メルセデスの電気自動車ブランド「Mercedes -EQ」。今回紹介するメルセデス・ベンツ「EQA」は、すでに発表されている「EQC」に続くBEV(バッテリーに蓄えた電気だけで走る、ピュアな電気自動車)の日本導入第2弾。現時点では、メルセデス・ベンツのBEVのエントリーモデルがEQAとなる。
紹介するモデルは、最高出力140kW(190ps)のモーターで前輪を駆動する「EQA 250」。 外観では、メルセデス・ベンツがライトバンドと呼ぶ、左右のLEDヘッドランプと左右のテールランプをつなぐラインや、ヘッドランプ内のブルーのアクセントで未来感を演出している。控えめではあるけれど、新しい時代のBEVであることを主張している。
乗り込んでインテリアを確認すると、エアコンの送風口が青く輝いたり、オフホワイトのレザーシートにブルーのステッチが施されるなど、青い挿し色を効果的に用いることで、新しさやBEVであることを表現している。ただし、ことさらBEVを強調するわけではなく、総じて演出は控えめだ。シフトセレクターの操作方法など、走らせるための操作はこれまでのメルセデス・ベンツとほとんど変わらないから、エンジン車から乗り換えても違和感なく運転ができる。
後席の居住性やラゲッジルームの積載能力などは、しっかり確保されている。後席を倒さなくてもキャディバッグを2個積むことができ、分割式の後席を倒せば3個積むこともできる。パートナーや仲間とゴルフに行くような使い方でも、活躍するはずだ。
アクセルペダルを踏み込んで発進すると、体感としては3リッターのガソリンターボエンジンなみの力強さで加速することに驚かされる。モーターの最大トルクは375Nmもあり、これは3リッターのガソリンターボエンジンや、2リッターディーゼルターボエンジンと同等なのだ。
ただし、加速のフィーリングはやや異なる。エンジンの場合は、ガソリンであれディーゼルであれ、ある程度まで回転を上げると力を発生する。けれどもモーターの場合は電流が流れた瞬間に最大の力を発生するから、レスポンスが鋭いのだ。無音・無振動であること、アクセル操作に対するレスポンスがモーターのほうがはるかに素早いことから、加速する時にはちょっとした浮遊感を感じる。
コーナリングが軽快で楽しいのは、最大の重量物であるバッテリーを車体中央の床下に敷き詰めることで、重心が低くなっているからだろう。コーナーであまりロール(横傾き)をしないのに乗り心地がしっとり、しなやかなのもおそらく同じ理由で、重心が低いから足を固めなくても傾かないのだ。
「ハーイ、メルセデス」と呼びかければ目的地設定からエアコンの温度管理まですべて音声操作でやってくれるMBUXや、自動ブレーキや前のクルマに付いて行く安全・運転支援装置はメルセデス・ベンツの最新モデルと同じように快適に使える。
安全かつ快適に目的地に到着できることが、メルセデス・ベンツの魅力のひとつだ。静かで滑らかに走るようになる電動化によって、この魅力がさらに強調されていると感じる。
WLTCモードの航続距離は422km(※)で、都内から関東圏へのゴルフなら余裕を持って往復できる。万が一、電気が足りなくなっても、交流普通充電や日本規格の直流急速充電器(CHAdeMO)に対応する。ゴルフ場や高速道路のサービスエリア、さらにはショッピングモールなどで急速充電器が増えているから、安心して出かけることができるだろう。
- メルセデス・ベンツ EQA 250 メーカー希望小売価格:6,400,000円(税込)〜
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- ボディサイズ | 全長 4465 × 全幅 1835 × 全高 1625 mm
- ホイールベース | 2730 mm
- 車両重量 |1990 Kg
- モーター | 非同期式高性能モーター
- 定格出力 | 80 kW
- 最高出力 | 190 ps(140 kW)/ 3600 - 10300 rpm
- 最大トルク | 370 N・m / 1020 rpm
- 充電池 | リチウムイオン電池
- バッテリー容量 |66.5 kWh
- バッテリー航続距離 | 422 km(WLTCモードでの一充電走行距離の数値)
お問い合わせ先
メルセデス・ベンツ日本 TEL.0120-190-610
http://www.mercedes-benz.co.jp/