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旅する写心~J’s Memories

スポーツグラフィック「Number」が創刊され、
最初のゴルフ特集の表紙がジャンボさんだった。
その中の見開きグラビアに
ジャンボさんの書斎が掲載されていた。

パーシモンのクラブ、書、ギターと
多趣味な一面が垣間見えた。
男心をくすぐるものが所狭しと並んでいて
思わず憧れてしまったことを覚えている。

それから随分月日が経ち
J’sのCMとジャンボさんのカレンダー撮影を任された。
その中で、歴代のクラブの撮影をすることになった。
その頃には趣味も変わっていて、
自宅の部屋には5大シャトーのヴィンテージワインが
壁一面に収められていた。

部屋の一角を借り、クラブの撮影を始めた。
パーシモンから始まり、
各年代のJ’sアイアンと結構な数で
愛用のパターを撮り終わった頃には
すっかり辺りは暗くなっていた。

「宮本ありがとう、今日はここで飯食っていけ」
まさか食事のお誘いまで頂いた。
キャンプ取材やインタビューで
何度か自宅にお邪魔したことはあったが
ダイニングに入るのは初めてだった。

テーブルには七輪が置かれていた。
「今日は美味いししゃもが入ったから」と
一匹一匹丁寧に焼いてくれた。
七輪を挟んでのさし飯。

それだけでも十分緊張するシーンだが、
絶妙な焼き加減でサーブしてくれた姿が、
いつもゴルフ場で撮るジャンボさんとは
あまりにかけ離れていて、
ずっと顔を眺めしまった。
今でもししゃもを見るたびに思い出してしまう。

ジャンボさんと仕事ができて
本当に幸せでした。ありがとうございました。

宮本 卓Taku Miyamoto

1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Clubほか、国内数々のオフィシャルフォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。

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