オリスは時計愛好家がいま最も注目するスイスの時計ブランドだ。1970年代の、クォーツ時代の低迷から不死鳥のように甦り、着実に進化と発展を続けてきた。今回はその魅力が凝縮された新世代の自社製ムーブメントを搭載するダイバーズの新定番「アクイスデイト キャリバー400」を紹介する。
オリス社は1904年、スイス北部の山間の小さな街ヘルシュタインで懐中時計を製造する時計会社として創業した。1960年代には約800人の従業員を擁して、年間120万本の腕時計を生産する世界でもトップ10に入るビッグブランドに成長する。だがクォーツ時代の到来で、1970年代にはどん底の状態に。その後1982年に機械式時計ブランドとして復活・再生を果たす。以来、1990年代の世界的な機械式時計ブームの中、地道な努力を重ね、今や独立系のスイス時計ブランドとして確固たる地位を確立した。
そして“ひと目でオリスの製品とわかる”ブランド独自のデザイン、テイストが光る製品の中でも、世界中の時計愛好家が絶賛するのが、オリスが2014年から数十年ぶりに開発・製造に取り組んだ自社製機械式ムーブメントの第2弾、2020年10月発表の自動巻き「キャリバー400」を搭載するモデル。
キャリバー400は、脱進機の心臓部部品に軽量なシリコン素材を使い、歯車の形状を見直すことで優れたエネルギー効率と高精度を実現。さらにスマートフォンなど強い磁気を発するアイテムに囲まれる現代の生活に対応した強力な耐磁性をはじめ、ツインバレル(二重香箱)構造で約120時間(約5日間)のパワーリザーブ、10年間はメンテナンス不要という優れた耐久性を備えている。これらは最新の機械式ムーブメントの中でも飛び抜けた性能だ。
そしてこのムーブメントを搭載するモデルの中でも、外出が増えるこれからのシーズンに最適なのが30気圧防水のダイバーズモデル「アクイスデイト キャリバー400」だ。ケースサイズは直径41.5㎜と43.5㎜から選択できる。ケース厚はそれぞれ13.1㎜と13.2㎜。どちらもダイバーズとしてはかなり薄めなため、装着感はとても軽快で、ドレスシャツ&スーツのスタイルにもフィットする。放射仕上げが美しい文字盤のカラーは、ダイバーズの定番ブルーに加え、トレンドのグリーンやシックなアンスラサイト(ツヤのある明るめブラック)が用意されている。加えてブレスレットとストラップのクイックチェンジシステムも搭載されているので、別売りのラバーストラップへの交換もボタンひとつで簡単に行える。
また品質保証期間は通常でも8年と長いが、「MyOris(マイオリス)」登録を行えば10年に延長される。これだけの仕様で税込み50万円に収まるという価格も素晴らしい。どこにでも着けていけるデイリースポーツウォッチとして、いま最もオススメできる一本だ。
アクイスデイト キャリバー400 49万5000円(直径41.5㎜ ブレスレット仕様)
- SPEC
-
- ケース径:41.5㎜、ケース厚:13.1㎜ または ケース径:43.5㎜、ケース厚:13.2㎜
- 自動巻き、SSケース&ブレスレット、バワーリザーブ約120時間、30気圧防水
お問い合わせ先
- info.jp@oris TEL:03-62606876
Text : Yasuhito Shibuya