マルボンゴルフが考えるゴルフのいま、そして理想のゴルフライフ - Golfickers meets Malbon Golf【HOLE 2】

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SNSで話題のゴルフユニット「Golfickers(ゴルフィッカーズ)」が、LAのゴルフアパレルブランド「Malbon Glolf(マルボンゴルフ)」の魅力を徹底分析。同ブランドの創設者であり、今回はGolfickersの友人でもあるスティーブン・マルボンに加え、彼がブランドを立ち上げるきっかけをつくった、妻のエリカ・マルボンにも話を聞いた。彼らがいまのゴルフマーケットに思うこと、そして、理想のゴルフライフとは?

ピータン(以下、P):スティーブンがショップをオープンしたのは、ストリートカルチャーの本拠地である、フェアファックスですよね。敢えてゴルフやスポーツの聖地を選ばないところが、とてもチャレンジングだと感じます。

スティーブン・マルボン(以下、S):そうなんだ。ゴルフショップをオープンするなら、ビバリーヒルズやサンタモニカ、マリブといった高級エリアに店を構えるのが普通だろうって、当時は批判された。でも、ハリウッドのストリートカルチャーが根付いていて、ファッションの街として認識されているフェアファックスを選ぶことに意味があったんだ。マルボンがターゲットにしている、クールな人たちが集まる、クールな場所だからね。

バンチョー(以下、B):エリカは、スティーブンと一緒にブランドの立ち上げから携わっているんですよね。ショップのオープンに関して、スティーブンと同じ考えでしたか?

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Erica(以下、E):もちろん。残念ながらなぜかゴルフって、昔からかっこいいスポーツだって思われにくい。一方で、スケートってクールなイメージがついている。だから、クールと思われているヒト・モノ・コトを通してゴルフを発信していくのも、ひとつの手だと思う。

B:たしかに。マルボンゴルフは直近で、ナイキとコラボレーションしていましたよね。そういった活動も、ブランドやゴルフのイメージアップにつながっていそうです。

S:ナイキやキャロウェイといったメガブランドとのコラボレーションは、自分たちのブランドのクレジビリティ(信頼性)を高めてくれたし、そこから派生して、どんどん新しい出逢いや仕事につながってる。あとは、プロダクトのコラボだけじゃなくて、コンテンツのクリエイションもやってる。たとえば、僕がもっているスケーターネットワークと、ナイキゴルフがもっているゴルファーネットワークをつなげて、スケート業界とゴルフ業界のコラボレーションフィルムを製作してみたりね。ゴルフマーケットを盛り上げるためには、“話題性”も欠かせない要素だから。

E:老舗のゴルフブランドはとくに、若い世代へのアプローチに対して、課題を感じてる。若年層にもゴルフを魅力的なものだと思ってもらって引き込んでいかないと、この先がないって危惧しているの。そういう意味でも、若い子たちに人気のあるスケートカルチャーとのコラボレーションは、大きな意味があったと思う。

B:古くから同じ業界にいると、なかなか新しいことへの挑戦って、受け入れがたかったりするものかと思ったけど、そんなことはないんですね。

S:アメリカでは一時、ボーリングがすごく流行ったけど、いまはもう廃れてしまって、大会も、ショップもどんどんクローズしてる。ゴルフだって何もしなければ、風化してしまうスポーツかもしれないんだよ。だから、ゴルフを心から愛する人こそ、新しいことに寛容でマルボンが描く将来像にも賛同してくれてる。それは、なにもゴルフ業界にいる人たちだけじゃなくて、ゴルフを愛する“企業”も同じ考え。僕がいま請け負っている、若い人たちに向けてゴルフをPRする映像作品は、ある銀行の完全バックアップで製作しているんだ。そういう仲間が、じつはいたるところにたくさんいる。

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B:スティーブンの斬新な発想と、熱意が届いているんですね。

S:これまでの伝統的なゴルフウェアを着ていなかったら「違う・異質」だって思われてしまいがちだけど、ゴルフが心底好きで、プレーに問題がなければ、たとえば今日みたいなラフな恰好をしていたって、受け入れてもらえるんだ。だから、スケートが好き、サーフィンが好き、ってことと同じように、ゴルフが好きだっていうことを、どんどん発信してほしいし、していきたい。それって、新たなムーブメントをつくるようで、とてもエキサイティングなことだと思うよ。

P:僕らもゴルフが大好きで、ファッションも大好きだから、マルボンゴルフの活動には心から共感しています。これはブランドのコンセプトにもつながると思いますが、スティーブンがゴルフをするときのファッションで、心掛けていることは何ですか?

S:あくまでノーマルでいること。 コスプレやユニフォームのようなスタイルじゃなくって、普段着の延長線上でいたいんだ。

B:変に気合いを入れたり、スポーツだからって自分の体型やスタイルに合わないウエアを着るのはやめたいですよね。

S:そうそう、それに、みんな似たような恰好ばかりだよね。僕はあくまで自然な着こなしがしたいんだ。ゴルフが終わってから、どこにでもいける恰好。

P:良い意味で、ゴルフを特別なものとしないというか。身近なものにしておきたい気持ちがそうさせるんですね。

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S:日常の延長線上にある方が自然だし、そういうゴルフライフを送りたい。朝起きて着替えて、朝ごはんを食べて、ゴルフして。もちろん、ファッションは着飾るものでもあるから、たとえばきちんとしたパーティーに行く日があるように、シャツを着る必要があるときは着るし、ルールがあるならそれに合わせてシャツインもするし、ベルトもする。それすらも自分らしく楽しむことが大事だと思う。

▶HOLE3「もっと多くの人にゴルフを楽しんでもらうには?」を読む

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