ビクトリア州最高の10~18ホール - オーストラリアゴルフ旅行【HOLE7】

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引き続き、ビクトリア州最高のコンポジットコース、後半の9ホールをご紹介。これらをすべて制覇するまで、オーストラリア旅行を何度もリピートし続けるだけの価値があるコースばかりだ。

選出ホール

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ロイヤルメルボルン(西コース)4番ホール/504ヤード/パー5

アリスター・マッケンジーが設計した西コースには象徴的なホールが数多く存在するが、その中でも丘の上の大きなフェアウェイバンカーを越していく、このホールのティショットはスリルに満ちている。

丘の上すれすれを越えるショットを打つことができれば、ボールは反対側の傾斜の力を最大限に得て転がる。そうなれば2打目で右手の窪みを越えたグリーンオンが可能となる。「ティショットが左方向に飛ぶと、地形に弾かれてさらに左にいき、グリーン左手で大きく口を開いたバンカーが脅威に変わる」と、トム・ドークは説明する。

2オンが可能ならば、リスクを取るのも手だろう。しかしバンカーやグリーン右手へのミスショットはなにがあっても避けたいところだ。

ナショナル・ゴルフ・クラブ(ムーナ・コース)16番ホール/489ヤード/パー4

この難解なパー4は小さな谷間に完璧な形で収まっている。この素晴らしいドライバーホールを設計したのは誰であろう、ドライバーを使わせたら同世代で最高とも言われたグレッグ・ノーマン、それにボブ・ハリソンのコンビだ。トム・ドークによると、設計段階からルーティングがとにかく完璧で、世界クラスのホールにならない理由はなかったという。

「20年前にコースのルートを引こうとしたときに、私はグレッグ・ノーマンが作ったのと同じホールをここに思い描いた」とドークはいう。「ティからはフェアウェイバンカーの間を通し、アプローチでは左手のバンカーを避ける。やるべきことはそれだけだ」

グリーンに届かなかったショットはすべてその左手にある4つの深いバンカーに呑み込まれる。またこのホールのフェアウェイバンカーはムーナ・コースの中でも特に深いため、なんとしてでも避ける必要がある。

RACVヒールズヴィル8番ホール/463ヤード/パー5

RACVヒールズヴィルの8番ホールは、自分の会社が設計したホールの中でも間違いなく最高傑作だとマイク・クレイトンは考えている。

「もしこのホールがロイヤルメルボルンやキングストンヒースに含まれていたら、世界中で有名になり、あらゆるランキングに顔を出していただろう」と、彼はいう。

そう考えるのはクレイトンだけではない。今回のために集結したオールスターメンバーのうちの何人かも、美しいヤラバレーに位置する風変りなショートコースの一画を占めるこのホールを選んでいる。

「この中距離パー5は打ち下ろしになっていて、グリーンは私がこれまでに見た中でも最もワイルドなもののひとつだ」と、トム・ドークはいう。「小川が前を対角線に横切り、バンカーがグリーン左の中ほどまで浸食している。そのためカップが奥にあるだけで1打分くらいの差が出たりする」

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ヤラヤラ・ゴルフ・クラブ11番ホール/180ヤード/パー3

ヤラヤラの11番もまた、今回複数のメンバーによって選ばれたホールだ。特徴的なバンカーを有するこのホールは、時代を超えてその存在感を保ち続けている。1929年にアレックス・ラッセルによって設計されたヤラヤラだが、その再生をトム・ドークが担うことになったことで、今後もこのような質の高いホールが数多く誕生することが期待される。

「マッケンジーがアメリカに帰った後、アレックス・ラッセルが独自に設計をおこなったといわれているが、ヤラヤラの11番ホールのグリーンには、複数段グリーンを好んだマッケンジーの特徴が色濃く表れている」と、ドークはいう。「コース設計者のディック・ウィルソンは、ヤラヤラには最高のショートホールが4つあり、中でも11番はその頂点だといっていた」

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ペニンシュラキングスウッド・カントリー・ゴルフ・クラブ(北コース)2番ホール/176ヤード/パー3

今年再オープンして、新たにその存在を印象付けたのがペニンシュラキングスウッドだ。中でも美しい谷と、その先の丘に位置するグリーンが印象的なパー3の2番ホールは、ロイヤルメルボルン西コースの5番を彷彿とさせ、コースの目玉となっている。

「ロイヤルメルボルンを抜きにすれば、これ以上の土地はないかもしれない」と、コースの設計に尽力したマイク・コッキングはいう。「1920年代にマッケンジーがサンドベルトからフリンダースまで移動した際、彼はきっとこの土地を見逃してしまったにちがいない。もしこんな土地があったことを後で知ったら、彼は地団駄を踏んで悔しがっただろうね」

「ロイヤルメルボルンの5番からインスピレーションをもらったのは間違いない」と、設計パートナーであるマイク・クレイトンはいう。「地形もよく似ていて、多くの面で本家に勝るとも劣らないホールだ。あくまで個人的な意見だが、北コースがかつては最高の土地に作られた最悪のコースだったことを考えると、これはすごいことだと思う。本当にひどいコースだったからね。でも彼らは奥にさらに土地を足して、予算も十分に費やした。そうした条件が揃えば、この土地のコースがよくならないわけがない。本当に素晴らしいことだと思う」

オーストラリア最高クラスの環境に新たに誕生した世界クラスの36ホールの中で、この2番ホールは最も愛されるホールとなるにちがいない。

ビクトリア・ゴルフ・クラブ1番ホール/255ヤード/パー4

オーストラリアの1番ホールで、これ以上にゴルファーの目を欺くホールがあるだろうか? 「小粒なパー4」とジェイソン・デイが形容するこのホールは、素晴らしくも邪悪なホールだ。ゴルフ・クラブのウェブサイトには「とっつきやすい1番ホール」と描写されているが、グリーンの左または右に外れた際の結末はまったくそれに当てはまらない。

「堅実なプレーがカギとなり、ミッドアイアンによるティショットでよいポジションにつけることが重要だ。しかしセカンドショットでグリーンを外すとバンカーが大きな脅威となり、手前に向かって大きく傾斜するグリーンに乗せるのが非常に難しくなる」と、デイはいう。「短いホールかもしれないけど、実はすごく難しい。そして僕は短くて難しいホールが好きなんだ」

マイク・クレイトンはこう付け加える。「一旦ショットを外すと立て直すのがとても難しくなるのが、このホールの面白いところだ。距離が短いだけに、ティショットの段階から設計者によって想定されたルートを辿らないときついことになる。ピーター・ファウラーなんかは”なにがそんなに難しいんだ?”っていうんだけどね。彼からすればアイアンで打って、ピッチショットで乗せて、カップに入れるだけって感じなんだろうけど、みんながみんな彼のようなアプローチ技術を持っているわけじゃない」

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ロイヤルメルボルン(東コース)16番ホール/165ヤード/パー3

トム・ドークはかつてベン・クレンショーに、ロイヤルメルボルンについてどう思うかと訊ねたことがある。クレンショーはコースへの畏敬の念を示すと同時にこういったという。「これまで見た中で最高のパー3ホールがある」と。そのパー3とは、東コースの16番のことだ。

「このホールはいくら褒めても褒め足りない」と、マイク・クレイトンはいう。

アレックス・ラッセルによって設計されたグリーンはユニークな形をしており、手前のバンカーがグリーンに食い込むことで、フロント部分を左右に両断している。そのためカップがグリーンの左前に切られている状態でグリーンの右前に乗せてしまった場合、オンしているにもかかわらず、バンカーをかわさなくてはならないといった事態も生じる。

「東コースの16番はフラットなホールの傑作で、ロイヤルメルボルンの中でもミック・モーカムの造形と監督技術が最も発揮されたホールだ」と、ダリウス・オリバーはいう。「彼がこのホールに作ったバンカーは素晴らしい出来栄えで、ティから見るとグリーンが実際よりもずっと小さく見える。ポイントはグリーンに食い込んでいる手前のバンカーで、あれは100年近くにわたってゴルファーたちを驚かせてきた」

嬉しいことにこの16番もまた、コンポジットコースに加えられた(その代わり同じように素晴らしい東コースの4番が外れてしまったのはいささか残念だが)。

ヤラヤラ・ゴルフ・クラブ2番ホール/437ヤード/パー4

ロイヤルメルボルンとペニンシュラとビクトリアの最後の10ホールを抜きにすれば、サンドベルトのホールのほとんどは比較的フラットな土地に作られている。そんな中アレックス・ラッセルの傑作であるヤラヤラの2番は、素晴らしい地形を最大限に活かしたホールだ。

小さなバンカーが設置された丘を越えるティショットから始まり、下り斜面の先には長くて狭いグリーンが待っている。「フェアウェイの右半分になるべく近いところを飛ばせば、ロングショットとなる2打目においてピンまでのクリアラインを確保することができる」と、マイク・クレイトンはいう。「フェアウェイ左に飛ばすと、グリーンに至る丘に設置されたバンカーを越す、長いアプローチショットが待っている」

ダリウス・オリバーはこう付け加える。「最近木を切って芝を拡張したことで、ホールの後半部分がよりエレガントになった。もともと美しいホールだったわけだから、これは結構な賛辞だと思う」

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ロイヤルメルボルン(東コース)18番ホール/432ヤード/パー4

オーストラリアのゴルフトーナメントで見られる最も象徴的な最終ホールのひとつ。とはいえ、一目見ただけではこのホールの設計の美しさに気づかないことも多い。ティからグリーンまで基本的にアンジュレーションはなく、アプローチの角度がすべてといってもよい(特にカップがグリーンの右側に切られているときは)。フェアウェイは右に向かって伸びており、フェアウェイバンカーはない。左側のティーツリーが厄介なだけに、これは有難いことだ。

「世界的に見ても最高の最終ホールだと思う」と、ジェイソン・デイはいう。「グリーン周辺にはバンカーが沢山あるので、どうにかそれを避けたいと思う。でも面白いことにグリーンがとても広くて2段になっているので、結局パットに3打費やしてしまったりする」

トム・ドークはこう付け加える。「左に曲がるドッグレッグになっているこの18番はなかなかに威圧的で、フェアウェイバンカーこそないものの、グリーンの入口付近に配置されたバンカーがこのホールを特別に難しくしている。ラインを外したアプローチはグリーンより大分手前で呑み込まれ、30~50ヤードのリカバリーショットが求められる。場合によってはバンカー越えをする必要もある。どのようなコンポジットコースを作ったとしても、みんなこれを最終ホールに選ぶだろう」。まったくもって同感だ。

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