海外でいま絶大な人気を誇る日本製高級腕時計といえばグランドセイコーだ。1960年に誕生した際の広告には「日本の時計から世界の時計へ」と記されている。その目標は、60年以上を経た今、見事に達成されている。今回は、グランドセイコーの最新作であり、限定の手巻きモデルをご紹介する。
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2010年の海外販売開始から14年が経ち、グランドセイコーは世界中で愛される高級時計ブランドへと成長した。アメリカをはじめ、海外での人気は日本を上回るほど。その魅力は、時計の本質である「精度」や「見やすさ」、そして「美しさ」をシンプルに、かつ徹底的に追求している点にある。
セイコーが国産初の腕時計「ローレル」を発売したのは1913年のこと。そして第二次世界大戦後、1950年代から国産時計の品質向上が進み、世界最高峰のスイス製時計に匹敵する精度や美しさを目指して努力を続けてきた。
1960年に発売された初代グランドセイコーは、国産時計の歴史を変える画期的なモデルで精度はスイス製高級時計に匹敵する「クロノメーター優秀級」を実現し、素材や作りの面でも世界最高水準に到達した。
さらに1964年からは、スイスの天文台が主催する精度コンクールに挑戦し、1967年に開発した機械式ムーブメントが非常に高い精度を達成したことで、その技術力を世界に証明した。1969年には、機械式時計の精度を極めた「V.F.A.(Very Fine Adjusted)」を発売し、同年には世界初のクォーツ腕時計「セイコークォーツアストロン 35SQ」も登場。セイコーは機械式とクォーツ式、両方の世界での地位を確立した。
今回ご紹介するグランドセイコー「ヘリテージコレクション 45GS復刻デザイン 限定モデル SLGW005」は、1967年に登場した手巻きモデル「44GS」と、その翌年に発売された「45GS」をオマージュした限定モデル。44GSは、現在のグランドセイコースタイルの基礎を築いたモデルとして知られており、45GSは10振動(3万6000振動/時)の手巻きムーブメントを搭載。
文字盤やケースデザインに44GSの特徴を継承し、ムーブメントには新開発の手巻きムーブメント「9SA4」を採用。このムーブメントは、10振動を実現し、手巻きの際のフィーリングにもこだわり、コハゼ機構を取り入れた精緻な作りが特徴。
グランドセイコーのファンはもちろん、シンプルで極上の手巻き時計を求める時計愛好家にとって、見逃せない逸品だ。
GRAND SEIKO / グランドセイコー
ヘリテージコレクション 45GS復刻デザイン 限定モデル SLGW005 134万2000円(税込)
世界限定1200本(日本国内425本)
11月9日発売予定
グランドセイコーマスターショップ限定モデル
- SPEC
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- ケース径:38.8 ㎜
- ムーブメント:手巻き、ケース:SSケース、ストラップ:クロコダイル、パワーリザーブ:約80時間、防水:3気圧防水
お問い合わせ先
- フリーダイヤル :.0120-302-617
Text : Yasuhito Shibuya