
ヘアセットとは、全イケおじ必修のエチケットである。しかし、状況によっては手間をかけられないことだってある。「どんな時も、カッコよくいたい…」そんな願いをかなえるべく、ヘアスタイリストのTOYO氏に極意を伝授してもらった。
寝坊した朝 あきらめたらそこで試合終了
朝、目が覚めると時計の針が不自然な位置にある。「寝坊した!」。ネクタイを吟味する時間はおろか、朝ご飯を食べることも、歯を磨くこともできない。大急ぎで玄関に駆け込むと、鏡に映った自分と目が合った。なんとまあ、寝癖がぴょんと出ているではないか。
本来であれば、寝癖にはシャワーを浴びるのが一番早い。しかし、ちょっとばかし長く寝てしまった日はどうすべきか。無理難題に、TOYO氏は「荒業にはなりますが、開き直ってラフな状態で行く手はある」と回答する。
「髪型っていうのは、何もつけていない状態で癖がついていると寝癖に捉えられる。ちょっとでもワックスやジェルをつければ、艶が出てセットのように見える。どうしようもない日でも、なんでもいいからつけるのが最高の技、かもしれない…」。癖の付き方で対応は変わるが、なにもしないよりは良いと言う。
そもそも寝る前にオイルなどをつけて寝癖を付きにくくする方法もある。万が一のときは…周囲の目は気にせず、堂々と胸を張ればいい。あきらめたらそこで試合終了ですよ。
仕事後の飲み会 ミニワックスは紳士の必需品

一日のやることを終え、仕事仲間たちと飲み会へ。他愛もない無駄話に会社の愚痴、ガハガハと笑いながらビールを飲み下す同僚はいかにも楽しげだ。しわの寄ったシャツ、くたくたにへたった髪から一目でお疲れなのが分かる。しかし、イケおじは疲労困憊でも“おじさん”にはならない。
朝からスタイリング剤をつけていると、夕方には重みで髪が寝てしまいがち。「だから、それをもう一度立ち上げてやるんです」。必要なのはいつもより硬めのワックス。飲み会前に髪の根元から持ち上げるようにセットするとホールドしやすくなる。「ポケットサイズのワックスが売っているので、夕方用に」と常備薬的に持っておくことをおすすめする。
髪をへたりにくくするには、朝から強力なものをつける手がある。「本気になるのは、夜だけだぜ」という夜行性ジェントルマンは、朝はなにもつけないのもアリかもしれない。
ゴルフ場の昼食 帽子でつぶれた髪よ、立ち上がれ!

休日のラウンドで、前半はまずまずのスコアで回れた。同伴者にもカッコいいところを見せられただろう。クラブハウスに戻りいざランチへ。帽子を脱ぐと、髪がすっかりつぶれていた。前髪は額に張り付き、横の毛には帽子の線がくっきり。時間をかければ直せるだろうが、レディを待たすわけにもいかない。こんな時、どうすれば?
TOYO氏が最も頭を悩ませていたのがこのお題。「髪をリセットするなら、濡らすのが一番」だが、まさかゴルフ場のトイレを水浸しにするわけにもいかない。絞り出したのが「タオルでゴシゴシ」という裏技でも何でもない回答だ。
お湯で濡らしたタオルを絞り、根元からガーッと立ち上げる。そこに前述のミニワックスをつければ申し分ない。「表面だけやるようでは意味がありません。ドライヤーを使えない状況でも、最低限のリセット方法にはなる。とはいえ、ゴルフ場のトイレでどこまでできるのか…? 僕には分かりません」。人に迷惑をかけない範囲で努力しよう。
前髪対策としてはサンバイザーをかぶる手もあるが、それでも横のライン跡は免れない。ゴルフ場でさまざまな人を見てきたTOYO氏にとっても難題だったようだ。「どうしても帽子の跡をつけたくないなら、坊主にするのが一番早い。僕のように」。果たしてどれだけの人が実践するのか?
イケおじにとって、ヘアセットとは―?
BRUDERに登場するモデルをはじめ、さまざまなヘアスタイリングを行ってきたTOYO氏は言う。「ヘアセットって、イケおじにとっては基本のキなんです。高級な服を着ても、寝癖があれば台無し。モデルさんのように見た目がいい人でも印象はだいぶ変る。最も簡単に、最も清潔感を出せる方法だと思いますね」
今回紹介した方法はいずれも、髪型や質によって個人差はある。少しでも髪型に気を配り、ひと手間かけるだけでも変化はあるだろう。頭にばかり注意がいって、鼻毛など出ていないようご用心!
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COOPERATION : TOYO
Illustration : Masashi Ashikari
Edit & Text : Hiroto Goda








