海外セレブの時計とクルマに注目! 見えてきた共通項はラグスポ&マッシブ

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人生は選択の連続。訪れる数多の局面で意思決定を繰り返す。もの選びも同様だろう。とりわけ、クルマや腕時計には、所有者のライフスタイルが浮かび上がるものだ。海外のセレブリティを見れば、それは顕著。地位も名声もあるなかで、それでも自分らしさを求めていく。一流の男たちは、もの選びも一流。そして、それらを堪能し、そうしたライフスタイルも謳歌する。そんなセレブリティの振る舞いは、まさにゴルフやクルマ、腕時計までも楽しみたいブルーダーたちの理想像に重なる。

そこで、今回は特別に「海外情報」「セレブリティ」というジャンルにおける10年近い編集経験で培った、国内外のパパラッチ、エージェント、レーベル、ブランド等との太いパイプを活かした記事作りをしているFRONTROW編集部(front-row.jp )の協力のもと、海外セレブのスナップをチェック。すると共通するのは、普遍的な意匠を保持するラグジュアリースポーツウォッチと、業界に革命を起こすなど、ドッシリとしたブランド背景をもち、且つ力強さを備えたマッシブカーだった。腕元はスマートに身につける鎧は大きく。センスよいもの選びに透けて見える彼らのバランス感覚を見ていこう。

STYLE01 Brad Pitt × WATCH × CAR

ブラッド・ピット×パテック フィリップ「ノーチラス」×テスラ

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写真:AFLO

あっさりデニム・オン・デニムに 一点ノーチラスで画竜点睛を

世界中の誰もが認めるムービースターは、シンプルの極意が身に染み付いているのだろう。何度もパパラッチシューティングが、ゴシップを賑わせ、数多のファション誌の紙面を飾ってきた。やはりたどり着くのは、これ見よがしに飾らないスタイルなのだ。何の変哲もないデニムシャツ、そして、リジッドのデニム。ブランドこそ不明ではあるが、この格好をブラピ以外の男がしたときに、同じように格好よく見えるかは甚だ疑問だが、彼だから格好いい。その腕元には、やはり「ノーチラス」。ステンレスの3針、そして青文字盤という、最も外連味のないモデルというのもいい。実はブルーのグラデーションで色使いが構成されている点について、本人は計算ずくか否か…。答えは後者のような気もするが、結果的に収まりがいいのは、さすがとしか言いようがない。開けた首元からチラリとゴールドのネックレスが垣間見え、セクシー度を高めている点も注目したい。(BRUDER編集部調べ)

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スポーティさだけでなく、細かな仕上げによるドレス感も光る

最もオーソドックスなSSケースの「ノーチラス」。1976年の登場時にも話題となったとおり、それ以来人気が衰えることはない。パーツをつぶさに見れば、ベゼル正面はサテナージュ、ベゼルサイドはアングラージュ(面取り)して鏡面仕上げ、ブレスレットのコマも同様の磨きわけが施されている。それだけでなく、文字盤につけられた溝やグラデーションのカラーリングなど、すべてにおいてプロダクトとしてのクオリティがハイレベルである。デザインの完成度に加えて、物としての出来栄えの良さがあいまって、ラグスポの王道に収まっている。

SPEC
  • ケース径:40mm(10-4時方向)
  • ケース素材:SS
  • ブレスレット素材:SS
  • ムーブメント:キャリバー 26‑330 SC 自動巻き
  • パワーリザーブ:約45時間
  • 防水性:12気圧防水
  • 発売時期:発売中

テスラ「モデルS」

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写真:AFLO

ブラピともなるとノブレスオブリージュはお手の物。前妻の影響も多分にあってか、ご承知のとおりチャリティーも活発だ。そんなブラピならば、クルマのチョイスも自然とカーボンフリーないしは、カーボンオフセット志向となるのも理解ができるだろう。彼が乗りこなすのは、約5秒で時速100kmを超えるなど、マッシブな機能を備えた電気自動車(EV)普及のパイオニアであるテスラ「モデルS」。最新から一世代前のモデルで、EVに必要のないグリルを模したフロントデザインは、未来的な最新モデルよりも愛嬌があるともいえる。実際、テスラにおいてもブレイクスルーを果たした野心作で、高い操作性や運転満足度、大容量バッテリーなどの面で非常に魅力的だった。

STYLE02 Kanye West × WATCH × CAR

カニエ・ウェスト×パテックフィリップ「ノーチラス」×ランボルギーニ

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写真:AFLO

ラグスポ界の王道で、バランス感覚の良さをアピール⁉︎

ショービズ界のセンターをひた走る、カニエ。ゴージャスなアクセ使いは、ブラックミュージックの系譜に連なるものを感じるが、輝石使いを抑えて比較的シンプルなリング類にまとめている点は、グラミー賞アーティストの面目躍如か。そんな彼がチョイスしたのは、ラグスポ界における王道「ノーチラス」。ゴールドケースには、やはりヒップホップのDNAを感じてしまう。オーバーサイズ気味のフーディーにさらりと合わせて様になるあたりは、さすがの風格。かつてハイブランドとのコラボレーションも行った経験もある彼のセンスは、ラフ&ゴージャスの相反した魅力を見事に引き立てている。テイラー・スウィフトとの悶着や、何かと賑やかなご夫人キム・カーダシアンのブランド名騒動など、話題に事欠かないが、最終的にはうまくまとめてしまうスマートさも、この時計から感じられるところだ。8角形ベゼルのバランス感とも妙に重なる点があるように思う。(BRUDER編集部調べ)

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全方位的に抜かりないデザインバランスに惚れ込む

1976年に登場した「ノーチラス」。やはり魅力となるのは、「舷窓」から着想を得た8角形ベゼルのバランス感、そしてケースを密閉させる役割をも備える「両耳」の存在だ。加えて、文字盤の水平な溝装飾も彩りを添えるディテール。やはり名門の美的感覚がシンプルにまとまっている点は、物を知る人にこそ愛される所以だろう。ここでは、現行のゴールドモデルを紹介する。

SPEC 
  • ケース径:40mm(10-4時方向)
  • ケース素材:18Kローズゴールド
  • ブレスレット素材:18Kローズゴールド
  • ムーブメント:キャリバー 26‑330 SC 自動巻き
  • パワーリザーブ:約45時間
  • 防水性:12気圧防水
  • 発売時期:発売中

ランボルギーニ「ウルス」

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写真:AFLO

2018年に満を辞して登場したランボルギーニ「ウルス」。本来のシャープネスを損なうことなく、マッシブながらも流麗さも残すクーペテイストに落とし込んだデザインは、しっかりと「猛牛」のDNAを宿している。強いて言えばSUVのカテゴリーだが、その斬新さ、存在感の大きさも唯一無二のものだ。スーパーカーブランドのSUV仕様というトレンドと新鮮さを我がものとしている点は、マスに受ける感覚も備えている彼らしい。また、カニエは、この最新ビークルに、純正にラインナップがないマットブラックをチョイス。ゴールドとのマッチングも最高によく、持ち前のグッドセンスで乗りこなしているといえるだろう。カラーリングは、クルマ好きにとっても朝飯前なカスタマイズの作法。ほかに、カニエがどこをいじっているかも興味が湧いてくる。

STYLE03 Jamie Foxx × WATCH × CAR

ジェイミー・フォックス×オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」×メルセデス・ベンツ「Gクラス」

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写真:AFLO

クリエイティブに溢れる男の 大人ストリートを腕元で格上げ

天は二物以上を与えるのか。という存在が、ジェイミー・フォックスだろう。ミュージシャンとしては、3歳から始めたピアノの腕で、超一流のジュリアード音楽院までも卒業している本格派。自身は4枚のアルバムをリリースし、カニエ・ウエストやトゥイスタのアルバムにも参加している。ところが実は、世に出たのはコメディアンとして。「ザ・ジェイミー・フォックス・ショー」で一躍名を馳せつつ、映画「Ray/レイ」で務めたレイ・チャールズ役でアカデミー主演男優賞にまで輝いた。そして、クールガイなビジュアルも考えれば、思いつくだけで4物といったところ。こんなクリエイティビティの塊にこそ、ロイヤル オークは美しく輝く。ニューエラのキャップにボーダーポロシャツというある意味、現代の大人ストリートカジュアルに、誰もが納得のラグスポ時計の元祖的存在は、またとない相性。余談になるが、この格好ならゴルフもいけそうだが、この時計をつけてのスイングはご法度だろう。(BRUDER編集部調べ)

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ラグジュアリースポーツの 本家とも言える名品

登場は1972年。当時に先駆けて、スポーツウォッチにラグジュアリーなエッセンスを投入した「嚆矢」ともいうべき存在。誕生時のモデルのデザインは、多くの名品を生み出したジェラルド・ジェンタその人。ラウンドと8角形を組み合わせたビス止めベゼルや、タペストリー型に浮き彫りされた文字盤など、サイズやディテールを変えつつ、大きな印象が変わることはないのも、長く支持される理由だ。今年オーデマ ピゲが、意欲作「CODE11.59バイ オーデマ ピゲ」に注力するなかで生まれた本作は、新型キャリバーであるCal4302に変更され、振動数を高めて制度も向上。約70時間というロングパワーリザーブ化も達成して、その実力面の進化も止まるところを知らない。

SPEC
  • ケース径:41mm
  • ケース素材:SS
  • ブレスレット素材:SS
  • ムーブメント:Cal.4302 自動巻き
  • 防水性:5気圧防水
  • 発売時期:発売中

メルセデス・ベンツ「G クラス」

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写真:AFLO

確かにクールな印象のジェイミーが選びそうだろう。写真は、質実剛健かつラグジュアリーな「AMG G 63」のV8バイターボモデルと思われる。軍用車両の民生版がその出自だけあって、誕生以来大きく変わらない角ばったデザインは、男心を存分にくすぐるもの。異論はないと思うが、ロイヤル オーク&Gクラスというのは、ある意味で、男が道具として惚れ込める二大アイテムだ。本物らしさとラグジュアリーをまとい、色気も加わっている。飾らぬモノトーンスタイルで乗り込もうとしている姿を見るに、シンプルなのに芯がある、彼特有の美意識の高さが、ここにも滲み出ているといっていいだろう。

  • Text Masashi Takamura
  • Photo Kouki Saotome
  • Direction Keiichi Moritani

お問い合わせ先

  • パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL.03 3255 8109

    www.patek.com
  • オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000

    www.audemarspiguet.com
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