
時代やトレンドに左右されることなく、長年愛用できるアイテムには格別な存在感がある。それらを手にするだけで、これまで以上の満足感を得ることができ、自分自身もさらに磨かれていくはず。BRUDER編集部が選んだそんな『大人名品』と呼ぶにふさわしいアイテムを毎月紹介します。
大人名品vol.3 コール ハーン「ZERØGRAND(ゼログランド)」
「おしゃれは足元から…」と言われるように、靴はスタイルを決定づける重要なアイテム。特にビジネスシーンではドレスコードの制約が多く、おしゃれよりも“きちんと感”が優先されるため、多くのビジネスマンは窮屈なスーツや、歩きやすいとは言い難い革靴に身を包む。そんなハードな毎日を過ごす彼らのストレスを解消し、スマートな着こなしを格上げしたブランドが「コール ハーン」だ。
中でも、メンズドレスシューズの名品として支持されるのが『ZERØGRAND(ゼログランド)』シリーズ。伝統的なクラフトマンシップに最新技術を融合させた、まさに“革靴の概念を塗り替えた”コレクションだ。

「コール ハーン」は1928年、靴職人のトラフトン・コール(Trafton Cole)とエディ・ハーン(Eddie Haan)によって米シカゴで創立された。ブランド名は言わずもがな2人の姓に由来。始まりは当時、大学構内で販売した男性用のシューズだった。質の良さにこだわり、丁寧につくられたシューズは、歩きやすさや洗練された見た目が評判となり、学生の間で人気が広がった。
その後、手縫いのモカシンやペニーローファーなど、アメリカプレッピースタイルの真髄とも言えるアイテムを展開し、ファッショントレンドをも牽引していく存在へと成長。英国の革靴とは一味違う軽快な履き心地に加え、多彩な色使いが高く評価された。1980年代前半、ポップな配色のコンビレザーで作られたボートモカシンが大流行したことで、それまでのアメリカンクラシックに新たな影響を与えた。
コール ハーンのシューズはそれ以来、上品なカジュアルスタイルを完成させるために欠かせない存在となり、人気商品を次々と展開した。ゴルファーの中でも愛用者が多いドライビングシューズを、アメリカでいち早く取り入れたのはコール ハーンとも言われている。
その矢先、ブランドは大きな転機を迎えた。それは1988年、スポーツブランドで確固たる地位を確立していた「NIKE(ナイキ)」による買収だった。当時『エアジョーダン』シリーズで爆発的人気のスニーカーを発売していたナイキの傘下となったことで、コール ハーンの人気も世界中に広がることになった。

現グランドシリーズの前身『ルナグランド』が登場したのもちょうどこの頃。クラシックなウィングチップデザインに、ナイキの“ルナロン”というクッショニング材を採用したハイブリッドシューズは、見た目のシャープさからは想像できないほど履き心地が軽やかで、革新的なシューズとして評判を呼んだ。

コール ハーンはその後、2013年にナイキから離れ、ルナグランドをさらに進化させ、これまでのドレスシューズの概念を覆す『ZERØGRAND(ゼログランド)』を誕生させた。クラシカルなデザインはそのままに、カジュアルな着こなしにも取り入れやすい一足へと進化。ビジネスシーンでは洗練された印象を与え、休日シーンではスマートカジュアルに馴染む、まさに1足で2つの表情を持つシューズだった。人気はさらに広がり、スポーツやアウトドア向けにも展開。アクティブシーンでの快適性を追求したモデルが続々登場し、支持を集めた。

そして2021年、ブランドとして初のゴルフシューズ『ゼログランド オーバーテイク ゴルフ』が発売され大きな話題を呼んだ。シリーズ誕生10周年を迎えた2024年には、機能性はもちろん、「コール ハーン」が力を注ぐ持続可能なものづくり=環境にも配慮した新モデルを登場させた。
今春には、新しいゴルフシューズも発売予定だ。クッショニングの快適さは言うまでもなく、通気性を向上させるなど最新機能も満載。さらに、ウイングチップ部分は“出し縫い”ではなく“圧着”でデザインするなど、ブランドのDNAとクラフトマンシップが息づく完成度に仕上げられているという。

ファッション意識の高いゴルファーならば、この新シリーズを見逃すわけにはいかないだろう。ブランドの伝統を継承しながらも、時代背景と共に進化し続ける『ZERØGRAND』。次なる一歩はどこへ向かうのか——。新作にも期待が高まる。
お問い合わせ先
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コール ハーン TEL: 0120-56-0979
Text : Yumi Takahashi
Edit : Junko Itoi








