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ショート動画みたいに読む小説 生誕100年・星新一の“超”短編集

友人からでも、家族からでも、書評でも、課題図書でもない「オススメの本」を読んだことはありますか? 「文喫 六本木」副店長の中澤佑さんにBRUDER読者をイメージした一冊を選んでもらいました。

「ノックの音が」/星新一

「ショートショート」というジャンルをご存じですか? 短編よりもさらに短く、最後に驚きの結末や意外なアイデアのある小説を指します。

9月6日に生誕100年を迎える星新一は、そんな“ショートショートの名手”として知られ、1000を超える作品を残しました。最大の特徴は読みやすさ。短い文字数で物語るスタイルは、子どもから大人まで、普段あまり読書をしない人も楽しめる気軽さです。

簡潔でいて、思わずあっと唸る展開の作り方は、ショート動画が全盛のいまの時代にもぴったり。今回は入門編として、『ノックの音が』を紹介します。

ショートショート15編からなるこの作品集は、すべて「ノックの音がした。」という一文から始まります。同じ文章から、それぞれの物語が二転三転するサスペンスや、ぞっとするホラー、捧腹絶倒のコメディへと展開。ドアを開けたことで始まる少し奇妙なストーリーは、星新一ワールドの真骨頂です。

―――「もはや、ノックの音はせず、ドアのそとにだれかいそうなけはいもない……。」――

――本文より

シンプルで短いからこそ、読後の余韻もまた印象的。ちょっとしたすき間時間に、ぜひお楽しみください。

「ノックの音が」星新一(新潮文庫)/¥605(税込)

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COOPERATION

文喫 六本木 副店長 中澤佑

2017年日本出版販売入社。企業内ライブラリーや商業施設のブックディレクションを手掛け、2023年より「本と出会うための本屋 文喫」の事業担当として、文喫六本木やBUNKITSU TOKYOの企画選書や運営などを行う。2026年より現職。

Edit : Hiroto Goda

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