
時計の世界で、今あらためて注目されているのが“ツールウォッチ”だ。華美な装飾よりも、目的のために突き詰められた機能美。そんなストイックなたたずまいに惹かれる人が増えている。背景には、景気の停滞や国際情勢の緊張など、世界がシビアさを増すなかで、人々の価値観が静かに変わってきていることもあるだろう。
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こうした“道具としての時計”の代表格が、ベル&ロスの「BR-03」シリーズ。航空機のコックピットにある計器をモチーフにしたこのモデルは、2006年の登場以来、ブランドのアイコンとして愛され続けている。原点はひと回り大きな兄貴分「BR-01」で、その設計思想を引き継ぎながら、コンパクトかつ実用性を高めたモデルだ。

文字盤は、航空計器そのもの。視認性・機能性・高精度・信頼性という、ツールウォッチに不可欠な4つの要素に妥協なく向き合い続けた結果、“時代を超越した定番”として高い評価を得ている。
そんなBR-03シリーズの中でも異彩を放つのが、限定モデルとして登場した「BR-03 ASTRO(アストロ)」。2025年の発表以来、コレクターや時計ファンの間で大きな話題となっている。
“本モデルのテーマは“宇宙”。航空計器の世界観を一歩押し広げ、宇宙飛行士が宇宙ステーションから地球を眺める——そんな視点をそのまま文字盤に落とし込んだデザインだ。ベル&ロスの共同創業者であり、ブランド誕生時からすべてのデザインを監修してきたブルーノ・ベラミッシュはこう語る。「宇宙から見た地球を、月や火星と並べて想像し、それをそのまま文字盤に表現しました」

中央に浮かぶのは、青く美しい地球。その軌道を回るように動く小型衛星が秒針、銀色の月が分針の役割を担う。そして最も外周に位置する赤い火星が時針として、時間の流れを示す構造だ。
地球、月、火星——その三者の動きを見つめながら、いま自分が“どの時間にいるか”を知る。そんな体験は、従来の“時間を読む”感覚とはまったく異なる。あくまで時間の情報は得られるのに、どこか哲学的で、どこか詩的。宇宙から地球を見下ろすような広い視野と、静かな没入感を味わえる。
天文や宇宙をモチーフにした時計はこれまでも存在してきたが、このように“宇宙飛行士の視点”で構築されたタイムピースは、おそらく初めてだ。分刻みの現実から一歩離れ、より大きなスケールで時間をとらえたい——そんな気分のときにこそ手に取りたい一本だ。

Bell&Ross/ ベル&ロス
BR-03 ASTRO(アストロ) 世界限定999本 73万7000円(税込)
- SPEC
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- ケース径:41 ㎜
- ケース厚:11.5㎜、ムーブメント:自動巻き(キャリバー BR-CAL.327)、ケース:マイクロブラスト・ブラックセラミック、ストラップ:ラバー&ファブリックストラップ、100m防水
お問い合わせ先
- ベル&ロス 銀座ブティック:TEL 03-6264-3989
Text : Yasuhito Shibuya








