マスターズチャンピオン、ダニー・ウィレット選手が高級時計ブランドのゴルフイベントに登場

去る10月23日にスイスの高級時計ブランド、オーデマ ピゲが主催する「AP Golf Trophy 2018 Autumn at Kawana」が、川奈ホテルゴルフコース富士コースにて開催された。参加者は、オーデマ ピゲオーナーの招待者34名。特別ゲストに2016年マスターズチャンピオン、ダニー・ウィレット選手を迎え、和やかにも真剣なプレーが繰り広げられた。ちなみに、ダニー・ウィレット選手はこの3週間後に行われた欧州ツアー最終戦、世界ツアー選手権ドバイで優勝。通算6勝目をあげた。

USPGAツアーや欧州ツアーを観ていると、右肩に「AP」のロゴが付けられたプレーヤーを見かけることがあるかと思うが、それは高級時計ブランド、オーデマ ピゲのことである。

オーデマ ピゲとゴルフの関わりは古く、最初のアンバサダーはイングランドの英雄、サー・ニック・ファルド。1988年のことで、時計界ではかなり早い時期からの関わりであった。

そんなゴルフアンバサダーのことをオーデマ ピゲでは“ドリームチーム”と呼びファミリーのような存在なのだ。もちろん、時計を購入した方々もオーデマ ピゲファミリーの一員。今回は同じファミリーのひとり、ダニー・ウィレット選手がスペシャルゲストとして参加したのである。

当日は、天気もよくまずまずのコンディション。ただ、名門・川奈特有の風がプレーヤーを迷わせていた。参加者は、1番と10番からスタート。

ダニー・ウィレット選手は、10番ホールを全員とプレーした。 当初はティーグランドでのショットだけの予定だったが、10番がショートホールだったこともあり、全員がグリーンに乗るまで付き合っていた。

ダニー選手の人柄がうかがえる思いがけない出来事だった。 そのダニー・ウィレット選手は、2015年からオーデマ ピゲとアンバサダー契約を結んでいる。マスターズウィナーとなるのが16年なので、まだメジャーを勝ってない時期。

結果的に、先見の明があったということなのだが、オーデマ ピゲがプロゴルファーを見る目は、他ブランドに比べ確かなことは間違いない。

それは、現CEOのフランソワ-アンリ・ベナミアス氏が元プロゴルファーだったからだ。ダニー・ウィレット選手もベナミアスCEOから声をかけられたという。

「ユニークで特別なブランドだと思ってましたし、関われると聞いた時は感動しました。リー・ウエストウッド、ダレン・クラークなど、いいメンバーが選ばれていて、そのグループのなかに自分が入れるのは特別な意味がありました。彼らくらいのレベルになるように頑張らなきゃ、とも思いました」 その発奮もあってか、自身のなかでも「メジャーのなかでもトップ2に入る特別な大会」というマスターズを制することになる。彼のウエアの右肩にある「AP」の上には、星がひとつ燦然と輝いてる。

そして、ドリームチームのメンバーになったことを「替えの利かない経験」という彼は、今回の大会を「オーデマ ピゲらしい」という。 「オーデマ ピゲは、家族的で素晴らしい会社です。ヨーロッパでプレーしているときにお会いしたお客さんも今日いますし。アンバサダーと同じくらいお客さんのケアもしっかりしています。そういう意味でも特別なブランドですね」

そんなダニー選手の次の目標は、自国のナショナルオープン“全英”である。そして「全英で勝ったら、スケルトンのGMTモデルが欲しい」ともいう。そうなれば、ベナミアスCEOは快く二つ返事でプレゼントしてくれるだろう。

そのベナミアスCEOが「情熱、精度、厳格さは、時計製造だけでなくゴルフにおいても本質的な価値です」というほど、オーデマ ピゲはゴルフにシンパシーを感じている。その蜜月関係が今後も続くのは間違いないようだ。

今回のイベントでは、ハンディ戦で上位4名の方々に、オーデマ ピゲの故郷であるスイス、ル・ブラッシュへの旅が贈呈された。工房見学、来年完成予定のミュージアム訪問などを通じて、ファミリーの絆はますます深まっていくのである。

この取材後、2018年11月16日から行われた欧州ツアー最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」で2016年「マスターズ」以来の優勝を手にした。3日目時点でパトリリック・リード(米国)と並ぶ通算14アンダーでスタートしたウィレト選手は最終日、1イーグル4バーディ、2ボギーの「68」でプレーし2年7カ月ぶりの勝利となった。

ダニー・ウィレット

1987年10月03日生まれ、イングランド・シェフィールド出身、2008年にプロ転向。欧州ツアーを中心に、2015年に大ブレイク。開幕戦の「ネッドバンクゴルフチャレンジ」で優勝を飾ると、「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」で2勝目果たし、世界ランクトップ30入りをした。2015年「WGC HSBCチャンピオンズ」、2016年「WGCキャデラック選手権」と世界選手権でいずれも3位に入り、同年の「マスターズ」でメジャー初優勝。イングランド勢による優勝は1989年、1990年、1996年に勝ったニック・ファルド以来20年振りで、この勝利によりワールドランキングも9位となり、自身初となるトップ10入りを果たした。2018年欧州ツアー最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」で2年7カ月ぶりの優勝となり、通算6勝目となる。

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