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全米を熱狂させた衝撃作がついに日本公開『WEAPONS/ウェポンズ』

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慌ただしい日常から一瞬で別世界へと誘ってくれる映画。毎月たくさんの作品が世に送り出される中で、BRUDERの読者にぜひ観てほしい良作を映画ライターの圷 滋夫(あくつしげお)さんに選んでいただきました。

『WEAPONS/ウェポンズ』/11月28日(金)公開

この夏、アメリカで最大のメガヒットとなった話題作『WEAPONS/ウェポンズ』が、季節をまたいでいよいよ日本でも公開されます。ある朝突然、クラスの生徒全員が、たった一人を残して失踪してしまいます。深夜2時17分、誰にも見られることなく、理由もわからないまま、同時に闇の中へと消えてしまったのです。保護者たちはひどく動揺し、担任の若い女性教師を糾弾する者もいて、閑静な郊外の町は少しずつ不安と恐怖に包まれていきますが…。

予告編を見るとホラー映画の印象を受けますが、実際にはミステリーやサスペンス色も強く、そこにオカルトや少しのユーモアが混じり合っています。さらに、子どもの成長譚や家族愛を描いた物語でもあり、とても面白くて刺激的な、極上の娯楽映画に仕上がっています。冒頭から斬新な設定の世界観に驚かされ、ジャンルを超えた独創的な語り口にどんどん引き込まれてしまうでしょう。

序盤では、窮地に追い込まれた担任教師が失踪の謎を探る姿が描かれます。彼女と他の登場人物たちとの関わりが提示されると同時に、様々な謎や違和感が残されます。すると視点が替わり、今度は彼女が関わった人物の立場から、同じ出来事と前後の状況が描かれ、前段で生まれた謎や違和感の正体が少しずつ明かされたり、より深まったり、新たな謎が加わったり…。先の読めないスリリングな展開は圧倒的な面白さで、ドキドキと胸が高鳴ります。

登場人物たちの関係性が連鎖しながら次々と視点が移り変わり、少しずつ失踪の核心へ近づいていきます。表現は基本的にリアリティに根差しつつ、時折シュールな非日常を忍ばせますが、そのバランスが何とも絶妙なさじ加減です。ホラー演出もこの非日常に含まれ、ジャンプスケアや音響効果、ゴア描写は、王道でありながらも秀逸でかなり強烈です。そして最後に、それまで事件について何も語ることのなかった、一人残った生徒の視点から、驚くべき真実が描かれるのです。

物語の背景には、登場人物が抱える個人的な問題が丁寧に描かれています。強権的な親と子の関係性、薬物やアルコール依存、LGBTQ+、学校でのいじめ、そして銃規制を想起させるような描写もあります。現代社会に蔓延するこれらの問題が、登場人物の造形に深みを与え、物語の強度を高めています。それが本作を単純なジャンル映画として消費させることなく、奥行きのある優れた人間ドラマとしても成立させています。とはいえ、社会派作品というわけではなく、あくまでも娯楽映画としての面白さを軸に、これらの問題が作品をより豊潤なものにしています。

一時は諦めかけていた日本公開が急きょ決まって、今年最後の大型注目作品として期待が高まります。息を呑むほど面白くて、観れば多くの人が年末のベスト10に入れるであろうこの作品、絶対見逃す手はありません!

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『WEAPONS/ウェポンズ』 https://www.warnerbros.co.jp/movie/c8r-63sq936/
配給:ワーナー・ブラザース映画
映倫:R18+



圷 滋夫(あくつ・しげお)/映画・音楽ライター

映画配給会社に20年以上勤務して宣伝を担当。その後フリーランスになり主に映画と音楽のライターとして活動。鑑賞マニアで映画とライブの他に、演劇や落語、現代美術、コンテンポラリーダンス、サッカーなどにも通じている。

Edit : Yu Sakamoto

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