デスクトップの前に座って「カタカタカタ、コトコトコト」とキーを叩き、文字を打ち込む。インターネット社会を生きる私たちにとって、キーボードは家でも仕事場でも欠かせないアイテム。作業の効率化を目的としたデザインはシンプルで無駄がありません。が、しかし、そんな従来の価値観が揺らぐ日は案外近いかも? 今回は最新のキーボードの世界をのぞきます。ちょっとマニアック? いえ、これが時代の最先端、なはず…!
きょうのお仕事は“仮想空間”で
さまざまなものがデジタル化したことで、私たちの“荷物”は大きく減りました。キャッシュレス決済があれば財布はいらず、電子メモがあるから筆記用具も不要です。なかには外出時はポケットにスマホ入れるだけという人もいるでしょう。しかし、キーボードを使った作業をするとなると、荷物は必然的に増えてしまう…。「Epic(エピック)」は、そんなミニマルを求めるいまの時代にぴったりのバーチャルキーボードです。
赤外線レーザーで何もない空間に仮想のキーボードを出現させます。投影されるキーボードは標準的なデスクトップと同じサイズで、平らな場所さえあればどこにいても快適な文字入力が可能です。幅2cm、高さ7cmとポケットサイズのため持ち運びも簡単。これとスマホだけなら、通勤スタイルもかなり身軽そう。
Epic バーチャルキーボード ¥18,040(税込)/WEBO
“タイプライター”の打鍵感を再現
洗練されたスタイリッシュなアイテムが次々と生まれる一方、最近は若い世代を中心にオールドスクールなものが再注目されています。フィルムカメラやクラシックカー、レコード、銭湯など、温もりを感じさせる“不完全さ”に惹かれる人が多いよう。ビジネスの場というとピリッと引き締まった空気感のイメージが強いですが、心落ち着くレトロなアイテムがあれば、緊張も少しは和らぐかもしれません。
「PENNA(ペナ)」はレトロな佇まいのワイヤレスキーボード。打鍵感は見た目に劣らず、まるでタイプライターを使用しているかのような打ち応えと、心地良い音を再現しています。一方、中身はしっかりと“現代化”されており、Bluetooth対応で、一度に5台まで接続することが可能。左側面に取り付けられたマクロバーを操作すれば、使用頻度の高い文章やキーを保存することもできます。令和の時代にタイプライター(風)を使って仕事をするなんて、一周回って新しい!?
PENNA KEYBOARD オープン価格/株式会社AJAX
“未来のキーボード”は手に持って
“未来の2015年”を描いた「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」が公開されたのは1989年のこと。時を超える車・デロリアンでタイムトラベルした主人公が訪れた世界では、空を飛ぶ車や宙を浮くホバーボードが日常の当たり前になっていました。実用性はともかく、その斬新なアイデアは観る人の好奇心をくすぐったものです。
「GrabShell(グラブ シェル)」は、まさに未来からやって来たような変形型キーボード。「寝ながら打ち合わせをしたい」「ウロウロしながら会議をしたい」といった純粋な欲望に端を発し、世界初の両手で持つキーボードが誕生しました。親指でマウス操作や特殊キーを使い、他の指で背面キーを操作します。手のサイズに合わせてキーや配列を組み替えることや、展開して机の上で使うことも可能。ユーモアに満ちた最新ガジェットをぜひ体験してみて。
GrabShell ¥59,730(税込)/dotBravo株式会社
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Edit/Text : Hiroto Goda