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絵画、写真、映像で出会う 視点をひらくアート展|休日カルチャーガイド

杉本博司《相模湾、江之浦》2025年 Bay of Sagami, Enoura, 2025 © Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

知的好奇心を刺激する展覧会やイベントをBRUDER編集部がセレクト。絵画、写真、映像といった多様な表現を通して、日常の見え方やものの捉え方を少しひらいてみませんか。休日に訪れたい見どころを紹介します。

東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス展

《ヒトデ》
1986年 水彩、紙 72.7x54.0㎝ フィルブルック美術館、タルサ Philbrook Museum of Art, Tulsa, Oklahoma. Bequest of Marylouise Cowan, 2010.9.14. ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

「境界」を示すモチーフを描き続けた作家、ワイエスの大規模な回顧展

20世紀アメリカ具象絵画を代表する画家アンドリュー・ワイエス。アメリカ抽象表現主義、ネオ・ダダ、ポップアートといった前衛的な動向から距離を置き、身近な人々と風景を描き続けたことで知られている。本展では、作品にしばしば登場する窓や扉など、ある種の境界を示すモチーフに着目。そこからは、生と死、内と外、永遠といま、画家自身の内面と外の世界をつなぐ、ひとすじの光を感じ取ることができるだろう。会場には、日本初公開となる作品が10点以上並び、改めてワイエスの魅力に触れる機会となりそうだ。

杉本博司 絶滅写真

杉本博司《パレス・シアター、ゲーリー》 2015年 ©Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

現代美術作家、杉本博司の原点「銀塩写真」に迫る

さまざまな領域で活動する現代美術作家、杉本博司。江之浦測候所(えのうらそっこうじょ)をはじめ、建築、日本の古典芸能を軸とした舞台演出では欧米諸国にも進出し、そのほかにも書、陶芸、和歌、料理など多岐にわたる表現を展開している。本展では、多才な作家の原点である「銀塩写真」を、初期から近作まで全13シリーズ、3章構成で紹介。写真がデジタルに置き換わったいま、いったい何が「絶滅している」のか?会場をめぐれば、歴史の中で写真がもたらしたもの、あるいは偽ったもの、その端緒に触れることができるかもしれない。

出光真子 おんなのさくひん――ある映像作家の自伝

出光真子《Still Life》1993–2000年 ミクストメディア 東京都写真美術館蔵 ©Mako Idemitsu

実験映画・ビデオアートのパイオニアの大規模回顧展

日本における実験映画およびビデオアートの先駆的な作家、出光真子。1960年代のアメリカ滞在を経て制作を始め、女性の生き方や家族、メディアと社会の関係を主題に、フィルムやビデオを用いた作品を発表してきた。テレビ・メロドラマの語法を取り入れながら、母と子、夫婦関係、女性の社会的役割といったテーマを描き出した作品群など、近年のジェンダーや身体をめぐる国際的な議論の高まりの中で、改めて注目されている。同館が収蔵する全作品を展覧会と上映会で網羅的に紹介し、その活動の全貌に迫る貴重な機会だ。

瀧口修造 書くことと描くこと

安齊重男《瀧口修造、自由が丘画廊、東京、1978 年 1 月》1978 年/1980年代前半、石橋財団アーティゾン美術館
© Estate of Shigeo Anzaï

「書く」ことを通じて世界と対峙してきた詩人の「描く」こととは?

昭和期を代表する詩人にして美術批評家、瀧口修造。「書く」ことで美術についての思索と著述を重ねた瀧口にとって「描く」ことはいかなる行為であったのか。会場では、詩作から美術批評、展覧会の企画や他の作家との交流など、その活動全体に光を当てる。多様な実験的技法による作品に加え、パウル・クレーやマルセル・デュシャン、ジョアン・ミロをはじめとする関連作家の作品など約140点を通して、この問いを再考する構成だ。数々の美術家や批評家に大きな影響を与えてきた瀧口修造という存在に迫る、貴重な資料に触れることができる。

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