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日常も非日常も満たす、BEVポルシェの完成形「タイカン ターボ クロスツーリスモ」

2023年6月、ポルシェは「タイカンシリーズ」の改良型を発表した。そのなかでも、クルマ好きゴルファーにとってベストな一台と言えるのが「タイカン ターボ クロスツーリスモ」だ。今回、その最新モデルを試乗する機会に恵まれた。

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今回のアップデートで、まず目を引くのはフロントフェイス。従来型は横長のヘッドランプと縦型のエアインテークが逆L字に繋がっていたが、新型ではバンパーとヘッドライトが刷新され、より端正で引き締まった印象に変わった。

パワートレインも進化。最高出力は680psから884psへと大幅に向上し、一充電航続距離は従来の452kmから最大597km(WLTCモード)にまで伸びた。バッテリーの冷却プログラムや回生システムの改良が、BEV(電気自動車)としての完成度をさらに引き上げている。

運転席に乗り込んだ瞬間、まず感じたのは「凝縮感」だ。全幅1967mmと数字だけ見ればワイドだが、ボディ全体がグッと引き締まり、実際の取り回しでは大柄さをまったく感じさせない。リアアクスルステアリングの恩恵もあり、街中での小回りも非常にスムーズ。狭い住宅街の角も、ほとんど切り返しなしでこなせるほどだった。

さらに印象的だったのは乗り心地の質感だ。今回から全グレードに標準装備されたアダプティブエアサスペンションは、従来どおりの“ヌルッ”とした滑らかな動きを健在のままに、さらにしなやかさを増している。硬質なボディと滑らかなステアリングフィールが織りなすドライブ体験は、まさにポルシェらしさの真骨頂。ステアリングのモードダイヤルで「Normal」を選べば、すべての挙動がしっとりと穏やかになり、長距離ドライブ──たとえばゴルフ場までの道のり──にはこれ以上ない相棒になる。

パワーは圧倒的。とはいえ、848psという数字に身構える必要はない。BEVゆえのリニアなスロットルレスポンスにより、加減速は驚くほどスムーズで扱いやすい。一般道でも高速でも、ストレスを感じることは皆無だった。パフォーマンスの幅が広く、走り方次第でラグジュアリーカーにも、スポーツカーにも、ツアラーにもなりうる懐の深さがある。

また、ステアリングコラムに設けられた独立型のスイッチで操作するアダプティブクルーズ&レーンキープも使いやすく、高速道路では手を添えているだけで安心して任せられる制御性能を確認できた。渋滞時も、イライラすることなく淡々と流れに乗れるのは、移動そのものが「快適な時間」になる証拠だ。

荷室についても触れておきたい。リアオーバーハング(後車軸より後ろの寸法)が短いため奥行きには限りがあるが、4:2:4分割の可倒式シートを倒せばキャディバッグを2本縦に積載可能。床面積自体は「タイカン」と大きく変わらないが、ワゴンならではの大開口リアゲートにより、アクセス性と積みやすさは大きく向上している。

EVという未来性と、ポルシェらしい走りの哲学、そして実用性。タイカン ターボ クロスツーリスモは、ゴルファーの“今”と“これから”に最もフィットする選択肢かもしれない。

ポルシェ タイカン ターボ クロスツーリスモ  車両本体価格: 2308万円(税込)

    • ボディサイズ | 全長 4974 X 全幅 1967 X 全高 1412 mm
    • ホイールベース | 2904 mm
    • 車両重量 | 2320 kg
    • システム最高出力 | 890 PS(650 kW、ローンチコントロール時オーバーブースト出力)
    • モーター最大トルク | 890 N・m(ローンチコントロール時オーバーブースト出力)
    • 一充電走行距離 | 515〜597 km(WLTCモード)

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Text : Takuo Yoshida

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