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アンティーク市場も脅威の高騰ぶり!

腕時計ファン待望のTUDOR がいよいよ日本上陸

2018.11.28

日本は主要な腕時計市場であるため、ほとんどのスイス腕時計ブランドが日本で正規販売を行っている。しかしその数少ない例外だったのが、英国の名家の名を冠したタフウォッチブランド、チュードル改め「チューダー」だ。この“スイス最後の大物”が、遂に日本上陸を果たしたということで、時計愛好家は色めき立っている。

[ TUDOR'S HISTORY ] まずは、歴史的背景からチューダーをおさらい。

「チューダー(TUDOR)」のルーツは、ロレックスにあった。ロレックスを創立したハンス・ウイルスドルフは、オイスターケースに代表されるロレックスの優れた技術と信頼性を、より広く手に入れられるようにと、1926年に腕時計ブランド「チューダー(TUDOR)」を立ち上げる。
ブランド名の由来は、イギリスの名家チューダー家。同家は薔薇を紋章に使っていたため、長らくチューダーのロゴマークにも薔薇を使っていた。
そしてロレックスの支援を受ける形でチューダーの知名度が高まると、ハンス・ウイルスドルフは満を持して、1946年に「モントレ チューダー SA」を立ち上げ、別会社として時計製造を行っている。

チューダーの名声を高めたのは、1952年に英国海軍が行った北グリーンランドへの科学探険に、26本の「チューダー オイスター プリンス」が採用されたのがきっかけだ。さらに1950年代以降は各国の海軍用時計にも採用されるようになり、広告キャンペーンでは(写真上)、高所の建設作業員の厳しい環境下や1000マイルもバイクで走っても壊れないという驚異的な堅牢性をアピール。過酷な条件下でタフな男たちに使用されることで、精度や信頼性、耐久性で評価を高めていく。のちにチューダーは「盾」のロゴマークへと変更していくが、これは時計の堅牢性を表現したもの。こうしてチューダーは、“信頼できる腕時計ブランド”という評価を不動にする。

[ TUDOR'S ARCHIVE ] 歴史的アーカイブは、アンティーク市場で高騰

  • 1955_tudor_oyster_submariner (1955年製 チューダー オイスター サブマリーナー)

  • 1969_tudor_oyster_prince_submariner (1969年製 チューダー オイスター プリンス サブマリーナー)

  • 1971_tudor_oysterdate_montecarlo(1971年製 チューダー オイスターデイト 「モンテカルロ」)

“タフで見やすく使いやすい”という腕時計の基礎を守り抜くチューダーは、素材やサイズに多少の現代的なアプローチを加えているが、デザインは1950年代からスタイルを変えていない。いや変える必要がないのだ。 プロフェッショナルウォッチの礎を築き、現在のモデルの基礎となった「チューダー オイスター プリンス サブマリーナー」は1954年に誕生。その後、現代モデルの特長となった「スノーフレーク針」へと進化を遂げる。手巻き式のクロノグラフ「チューダー オイスター デイト」は、1970年に誕生。中でも第二世代モデルはカラフルなダイヤルで人気を博し、そのチェッカー柄からモンテカルロと呼ばれていた。 そのどれもが現代のモデルへと継承されており、アンティークウォッチの世界でも人気が急騰中だという。昨今は復刻モデルによってオリジナルの良さが見直されているが、チューダーの場合は、デザインの普遍性や性能の良さ、そして何よりも歴史的価値が知られることで、そういった現象が起きている。これもチューダーの魅力を語る上で、重要なポイントになるだろう。

[ スーパーバイザー戸賀が選ぶ2018最新チューダー BEST3 ]

01 Selected byHirokuni Toga

TUDOR「ブラックベイ GMT」 ― 「機能性とカラーリングが秀逸なんです」戸賀

多彩なスタイルを持つフラッグシップコレクションの「ブラックベイ」。その中で最も注目を集めているのが、このGMTモデルだ。視認性を高めるディープブルー×バーガンディーのベゼルが特徴で、さらにはチューダーの個性となっている角形のスノーフレーク針を使って視認性を高めている。「海外出張が多い僕にとっては、GMTウォッチは常に気になる存在。時間が読みやすいだけでなく、この色使いは腕元のアクセントになりそうですね」と戸賀も太鼓判。

[左]200m防水を実現した堅牢なケース。ねじ込み式のリュウズには、チューダー家のバラの紋章が入っており、歴史と伝統を感じさせる。[中]ケースはタフさを主張するポリッシュ仕上げに部分的にサテン仕上げを施すことで、メリハリのあるキラメキが生まれる。[右]搭載するムーブメントは自社製ムーブメントMT5652。COSC認定クロノメーターを取得し、パワーリザーブは約70時間。耐磁性のシリコン製バランススプリングを備える。

SPECBLACK BAY GMT
  • ケース径:41mm
  • ケース素材:SS
  • ベゼル素材:SS
  • ムーブメント:MT5652
  • 防水性:200m
  • 価格:¥380,000(税抜)
  • 発売中

02 Selected byHirokuni Toga

TUDOR「ヘリテージ クロノブルー」 ― 「チューダーらしいタイムレスさが素晴らしい」戸賀

レトロシックなデザインを現代的にアレンジした「ヘリテージ」コレクションは、昨今のレトロ人気をさらに盛り上げる起爆剤と目される。ベースとなるのはチューダーが1971年に発表したクロノグラフRef.7169。横二つ目のインダイヤルレイアウトやカラーリングはかなり個性的である。「メリハリのある色使いがカジノっぽいということで、“モンテカルロ”と呼ばれていたという逸話も、何だか贅沢でいいですよね。ロレックスとは違ったカラフルさも◎」と戸賀も納得。

[左]がっちりとしたフォールディングクラスプには、衝撃で外れないようにセーフティキャッチがついている。[中]大きなリュウズガードでスポーティさを高めつつ、プッシュボタンはカボションカットで艶っぽく。[右]リュウズにはバラではなく盾のマークが入る。

SPECHERITAGE CHRONO BLUE
  • ケース径:42mm
  • ケース素材:SS
  • ベゼル素材:SS
  • ムーブメント:Cal.2892
  • 防水性:150m
  • 価格:¥430,000(税抜)
  • 発売中

03 Selected byHirokuni Toga

TUDOR「ブラックベイ スチール」 ― 「これがチューダーのスタンダード!」戸賀

スチール製の逆回転防止ベゼルを組み合わせることで、モノトーンの武骨な雰囲気が完成。シンプルなダイヤルデザインと大きな針&インデックスという“ダイバーズウォッチのお手本”的時計であり、シーンを選ばず使えるオールマイティさがある。「気軽に使える良い時計が欲しい。と考えた時に最適の一本。デザインもスペックも申し分ないし、偉大なる普遍性を感じますね」と戸賀も納得。

[左]がっちりとしたケースで、チューダーの堅牢さをアピール。モノトーンなので、時計の迫力が増している。[右]搭載するムーブメントは、2015年に誕生した自社製ムーブメントMT5612。これはチューダームーブメントでは初となるデイト付き。もちろんCOSC認定クロノメーターを取得し、パワーリザーブは約70時間。耐磁性のシリコン製バランススプリングも備えている。

SPECBLACK BAY STEEL
  • ケース径:41mm
  • ケース素材:SS
  • ベゼル素材:SS
  • ムーブメント:MT5612
  • 防水性:200m
  • 価格:¥370,000(税抜)
  • 発売中

戸賀 敬城  Toga Hirokuni

ブルーダー スーパーバイザー
数々の媒体で編集長を歴任し、現在はハースト・メンズ・メディア・ブランド・アンバサダー、ナノ・ユニバース メンズディレクターなどさまざまな肩書をもつ。ファッション界を超えた幅広いネットワークとこれまでに培った上質で豊富な知識をもって「BRUDER(ブルーダー)」全体を監修するスーパーバイザーとして携わる。

[ 時計ジャーナリスト篠田氏が選ぶ2018最新チューダー BEST3 ]

01 Selected byTetsuo Shinoda

TUDOR「ブラックベイ ブロンズ」 ― 「エイジングが楽しめる逸品」篠田

チューダーの歴史にインスピレーションを得た風格のあるデザイン。ケース素材には昔の潜水器具に使用されていたブロンズを使用。ファブリックのストラップはフランス製で、丈夫だが肌当たりに優れる。「まずはカラーリングがいいですね。タフな時計ですが、これ見よがしではないレトロな雰囲気がある。しかもブロンズケースは使い込むほどに色が変化していく。その“育てていく”楽しさも経験してみたい」と篠田氏も大注目

[左]ブロンズケースに合わせるように、ベゼルやストラップはベージュでまとめた。ケースは43㎜とやや大き目だが、この柔らかなニュアンスのおかげで、悪目立ちすることはない。[中]もちろんリュウズにはバラのマーク。全体からレトロな雰囲気が漂っている。[右]自社製ムーブメントのMT5601搭載。ノンデイト仕様なので、レトロなデザインと好相性だ。COSC認定クロノメーターを取得し、パワーリザーブは約70時間。耐磁性のシリコン製バランススプリングを備える。

SPECBLACK BAY BRONZE
  • ケース径:43mm
  • ケース素材:ブロンズ(裏蓋はSS)
  • ベゼル素材:ブロンズ
  • ムーブメント:MT5601
  • 防水性:200m
  • 価格:¥390,000(税抜)
  • 発売中

02 Selected byTetsuo Shinoda

TUDOR「ブラックベイ ダーク」 ― 「トレンド感と意外性を楽しめるのが◎」篠田

60年以上にもわたる、チューダーのダイバーズウォッチのスタイルを継承し、現代的なモデルで体現した「ブラックベイ ダーク」は、200m防水の本格派でありながら、ケースやブレスレットにブラックPVDコーティングを施すことで、さらにマッシブで力強い印象に仕上げる。しかもストラップにはエイジド加工を施したレザーストラップを使用。単なる“黒”ではない、奥行きがある。「ブラックウォッチは、どちらかといえば新興ブランドが得意とする手法。それを歴史あるチューダーがやるという意外性が面白い」と篠田氏も絶賛。

[左]ケースはサテン仕上げなので、ブラックもマット感がある。さたにベゼルディスクはアルマイト加工をしており、ダイヤルももちろんブラック。しかし様々な種類のブラックが混ざり合うことで、単調にはならない美しさがある。[右]搭載するムーブメントは自社製ムーブメントMT5602。耐磁性のシリコン製バランススプリングを使ったテンプ周りは、耐久性に優れるフリースプラング式を採用。COSC認定クロノメーターを取得し、パワーリザーブは約70時間。実用本位の設計だ。

SPECBLACK BAY DARK
  • ケース径:41mm
  • ケース素材:SS
  • ベゼル素材:SS
  • ムーブメント:MT5602
  • 防水性:200m
  • 価格:¥405,000(税抜)
  • 発売中

03 Selected byTetsuo Shinoda

TUDOR「ぺラゴス LHD」 ― 「プロフェッショナルダイバーズのために生まれた本物です」篠田

左利きの潜水士が着用するために、チューダーでは9時位置リュウズのダイバーズウォッチを1970年代に開発。それはプロフェッショナルダイバーのための道具を作りたいという信念があったからだ。このモデルはそんなチューダーの真摯な姿勢を受け継ぐモデルで、LHDとはLeft-Hand-Driveの略称。「ペラゴス」コレクションの中でも特別な存在で、6時位置のPELAGOSは赤文字で、ケースバックには製造番号が刻印される。「本物の道具として生まれた腕時計だけが持っている、機能美を感じますね。しかもラバーストラップを付属しており、徹底的に本気です」と篠田氏も太鼓判。

[左]左利き用ということで、リュウズは9時位置にある。右利きの人が左腕にはめた場合は、リュウズが手首に食い込まないというメリットもある。ちなみにカレンダーは、偶数日が赤数字で、奇数日が黒数字となる。[中]左500m防水の本格派であり3時位置には飽和潜水用のヘリウムガスのエスケープバルブを備える。[右]暗闇や深海でもしっかりと潜水経過時刻を読み取れるように明るい夜光塗料を塗布している。

SPECPELAGOS LHD
  • ケース径:43mm
  • ケース素材:チタニウム&SS
  • ベゼル素材:チタニウム
  • ムーブメント:MT5612 - LHD
  • 防水性:500m
  • 価格:¥430,000(税抜)
  • 発売中

篠田 哲生  Tetsuo Shinoda

時計ジャーナリスト
ラグジュアリーウォッチに関する特化した知識を有するジャーナリスト数多くの媒体で時計記事を担当。時計学校を修了した実践派で、複雑機構を備えた高級機械式時計を熟知した敏腕ライター。ラグジュアリーとは、なんたるかを日々探求中。

  • Text : Tetsuo Shinoda
  • Photographer : Kouki Saotome
  • Direction : Keiichi Moritani

お問い合わせ先

  • 日本ロレックス TEL.03-3216-5671

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