クラスレスな個性、圧倒的な走り THE MINI JOHN COOPER WORKS CLUBMAN.

MINI John Cooper Works Clubmanに試乗した後でも、「最近のクルマはみんな同じ」と言い切れる人がいるのだろうか? かつてMINIに類稀なスピードを与え、モータースポーツシーンを席巻したジョン・クーパー。彼の名を冠したMINIの最高峰モデルであるMINI John Cooper Works Clubman。その魅力にせまる。

いつもの高速道路を途中で降りて、今日は敢えて下道を走っている。MINI John Cooper Works Clubman(以下MINI JCWクラブマン)で箱根の山々を越え、三島にあるグランフィールズカントリークラブを目指すのだ。

現在MINIには5種類のモデルがラインナップされている。ハッチバックモデルの3ドア、5ドアとコンバーチブル。さらにワゴンタイプのMINI Clubmanと、SUVスタイルのMINI Crossoverがある。一方、MINIのスポーツ性能を究極まで高めた最高峰グレードであるジョンクーパーワークス(JCW)は、4つのモデルが用意されている。

MINI JCWクラブマンの魅力はワゴンタイプの使い勝手の良さと、JCWのスポーツカー顔負けの走りが、遊び心溢れるMINIというプラットフォームの中で見事に融合している点だろう。その圧倒的なポテンシャルはまさに、クルマ好きゴルファーの知的好奇心を満たすためにあると言っても過言ではないのである。

「クーパー」のネーミングは、スポーティなMINIの代名詞としてつとに有名であり、そのルーツを辿ればジョン・クーパーというイギリス人レーシングカー・エンジニアの存在が浮かび上がる。F1グランプリに革命を起こした彼は'60年代の初頭、誕生したばかりのMINIの性能を目一杯まで引き出すことに成功し、モータースポーツの世界でMINIクーパーに数多くのタイトルをもたらしている。現代のMINIクーパーは全て、偉大なるスポーツサルーンの末裔なのである。

英国の伝統的なレーシングカラーであるRebel Greenを纏ったMINI JCWクラブマンを駆って都内の喧騒を抜け出し、東名高速をひた走る。ゆったりと走っている時でさえ、JCWのエンジンは雄々しいサウンドを発し、ドライバーの気分を高揚させてくれる。2ℓ 直列4気筒ツインパワーターボが生み出す最高出力は、231ps。これはクーパーSよりも39ps増しのハイパワーである。一方2018年にマイナーチェンジが施された際、JCWのトランスミッションは6速ATから7速のデュアルクラッチ(DCT)へとグレードアップを遂げている。エンジンパワーを効率よく路面に伝えるためALL4と呼ばれる4輪駆動となっている点もJCWクラブマンの特徴と言える。

JCWの名の元でポテンシャルを増しているのはパワートレーンだけではない。JCWの専用セッティングとなっているスポーツサスペンションシステムやイタリア、ブレンボ社製のブレーキシステム、そして精悍なエアロパーツもJCWの動的質感を歴代最高と呼べるレベルまで引き上げている。

箱根のワインディングがはじまると、MINI JCWクラブマンの俊敏なコーナリングが際立つようになる。革巻きステアリングを切り込むたびに、クルマ全体が反応しコーナーの奥に吸い込まれていく。JCWのサスペンションは非常に引き締まったものだが、しかし普通のペースで流している限り、当たりはしっとりとしておりストレスは少ない。あくまでドライバーの“やる気”に忠実に反応する性格なのである。また、クラブマン・ボディは標準のMINIよりホイールベースが175ミリも延長されており、これがJCWクラブマンの走りをいくぶんしっとりとさせている印象だ。

ステアリング裏のシフトパドルで操るギアボックスの反応も俊敏で、スピードやコーナーの曲率に合わせ、シフトチェンジを意のままに行うことができる。センターコンソール上のスイッチでスポーツモードを選べば、エンジンのレスポンスがさらに鋭くなるとともに、シフトチェンジのスピードも極限まで高まることになる。

MINI JCWクラブマンよりも速いスポーツカーはあるが、しかしドライビングが楽しいと思えるモデルは他に思い浮かばない。絶対的な速さとは別の次元において、MINI JCWクラブマンはこの上なくファンな乗り物なのである。MINIというクルマの立ち位置も、そんなパフォーマンス面に通じている。デザインのプレミアム感だけでなく高い実用性を身につけたMINIは、既存の自動車世界のヒエラルキーの中で語られることのない、クラスレスな存在なのである。

MINIのワゴンタイプであるクラブマンのトピックは、自由度を増したリアラゲッジスペースにある。標準の3ドアのMINIのラゲッジスペースは278ℓだが、クラブマンのそれは360ℓまで拡大されており奥行きもある。ゴルフバッグは4:2:4の割合で可倒するリアシートバックの真ん中と端を倒すことで縦方向に3本搭載が可能になる。3名乗車でゴルフを楽しむことができるのである。

特徴的な観音開き式のテールゲートは開閉の機構にも凝っている。コンフォートアクセスの機能が標準装備されているので、リモコンキーや室内のスイッチによって自動開閉させることができるのである。さらにゴルファーに適しているのは、バンパー下に足先をかざすことで開けることができるオートマチック・テールゲート・オペレーションである。ゴルフバッグで両手が塞がった状態でもラゲッジスペースにアクセスできるのだ。

MINI JCWクラブマンは人並外れて速いだけでなく、ドライバーをちゃんと楽しませてくれるドライバビリティも持ち合わせている。室内はSUV並みに広々としており、しかし機械式の立体駐車場を利用することも可能だ。そしてなによりMINIの強烈な個性が、ドライバーのみならず乗る人全てを笑顔にしてくれる。他にはないキャラクターの快速ゴルファーズ・エクスプレス、それがMINI JCWクラブマンなのである。

THE MINI JOHN COOPER WORKS CLUBMAN
  • メーカー希望小売価格:5,380,000円~
  • ボディサイズ | 4270×1800×1470mm
  • ホイールベース | 2670mm
  • エンジン | 直列4気筒DOHCターボ
  • 排気量 | 1998cc
  • 最高出力 | 231ps(170kW)/ 5000rpm
  • 最大トルク | 350Nm /1450~4600rpm

※写真はオプション装着車。
※表示価格にはオプションは含まれておりません。
※価格には保険料、税金(消費税除く)、自動車リサイクル料金、その他登録等に伴う費用等は含まれておりません。

COOPERATION協力
撮影協力

グランフィールズカントリークラブ

丘陵コース。ハウス周囲を中心に渓流、滝、池を配した日本庭園風のレイアウト。コースは三島市を見下ろすなだらかな丘陵に広がり、全体にフェアウェイが広くのびのびプレーできる。花道が絞られバンカーでガードされているのでスコアメークには正確な距離感と方向性が要求される。コースの随所に庭園風のホールが配され、とくにアウト4番、9番、イン11番、15番は池やクリークと植栽で庭園を散策する気分になる。

[アクセス]静岡県三島市五輪4716番地
[お問い合せ]055-976-3111

bruder.golfdigest.co.jp

お問い合わせ先

  • ■ MINI カスタマー・インタラクション・センター
    TEL.0120-3298-14 平日:9:00~19:00 / 土日祝:9:00~18:00 (年末年始を除く)
    ※IP電話は、一部繋がらない場合があります。また、海外からはご利用いただけません。 
    https://www.mini.jp/

  • ■ ジョーンズスポーツ(キャディバッグ) ニーディープ
    TEL.03-5422-6421
    http://www.kneedeep.jp

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