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「人の死ぬところを見たい」少年の好奇心 読書で触れるあの夏

友人からでも、家族からでも、書評でも、課題図書でもない「オススメの本」を読んだことはありますか? 「文喫 六本木」副店長の小粥莉子さんにBRUDER読者をイメージした一冊を選んでもらいました。

「夏の庭―The Friends」/湯本香樹実

夏の暑さが“異常”と形容されるようになってしばらく経ちました。昔ってこんなに暑かったか、と考えずにはいられません。同時に、「昔ってどうだったろう?」と想像も膨らむ。今回は『夏の庭―The Friends』を紹介します。

ある夏のこと。小学6年生の3人組は「人の死ぬところを見たい」という好奇心から、一人暮らしの老人の観察を始めます。探偵ごっこ的だった活動は、やがて人同士の交流へ変わります。

無垢な心が初めて抱く生と死への感情。そのときの心の揺れは、誰もがかつて経験したものかもしれません。たとえ姿かたちが跡形もなく消えても、思い出は生き続ける。老人の過去や孤独を通して、少年たちは成長していきます。

―――死んでもいい、と思えるほどの何かを、いつかぼくはできるのだろうか。たとえやりとげることはできなくても、そんな何かを見つけたいとぼくは思った。――

――本文より

冷房のない部屋、縁側で食べるスイカ、夕方に聞こえる虫の音…。文章を通して、“あの夏”に触れられたような体験ができるはずです。

「夏の庭―The Friends」湯本香樹実(新潮文庫)/¥605(税込)

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COOPERATION

文喫 六本木 副店長 小粥莉子

2024年日本出版販売入社。現在文喫 六本木のブックディレクターとして、企画選書や展示イベント企画、本のある空間のプロデュースなどを行う。

Edit : Hiroto Goda

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