BRUDERでお馴染み、スタイリストのKim Chang氏が、ロサンゼルス旅で見つけた気になるゴルフブランドを紹介。旅の最後は、LAブランドを語る上で外せない「Malbon Golf(マルボンゴルフ)」の最新情報をお届けする。ゴルフボールをモチーフにした“Buckets(バケッツ)”と呼ばれるブランドアイコンを見て、ピンとくる方も多いはず。COO(最高執行責任者)を務めるブライアント・ナイト氏に話を聞いた。
ゴルフとストリートカルチャーを愛するスティーブン・マルボン氏とエリカ・マルボン氏夫妻によって2017年に創業した。“日常生活の延長線上にゴルフがある”と考えていた二人が、ゴルフでもタウンでも着用できるウェアを作ろうと思ったのが起業のきっかけだ。
ストリートカルチャーが根付くウェストハリウッドのフェアファックスに旗艦店をオープン。ところが、店を訪れる人たちで形成されるコミュニティが形になりはじめた2020年、新型コロナウイルスの影響でやむなく店舗クローズに追い込まれた。「みんなで集まることができなくなり、コミュニティもなくなってしまったんだ」。
行動制限が敷かれ、店舗への来客数は減少する一方で、EC事業は右肩上がりに伸びた。「ブランドも大きくなってきて、店だけで在庫を抱えるのが難しくなっていた。そこで店舗運営をクローズし、EC販売を強化することに切り替えたんだ」。この決断こそが、米国内だけでなく、SNSを通じて世界中のゴルファーに名を届け、業績好調の今につながる転機となった。
コロナの収束が見え始めた2022年にはカリフォルニアに実店舗をオープンし、再スタートを切った。今年に入ってニューヨークに出店したほか、3店舗目をフロリダに計画中だ。また当初から、交流の場を提供していきたいと考えてきたコミュニティ運営を「Buckets Club(バケッツクラブ)」として再開。ゴルフへの情熱や同じ志を持つ会員たちに、コミュニケーションの場を提供している。
このコミュニティが実施するコンペには、多くの海外セレブやアスリートが参加し、ゴルフ業界を活性化する話題作りにも積極的。「好きな芸能人や、ファッションアイコンがゴルフをしていたら『ゴルフってかっこいい!』ということが伝わるんじゃないかと思ってね」。ゴルフに興味がなかった若者たちに、ヒト・モノ・コトを通じて伝えたい思いを発信し続けている。
次に目指すのは若手ゴルファーの育成だとか。ナイト氏は、若年層たちにこそゴルフの魅力を伝えることができなければ、業界は荒廃の一途をたどってしまうと危惧している。「ゴルフに対する強烈な憧れを作り出すことこそ、ゴルフの未来につながっていくと信じているんだ」と強い使命感がある。
6月には、出発点となったLAのメルローズプレイスでポップアップショップをオープンし、ブランド初となる待望のウィメンズ商品の展開をスタートさせるなど勢いは止まらない。日本では「BEAMS(ビームス)」、「CLUBHAUS(クラブハウス)」で一部商品の取り扱いを開始し、公式オンラインショップも含めた販路拡大も構想にある。
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- Malbon Golf
- https://malbongolf.com/
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- Buckets Club
- https://malbongolfclub.com/
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- Hiroki Nakayama
- Styling
- Kim-Chang
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- Eri Beverly
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- Tsugumi Someno