スタイリッシュでマルチパーパスカーの領域をもカバーする、そんなミニバンがいま脚光を浴びている。2022年1月に待望のフルモデルチェンジを果たしたトヨタの新型「ヴォクシー」。ツアー大会出場のため年間を通じて全国を飛び回り、移動の快適さを追求するプロゴルファーにとっても見逃せない一台といえる。国内男子ツアーでドライビングディスタンス1位に輝き、注目度急上昇中の幡地隆寛プロに、ヴォクシーの印象と共にプロゴルファーとしての姿勢、キャディや仲間たちとの関係性を語ってもらった。
太平洋クラブ御殿場コースのエントランスに精悍なグレーのミニバンが滑り込んできた。新型のトヨタ「ヴォクシー」。運転席から降り立ったのは、国内男子ツアーで注目を集めている幡地隆寛プロだ。
アマチュア時代から徹底して飛距離にこだわり続けてきた彼は、2020-21シーズンのドライビングディスタンスで313.42ヤードを記録し、1位の勲章を手にした。21年11月に「太平洋クラブ御殿場コース」で開催された「三井住友VISA太平洋マスターズ」では初日、2日目と首位でプレーして飛ばしの威力を印象付け、最終的に4位に入ってもいる。
身長188センチ。ひと目でアスリートとわかる堂々とした体格だが、口を開けば物腰は柔らかい。試合に臨む時とは異なるリラックスした表情の幡地プロに、ツアーを戦うための原動力を聞いてみた。
「子供の頃に目にしたドライバーショットのかっこ良さ、それに尽きると思います。僕自身、子供の頃からトーナメントを見に連れて行ってもらったり、テレビでタイガー・ウッズが出ている試合を見たりして、ゴルフというスポーツにのめり込んでいきました。そんな自分が今プロゴルファーになって、そのドライバーショットに多くの人が注目してくれているというのは少し不思議な感じがします」
子供の頃に強く憧れたプロゴルフの世界でイメージした通りに存在感を示す。とにかく「結果」が求められる世界で、ドライバーによるティーショットのかっこ良さにこだわり続けるのは、プロの語り口と裏腹に至難の道だ。弱い選手に注目の機会は与えられないし、自己満足もファンから評価されない。プロゴルファーとしてのかっこ良さ追求は、不安を覚えずにいられないほど果てなく深い。
「ティーショットでワァーッと盛り上がる、あの感じが好きなんです。アメリカのギャラリーはインパクトの瞬間にワァーッとなるけど、その点日本のお客さんはシビアだから、ちゃんと球筋を追ってからワァーッとなる(笑)。注目されるのは苦手ですが、子供たちやファンの方たちにゴルフのかっこ良さをストレートに伝えたいという思いはあるので、毎日が試行錯誤です」
そんな幡地プロにとっての道具選びの基準とはどのようなものなのだろう? 「見た目の良さよりも、“使える”という部分を重要視しています。ちゃんと使えるとわかると、それがかっこ良く見えてくる。クルマもそう。新型ヴォクシーは見た目の部分にもインパクトがありましたが、何より“使える”スタイリングとボディカラー(マッシブグレー)がいい。キリッとした表情もかっこいい」
すっかり新型ヴォクシーが気に入った様子の幡地プロは、スライドドアを開けて室内を見せてくれた。電動音とともにスライドドアが開き切ると、キャプテンシートが目に飛び込んでくる。
普段は自分でステアリングを握るという幡地プロだが、左右にひじ掛けが備わるゆったりしたリアシートはとても気に入った様子。シートはロングスライドの機構で前後するので足元も広々としている。
「リクライニングさせて足元のオットマンを出すとファーストクラスみたい。これならキャディさんに運転をお願いして自分はリアシートでゆったりしたくなります。試合で集中力を高めたい時にもいいし、ロングドライブの途中で仮眠を取る際にも役立ちますね」
そんな幡地プロに、共に戦うキャディさんや仲間の存在はどのようなものなのか聞いてみた。
「読みにくいラインとか風、難しいコンディションの時はキャディさんに意見を求めます。でもそれを鵜呑みにするんじゃなくて、決断するのはあくまで自分です。自分の考えと照らし合わせるための、客観的な意見が欲しいんです。それだけでもずいぶんと心強く感じられるし、リラックスできます。」
「試合では、互いの意見を交わすことで、共に戦っていると感じられます。それによって一人ではないと強く感じることができますし、心が自然と前を向き、攻めの姿勢で戦うことができる。仲間の存在は心強いですよね」
2021年の三井住友VISA太平洋マスターズのように、初日にトップに躍り出て、2日目にそれをキープしてラウンドした時などは、冷静でいることが難しかったはず。キャディさんとの間でどのようなやりとりがあったのだろうか?
「いつも通りの状態を保つために色々と気を使ってくれましたね。後半になって少しミスをして僕がナーバスになってきたときも『今の幡地のショット、ギャラリーにもすごくいいショットに見えてるはずだよ!』なんて、一生懸命に勇気づけてくれました。そういう言葉のひとつひとつも嬉しいですが、仲間がいる、自分は孤独じゃないんだっていうことで集中力を維持できる感じがあります」
フィジカルとメンタルが試される究極の個人競技と言われるゴルフ。だが突き詰めた先にあるのは孤独の対極とも言うべき人間関係なのかもしれない。
ゴルフシューズを履いてコースに出ると、幡地プロの表情が少し引き締まった感じがした。「僕は試合の時でも本調子になるのは後半からなんですが(笑)」と謙遜しつつ、力強いスイングで息をのむようなティーショットを放った。澄んだ空気を切り裂く音を心地よく耳に残し、プルシアンブルーの空に飛びだした白球は、300ヤード先のバンカーを越えてフェアウェーに跳ねた。
練習でも試合でも、厳しい表情でグリーンを見据えるプロゴルファーには孤独なイメージもある。だが実際には仲間との友情、キャディさんとの絆といったものが、精神的な下支えになる。ひとりじゃない、仲間と共に戦うゴルフ人生は文句なしにカッコいい。飛ばしに拘るからこそたどり着いた境地に彼は立っている。今年は幡地プロの躍進から目が離せなくなりそうだ。
- トヨタ ヴォクシー S-Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り) メーカー希望小売価格:¥ 3,740,000~(税込)
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- ボディサイズ | 全長 4695 × 全幅 1730 × 全高 1895 mm
- ホイールベース | 2850 mm
- 車両重量 | 1670 kg
- エンジン |直列4気筒
- エンジン排気量 | 1797 cc
- エンジン最高出力 | 98 ps (72 kW) / 5200 rpm
- エンジン最高トルク |142N・m(14.5kgf・m)/3,600
- モーター最高出力 | フロント 95 ps (70 kW)
- モーター最高トルク | 185N・m(18.9kgf・m)
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- 【取材協力】
太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)
※今回の試乗・撮影はクローズされた敷地内で特別な許可を得て行っています
- 【衣装協力】
■キャディー
ブルゾン ¥14,080(チャンピオン ブラック エディション、商品詳細A)/パンツ ¥22,000(ジュゲム、B)/サングラス ¥9,900(TMT、C) その他はスタイリスト私物
■お問い合わせ先
A:ヘインズブランズ ジャパン カスタマーセンター:TEL.0120-456-042
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