ゴルフにおいて、小物づかいで大きな差がつくのは周知の事実。ブルーダーの流儀なら、それを把握した上で、細部まで抜かりなく物選びを敢行したいもの。今、“こだわる男”に断然注目を集めているヘッドカバーがある。それが、『モンジー』だ。ロバをモチーフにしたドライバーカバーで、知る人ぞ知る名品。いずれも手作業によるキュートでぬくもりのある仕上がりは男心をくすぐってくる。言ってみれば、腕時計や靴同様、モンジーのヘッドカバーもスタイリングを格上げするアクセントとして機能するというわけ。ならば、早速我らがスタイリスト3人衆に、モンジーと楽しむゴルフコーデを仰ぐべし!
KEY ITEMMONZEE ドライバーカバー
「ROBA More Birdie」
希少なヴィンテージ生地を用いて日本の職人が一点ずつ仕上げるハンドクラフトのヘッドカバーで一躍人気となった新興ブランド。留学先の南カリフォルニアでゴルフを習得したデザイナー、上迫友貴氏が2014年にスタートした。ロバをモチーフとしたドライバーカバーは、大人気のフラッグシップアイテム。こちらの「More Birdie」シリーズは、「もっとバーディを」というゴルファーの切なる願いを刺繍で表現した遊び心あるデザインがポイント。光沢ある高品質ナイロンを日本のハンドクラフトで1点ずつ仕上げている。ドライバーを打つたびに視線が集まる、キャラ立ち抜群なアイテムだ。
STYLE01 Styling byMasahiro Tochigi
オレンジを際立たせた、2トーンのアスレジャースタイル
ベスト¥16,000、ショートパンツ¥9,800、ハット¥7,500/以上ロサーセン ポロシャツ¥19,000/以上パーリーゲイツ ベルト¥7,500/以上ビバハート グローブ¥1,800、シューズ¥12,000/以上フットジョイ
ネイビー小物のポイント使いで、コントラストを形成
派手色のカバーを一点効かせる。いわば、小物使いの模範的回答を示してくれた栃木氏。随所に氏一流の親しみやすいエッセンスが光っているようだが、そのポイントは?
栃木氏:「西海岸の太陽のような明るいオレンジなので、主役を張るには十分の存在感。これを生かすべく名脇役に据えたのが、反対色のネイビーです。だからといって全アイテムをこの色にするのではなく、ハット、ベルト、シューズ、ブローブと小物使いにとどめています。ダークトーンは実は濃度が高いぶん、目がいきやすいので、少量でも効果ありです。」
オレンジとネイビーが、まるで太陽が作る日向と日陰のようなコントラストを生む栃木氏のスタイリング。服のテイストについては、どこに気をつけるべきだろう。
栃木氏:「やはり、快活な雰囲気を高めてくれるのは、西海岸風のアスレジャー的なテイスト。スウェット&ギンガムチェックという、品の良さを意識したスポーティなトップスの合わせに、印象を和らげる薄いブルーのショーツで爽やかさもプラスしています。」
結果、ヘッドカバーのオレンジが悪目立ちすることなく、見事に映えたスタイルに。品のいいアメカジスタイルも、取り入れやすいことだろう。
PROFILE : 栃木雅広(とちぎ・まさひろ)
『メンズクラブ』などの男性ファッション誌や広告、ゴルフ媒体のファッション企画などでも活躍。特に好印象を与えるコンサバに独自の感性をミックスしたスタイリングに定評あり。ゴルフ歴は、学生時代から空白期間をおいて足掛け15年。スコアを気にせず、楽しさ重視で撮影スタッフやアパレル関係と回るエンジョイゴルファー。
STYLE02 Styling byKim-Chang
奇抜なようで合わせやすい、「二律背反」な90年代スタイル
ポロシャツ¥14,000/ラコステ ショーツ¥18,000/ビームス ゴルフ ハット¥23,000/ステットソン サングラス¥23,000/レイバン グローブ¥2,500、シューズ¥23,000/以上フットジョイ ベルト¥5,000/トミー ヒルフィガー ゴルフ ソックスはスタイリスト私物
あえての“ダサかっこいい”がキマるサイズ感と配色
全体的にスモーキーにまとめた配色と男らしいアイテム使いからは、ワイルドかつマイルドな二律背反的印象も感じられる。
Kim-Chang氏:「簡単にいうと、あえて“ダサかっこいい”雰囲気にまとめてみました。ぬいぐるみのように愛くるしいモンジーのロバは、遊び心がある反面、男好きのするクラフトなアイテム。その二面性を、90年代ファッションの自由な空気感で表現しています。」
なるほど、2つの反する要素をあえてミックスするKim-Chang氏ならではのテクニックにその秘密があったわけだ。具体的には、どのあたりがポイントとなるのだろうか。
Kim-Chang氏:「ビッグシルエットのポロシャツとタック入りのショーツは見せどころです。ポロの裾はタックインして腰を絞り、当時のセンスを醸します。また、パナマハットとサドルシューズでクラシカルにキメながら、星柄のソックスでハズす。さらにモンジーがダメ押しとなります。」
狙い通りワイルドでマイルドなコーデが完成。色使いはブルーとブラウンの2色がベースなので合わせやすいのもポイントだろう。結果、奇抜なようで馴染みやすいKim-Chang流が感じられるコーデとなっている。
PROFILE : Kim-Chang(きむ・ちゃんぐ)
メンズファッション誌『SAFARI』のスタイリングを創刊から担う同誌の看板スタイリスト。アメカジに精通し、LAを中心とした西海岸スタイルやハリウッドセレブのスタイルに造詣が深い。ゴルフは40歳を過ぎてからスタート。撮影の合間を縫ってのラウンドはほぼ月イチ。夢はそれを週イチにすること。「平均スコアは……まだ秘密(笑)」。
STYLE03 Styling byRyo Kuroda
ブルーグラデが効いた、大人のリゾート&ストリート
ベスト¥16,000、ドリンクホルダー¥4,500、保冷バッグ¥6,000/以上ロサーセン、ポロシャツ¥11,000/ザ ワープ バイ エネーレ、パンツ¥24,000/ロンハーマン、シューズ¥24,000(実勢価格)、グローブ¥1,800/以上フットジョイ、サングラス¥31,000/オークリー、キャップ¥7,500/ジョーンズスポーツ
モンジーのツヤ感を、ワントーンの中で光らせる
ブルーグラデーションが見るからに爽やかな黒田氏のコーデ。さすがワントーン使いはお手の物。今回の狙いはどこにあるのだろうか。
黒田氏:「モンジーを主役に据えつつ悪目立ちさせない大人のリゾートスタイルに、というのがテーマです。そのためには、爽快なブルーグラデーションはうってつけ。さらにLAのストリート感覚をミックスさせています。」
ハーフジップの半袖ウェアとフーディーベストでスポーティに見せながら、シボ感のある白ショーツで洒落感をプラス。さらに、ボトムスの白によってブルーがよく映えるのだ。
黒田氏:「ストリート感は、ベースボールキャップ&サングラスが担当。パームツリー柄のドリンクホルダーでLAの南国感もフィーチャーしています。よく見ると小物のテイストに違いはあるのですが、ブルー系ならば、統一感が生まれて便利なのです。」
結果、ツヤ感のあるモンジーが、ブルーのまとまりのなかでもしっかりと存在感を発揮。グラデーション使いを得意とする黒田氏のスタイリングでさらなる輝きを獲得している。
PROFILE : スタイリスト 黒田領(くろだ・りょう)
モードとクラシックを縦横無尽に行き来するセンスで『LEON』創刊時より一躍人気に。現在、『SENSE』や『MADURO』などの男性誌や広告を中心に、ミュージシャンや俳優のスタイリングを手がける。ゴルフ歴は7年。ゴルフテック by GDOでレッスン受講中とのこと。「悪癖が治らないのが悩み(涙)」と外苑の練習場でストレスも発散!
- STAFFスタッフ
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- Text
- Masashi Takamura
- Photo
- Kouki Saotome
- Styling
- Ryo Kuroda, Masahiro Tochigi, Kim-Chang
- Direction
- Keiichi Moritani
お問い合わせ先
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ロサーセン/ビバハート/ザ ワープ バイ エネーレ グリップインターナショナル Tel. 03-6408-8686
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パーリーゲイツ Tel.03-6748-0392
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フットジョイ アクシネット ジャパン インク Tel.0120-935-325
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ラコステ ラコステお客様センター Tel.0120-37-0202
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ビームス ゴルフ ビームス&ウィンズ 有楽町 Tel.03-5221-6001
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ステットソン ステットソン ジャパン Tel.03-5652-5890
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レイバン ルックスオティカジャパン Tel.03-3514-2950
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トミー ヒルフィガー ゴルフ ヤマニ Tel.03-5806-8055
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オークリー/ジョーンズスポーツ ゴルフ・エフォート白金台店 Tel.03-5791-2180
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ロンハーマン Tel.03-3402-6839