スイスの企業家であるカール・フリードリッヒ・ブヘラが時計と宝飾品の専門店を開くことを思いつき、1888年にスイス・ルツェルンで時計店「ブヘラ」を創業した。スイスを旅したことがある方ならご存知かもしれない。いまやヨーロッパを代表する老舗時計店だ。そのブヘラが2001年にスタートさせた本格ウォッチブランドが「カール F. ブヘラ」だ。今回は最新作「マネロ ペリフェラル ビッグデイト ブラック」を紹介する。
ルツェルンは、ヨーロッパで最古の木造橋として知られるカペル橋をはじめ、世界最高峰のオーケストラ、指揮者、演奏家たちが集う音楽祭「ルツェルン・フェスティバル」の開催地として知られるスイス有数の観光地だ。
「ブヘラ」は創業当初から時計を販売する一方で、オリジナルウォッチを製造する高い技術力を持ち、1950年代にはクロノグラフやワールドタイムウォッチで世界的な評価を獲得。今では母国スイスに留まらず、ドイツ、オーストリア、フランス、デンマーク、イギリスなどヨーロッパ主要国に店舗を展開し、特にアンティークロレックスの修理について、時計愛好家から絶大な信頼を得ている。そして2001年、ブヘラは満を持して時計製造部門を設立し、創業者の名を冠した時計ブランド「カール F. ブヘラ」 をスタートさせた。
2008年には、独自のペリフェラル技術(自動巻きローターをムーブメント中央ではなく、外周部に取り付けて回転させる技術)を搭載した自社開発製造(マニュファクチュール)ムーブメントを開発。これにより薄く、美しく見せることができるようになり、現在では独自の高度な時計技術と美学を持った機械式時計を展開する時計ブランドとして、世界的な評価を確立している。 「マネロ ペリフェラル ビッグデイト ブラック」は、ブヘラの創業135周年を記念して開発された「CFB カプセルコレクション」のうち、3つの限定モデルのひとつだ。これまでのクラシックテイストのモデルとは一線を画し、ブラック基調でモダンに仕上がっている。
ケースはフォージドカーボン製だ。超軽量で頑丈なカーボンファイバーを、高温高圧で短い繊維を樹脂に含浸し、高温高圧でプレス成形することで一般のカーボンファイバーより耐久性を向上させた。そしてチタン製のコンテナーの中にセットされ、ケースに収められるムーブメントは、先に述べたペリフェラル技術を採用し、ビッグデイト、曜日、パワーリザーブ表示を備えた自社製となっている。このムーブメントはスイスクロノメーター検定協会(C.O.S.C)が実施する公認クロノメーター検定に合格し、高精度を誇る。ストラップは装着感も快適で、水にも強いタフさを備えたハイブリッドラバーが採用された。 販売数は世界で188本のみ。シックなブラックモデルをお探しなら、どこかでぜひ手に取ってご覧いただきたい。
マネロ ペリフェラル ビッグデイト ブラック 341万円(世界限定188本)
- SPEC
-
- ケース径:41.6 mm、ケース厚:12.82 mm
- 自動巻き、チタン製コンテナー(インナーケース)付きフォージドカーボンケース、ハイブリッドラバーストラップ、ビッグデイト、曜日、パワーリザーブ表示、COSC(スイスクロノメーター検定協会)クロノメーター認定、パワーリザーブ約55時間、シースルーバック、30m防水
お問い合わせ先
Text : Yasuhito Shibuya