価格以上のプレミアム感を味わう新型ディフェンダー110を試乗

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1948年のデビュー以来、基本的な構造を変えないまま2016年まで販売された長寿モデル、ランドローバー ディフェンダーがついにモデルチェンジをした。世界的な人気で品薄状態が続き、いまオーダーしても納車まで1年近くかかる見込みという新型ディフェンダーの実力を、試乗し探ってみた。

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まず世界中のクルマ好きの心をとらえたのは、デザインだろう。オリジナルモデルのカクカクとしたヘビーデューティな面影を残しつつ、トータルで見るとモダンに生まれ変わっている。「伝統」と「革新」の融合が絶妙なのだ。「タフな伝統を継承しつつ現代的」という世界観はインテリアにも共通している。世の中にはエクステリアとインテリアのデザインがばらばらというクルマもあるが、ディフェンダーの場合はシームレスにつながっている。

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試乗したのは、長いホイールベースに5ドアのボディを組み合わせたディフェンダー110。別モデルに、ショートホイールベースに3ドアのディフェンダー90がある。日本仕様のパワートレーンは最高出力300psの2.0リッター直列4気筒ガソリンターボと8ATの組み合わせで、本国イギリスでは用意される直列6気筒エンジンやディーゼルエンジンの日本導入は、現時点では未定だ。

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走り出してみると、しっとりとした快適な乗り心地に驚かされる。屈強なフレーム構造のオリジナルモデルとは異なり、新型ディフェンダーは一般的な乗用車と同じモノコック構造を採用。その効果は、路面からの突き上げを抑えた高い静粛性として感じることができる。

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日本仕様のディフェンダー110はエアサスペンションが標準装備された効果もあり、市街地から高速道路、荒れた郊外の道まで、快適に走ることができる。エアサスペンションによる快適さといっても、決してフワフワとした乗り心地ではなく、高速ではダンピングの利いたフラットな感覚が味わえる。タウンスピードから高速までここまで快適になってしまうと、自社における上級ブランドであるレンジローバーの各モデルとの差別化が難しくなるのではないかとさえ思えてくる。

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2.2トンを超える車重に2.0リッター直4で大丈夫なのかという心配は意味がなかった。エンジンは低回転域から充分なトルクを供給するので、ストップ&ゴーが連続する都心部でもストレスがない。エンジン回転を上げなくてもしっかり走るので、車内が静かだという恩恵もある。

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エンジンの好印象には8ATが大いに貢献している。変速ショックはほとんど気づかないほど小さいが、早めにシフトアップしてエンジン回転数を下げ、静粛性と省燃費に寄与している。このあたりのエンジンとトランスミッションの連携は、細やかにチューニングされているという印象だ。

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ワインディングロードでのハンドリングを論じるクルマではないが、タイトなコーナーでも2m近い全高を意識させないあたりは立派だ。前述したモノコック構造に加え、フロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクというモダンなサスペンション形式も、安定したコーナリングフォームにひと役買っている。

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こうして試乗をしてみると、世界的な人気にも納得できる。ブランド力とデザイン、そしてプレミアムSUVにひけをとらない快適性。しかも試乗車にはオプションの3列シートが備わっており、ミニバン的な使い方もできそうだ。価格も魅力的で、ディフェンダー90が499万円から、ディフェンダー110が589万円からという設定は、クルマの出来を見ればバーゲンプライスといってもいい。

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これまでランドローバーの4駆の能力には何度も目からウロコが落ちた。なんでもできる、どこにでも行ける、しかもカッコよくて良心的な価格設定。がんばれば手が届く夢のクルマなのだ。

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LAND ROVER DEFENDER 110
車両本体価格:5,890,000円(税込)

  • ※表示価格にはオプションは含まれておりません。
  • ※価格には保険料、税金(消費税除く)、自動車リサイクル料金、その他登録等に伴う費用等は含まれておりません。
  • ボディサイズ | 全長 4945 X 全幅 1995 X 全高 1970 mm
  • ホイールベース | 3020 mm
  • 車両重量 | 2280 Kg
  • エンジン | 直列4気筒 DOHC ターボ
  • エンジン排気量 | 1997 cc
  • 最高出力 | 300 ps(211 kW)/ 5500 rpm
  • 最大トルク | 400 N・m / 1500 - 4000 rpm

 

  • Text : Takeshi Sato

お問い合わせ先

  • ランドローバーコール(土・日・祝除く9:00-18:00)フリーダイヤル:0120-18-5568

    www.landrover.co.jp
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