アウディ A6 アバント55 TFSI クワトロ Sライン、 自分流のコダワリを手に入れたい

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アウディの中堅、A6がフルモデルチェンジを果たし、セダンとアバントが同時デビューした。先端技術とスタイリッシュ感を兼ね備えたドイツ・ブランド、その急先鋒が放ったニューモデルの完成度はスペックシートからも伝わってくる。クワトロシステムや印象的なLEDヘッドライトはもちろん、運転支援システムや後輪操舵、さらには48Vのマイルドハイブリッドシステムといった最新技術が詰め込まれているのだ。アウディA6アバントに乗れば、クルマの未来が見える気がしてくる。

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Paragraph01 アバントという選択肢があった!

これまで「SUVはスタイリッシュじゃないから」と言って背の高いクルマを拒絶していた人たちにとっては、いよいよ逃げ場のない状況になっている。BMWはX4やX6、メルセデスはGLCクーペでSUVの新スタイルを提案してるし、それに負けじとポルシェはカイエン・クーペを登場させ、今や“クーペライクSUV”戦争の渦に割って入ろうとしている。 SUV拒絶派の多くが、滑らかなルーフラインを持ったスタイリッシュなSUVに流れてしまうことは簡単に想像できる。それでも「自分は違うんだ」と主張したいなら、他にどんな選択肢があるのだろうか?

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いまさらコンサバなセダンには乗りたくないけれど、大人4人がちゃんと乗れるスペースも必要な気もするとなると2ドアクーペもムリ。ホンネとタテマエでがんじがらめになってしまったクルマ選びを解決する糸口は、身近な存在に目を向けることで見つかるのかも。アクティブでありながら落ち着いた大人を主張できるスタイリング、目新しくはないが着実に進化を遂げているステーションワゴンはどうだろう? 「いまさら!」なんて言う人もいるけれど、高い居住性と低重心が生み出すスポーティなハンドリング、そして週末の幅を広げてくれるラゲッジスペースに加え、今のステーションワゴンはスタイリッシュ系へと変化している。「ワゴン」という呼び名がオヤジ臭いと思うなら、アウディに倣って「アバント」と呼べばいい。

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Paragraph02 キープコンセプトでも個性クッキリ

今年の初め、アウディのEセグメント・モデルであるA6がフルモデルチェンジされている。4ドアセダンとステーションワゴンが同時にデビューしているが、週末が待ち遠しいゴルファーたちの知的好奇心を満たしてくれるのはセダンではなくステーションワゴン……じゃなくてアバントの方だろう。

ポルシェ911やBMW、ミニに倣ったのか最近の自動車デザインは先代のイメージを受け継いだキープコンセプトが主流。中身はガラリと変わっていても、外観は極力いじらない。ポルシェ・カイエンしかり、レンジローバー・イヴォークしかり、それ以外のモデルもみための部分であまり奇をてらったことをしない。各メーカーとも、EV化されても継承できるような伝統作りを目指している。新型アウディA6も完全な最新版だが一目でA6とわかる。

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先代A6はシンプルでツルッとした丸みを帯びていたが、新型は全身にビシビシッと筋肉の筋が走っているような印象で、力強さとラグジュアリー感が増している。特にボディ後半に数本入ったプレスラインがリアエンドのボリュームをシャープに強調していて、このちょっとしたアクセントがすごくきいている。

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Paragraph03 キャディバッグが横積み可能

今どきクーペライクSUVはリアエンドの角ばった荷室を思い切って斜めに切り落とすことでスポーティな雰囲気を出している。もちろん新型アウディA6アバントのリアウインドーも大胆に寝かされているが、ゴルファーにとってラゲッジスペースは高さより床面積の方がよっぽど重要。

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さっそく電動のリアゲートを開けて室内をチェックしてみると、リアエンドの左側にくぼみがあるのでゴルフバッグ1本なら横積みが可能。2本~3本積むとなればX字に重ねれば問題なく収められることがわかった。ラゲッジスペースの床面積はほとんどセダンと変わらないA6だが、荷室の使い勝手はアバントの方が上だ。というのも、リアゲートが大きく開くので奥まで手が届きやすいし、腰をかがめてきつい体勢でやる必要がない。加齢かゴルフのやりすぎか、ともあれ少し「腰」が気になりはじめた世代にはありがたいクルマなのである。

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Paragraph04 最新の隠し味がいきる質感

今回撮影した新型A6アバントの正式名称はA6アバント55 TFSIクワトロSライン。目新しいのは55という2ケタの数字で、これは2年ほど前からアウディがはじめた最高出力を表すもの。3リッター V6ターボ・エンジンに48Vのマイルドハイブリッドシステム(MHEV)が組み合わされ、340psを発揮するA6のパワーユニットは「55」なのだ。

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新型A6アバントをドライブすると、ドイツ車らしい上質な雰囲気がズシンと伝わってくるが、ゴルフ場までの高速道路をとばしてみても、後輪の駆動を切り離して2駆にもなる最新のクワトロ(AWD)システムだとか、後輪操舵、MHEVといった複雑な機能の効果を感知することは容易ではない。最新のテクノロジーが完全にクルマに溶け込んでしまって、隠し味になって全体の質感をググッとアゲているのだ。

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高速道路でアクセルをオフにした時など、エンジンが切られスーッとコースティング(惰性走行)するのだが、そこからエンジンが再び回りはじめる際の繋がり具合も見事。ボディ表面に現れた完成度と同じように、アウディは機構的にもとにかくスキがない。DCTの7段Sトロニック・トランスミッションもダイレクト感より、ひたすら滑らかにすり合わされた印象の方が強い。 現代車に欠かせないACC(アダプティブクルーズコントロール)の完成度も、先代A6はもちろん現行の他のアウディよりはっきりと高まっており、まだ手放し運転はNGだけれど、安心してドライブを任せることができる。

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Paragraph05 これぞ身近にいる本命

スタイリングや走りの質感がこれ以上なく高められた新型A6だが、もちろんインテリアや操作性も同様だ。 ナビやインフォテイメントシステムはセンターコンソールに上下2段で備わるタッチパネル式のモニターで直感的に操れるが、ドライバー正面のメーターパネルも12.3インチのデジタルディスプレイになっており、近未来的だ。2つの丸いメーターの間にナビを表示できるのは、視線の移動が少なくてドライビングに集中できるのだ。

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 フロントのシート周りはボディの大きさから想像するよりセンターコンソールが太めで、助手席との距離が少し空いてしまうのがネックだが、運転席自体は「コクピット」感が強調されていていい。一方リアシートは「さすがEセグ!」ゆったり感があり、3人掛けしても窮屈じゃない。

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機構的に見ても、上質な走りに関しても、アウディA6は自動車世界の“最先端”を突っ走っている! と主張していいと思う。しかもこの先、爆発的に流行るであろうクーペライクSUVとも、コンサバなセダンとも、そして大昔のステーションワゴンとも違うスタイリッシュな外観を持っている。 流行ではなく本質が大事、そしてギアやクルマ、ファッションに至るまで自分流にコダワリたいゴルファーにとって新型のアウディA6アバントは身近にいる本命に違いない。

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AUDI A6 AVANT 55 TFSI quattro S line
メーカー希望小売価格:メーカー希望小売価格:10,410,000円~(税込)

  • ※写真はオプション装着車。
  • ※表示価格にはオプションは含まれておりません。
  • ※価格には保険料、税金(消費税除く)、自動車リサイクル料金、その他登録等に伴う費用等は含まれておりません。
  • ボディサイズ |全長4950×全幅1885×全高1465mm
  • ホイールベース |2925mm
  • エンジン | ガソリンV6ターボ+48V MHEV
  • 排気量 | 2994cc
  • 最高出力 | 340ps(250kW)/ 5200-6400rpm
  • 最大トルク |500Nm / 1370-4500rpm
  • AUDI A6 AVANT 55 TFSI quattro S lineのトピック ク
  • ●スタイリッシュで精悍なアバント・ボディ
  • ●ゴルファーに最適な荷室
  • ●最新技術が溶け込んだ質感の高いドライブフィール
  • Photo : Koichi Shinohara
  • Text : Takuo Yoshida

bruder.golfdigest.co.jp

お問い合わせ先

  • アウディジャパンフリーダイヤル フリーコール : 0120-598-106

    www.audi.co.jp
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