザインとサイズのバリエーションも増え、さらには限定モデルも多数登場してファミリーが増えた結果、人とかぶらない自分だけの1本を選べるのが人気の理由でしょう」と古市さんは分析。ちなみに一番人気は、やはりこの初代モデルなのだとか。

[右] 自社製のCal.1887をベースにスケルトン設計を施したCal.ホイヤー01を搭載。クロノグラフを作動させる重要パーツにコラムホイールを採用するなど、時計のデザインはモダンでも、機構は伝統を強く意識している。
[左] ケースは別体パーツを組み合わせている。パーツの加工精度が優れているからこそ実現した、エッジの利いた立体的で美しいケースである。

SPECスペック
  • ケース径:45㎜
  • ケース素材:SSケース
  • ムーブメント:キャリバーホイヤー01
  • パワーリザーブ:約70時間
  • 防水性:10気圧
  • 価格:¥580,000(税抜)

古市 聖一郎  Seiichiro Furuichi

トミヤ代表取締役社長
岡山を中心に、広島・福岡と西日本に広く店舗を展開するトミヤ時計店。フランク ミュラーの店舗を初めて立ち上げるだけでなく、セレクトショップをオープンするなど時計店の枠に収まらない活動を続ける仕掛け人。

www.tomiya.co.jp

01 Selected byTetsuo Shinoda

時計に関してオールジャンルの知識を持つジャーナリストが
「自腹を切ってでも欲しい!」2018 スケルトンダイヤル最新作

RADO「ラドー ハイパークローム スケルトン オートマティック クロノグラフ リミテッドエディション」

「細部までラドーらしさが堪能できる」 篠田 哲生

ラドーといえば素材。このハイパークロームは得意とするセラミックスケースに、ステンレススティールの別体パーツを組み合わせることで、個性的なケース表現を実現。さらにはムーブメントをスケルトン加工することで、モダンさを極めている。「近年のラドーは、技術力を裏付けにしたデザインに力を入れています。ケースやスケルトンムーブメントはもちろんですが、クロノグラフ表示を大きな二つ目表示にするなど、センスのよさが際立っています」と篠田さんも納得。インパクトのある腕元ができるだろう。

[右] スケルトンウォッチ特有の視認性の悪さを補うために、風防ガラスの内側にインデックスをプリントしている。
[左] 焼結時に収縮することで硬度が増すセラミック素材は、非常に加工が難しい。しかしラドーでは生産技術が高いため、寸分の狂いもなくケースを作ることができ、ステンレススティールの別体パーツを組み込むこともできる。この表現力もラドーの魅力だ。

SPECスペック
  • ケース径:45㎜
  • ケース素材:ハイテクセラミックスケース
  • ムーブメント:ETA 2894-2 自動巻クロノグラフ
  • パワーリザーブ:42時間
  • 防水性:10気圧
  • 価格:¥750,000(税抜)

篠田 哲生  Tetsuo Shinoda

時計ジャーナリスト
時ラグジュアリーウォッチに関する特化した知識を有するジャーナリスト数多くの媒体で時計記事を担当。時計学校を修了した実践派で、複雑機構を備えた高級機械式時計を熟知した敏腕ライター。ラグジュアリーとは、なんたるかを日々探求中。

  • Text : Tetsuo Shinoda
  • Photographer : Mitsugu Sakai【REP ONE】
  • Direction : Keiichi Moritani

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