かつてバンタイプの乗用車や、いかついクロカン4駆は商用車として括られたり、局地的に重宝されるニッチな存在だった。だがファッションと同じくらい、クルマ世界のトレンドも変化する。昨今話題となる新型車の多くが背の高いクロスオーバーSUVであり、ハイブリッド化や電動化との相性も良いことから、その勢いは今後も止まりそうにない。

トレンドはクロスオーバーSUVで間違いない

毎年3月にスイスのジュネーブで開催されるジュネーブ・モーターショーは自動車のトレンドを指し示すことで知られる。だが今あらためて認識するまでもなく、今現在もそして今年リリースされる新型車においても、トレンドの鍵を握っているのはクロスオーバーSUVで間違いない。

カテゴリーの壁を越えて共鳴するといった意味合いを持つクロスオーバーという言葉は様々な分野で用いられているが、クルマの世界ではそれ自体がひとつのカテゴリーとなっている。つまり乗用車タイプとステーションワゴンタイプのクルマ、そして4駆のオフローダーといった既存の車種のいいとこ取りをしたモデルということになる。

クロスオーバーにはSUVというキーワードが追加されることが多い。これは北米発祥のスポーツ・ユーティリティ・ビークルの頭文字であり、その名の通りスポーティでありながら実用性にも優れるという意味合いである。これらの名称にははっきりとした定義がないため乱用されている状況なのだが、結局のところクロスオーバーSUVが盤石の1台であるという事実は疑う余地がないのである。

今年のジュネーブショーでお披露目された新型クロスオーバーSUVは枚挙に暇がなく、今年発売が予定されているモデルだけでも20車種ほども存在するのである。今回はモータリング・シーンに敏感なゴルファーが押さえておくべきニューモデルを紹介しておこう。

SUVの流れがクルマのメインストリームに躍り出たことを証明したのは超高級ブランドが台頭したからである。

ポルシェ カイエンに触発されたこのクラスでは、ロールスロイス カリナンとランボルギーニ ウルスに期待が集まっている。ベントレー ベンテイガの直接的なライバルと言うべきカリナン、その名前は世界最大のダイヤモンドに由来している。ファンタムに代表されるようにロールスロイスのモデルは例外なく巨大で超高級だが、カリナンではそこに4駆システムと走破性に優れた車高と言った要素が加わる。

開発風景が頻繁にスクープされているロールスロイス初のSUVモデルのデビューは今年半ばと予想されている。

乗用車メーカーであるロールスロイスの作品よりも驚かされたのはランボルギーニだろう。スーパー・スポーツ・ユーティリティ・ビークルとランボルギーニが謳うウルスは、これまで同社がリリースしてきたスーパースポーツのSUV版であり、エッジの効いたスタイリングと、圧倒的な動力性能、スポーツ性を兼ね備えたものになる。

パワーユニットは650psを発揮するV8ターボで、インテリアにはスポーティで豪華な4つのシートが装備される。また大地を踏みしめる巨大なタイヤ・ホイールは21インチが標準装着となる。ウルスはすでに発売が開始されており、納車は今年の秋以降になると言われている。

超高級ブランドでゴルフクラブに乗りつけるのは少々気が引けるという方でも、メルセデスAMGやBMW、レクサスのニューモデルは気になるはずである。

メルセデスは長年同じプラットフォームで作り続けてきたゲレンデヴァーゲン(Gクラス)のフルモデルチェンジを敢行する。見た目はこれまでの流れを踏襲したものになるが、アルミボディや独立サスといったギミックが盛り込まれる。

新型Gクラスの最高峰はAMG G63で4リッターV8を搭載する。本邦デビューは秋ごろと言われている。

ラグジュアリーなX7とコンパクトなSUV、X2を予定するBMW

一方BMWはX2、X7を新たに導入する他、X4のマイナーチェンジでクロスーバーSUV市場に攻勢をかける。X2は今年中頃に発表される予定だが、X7のデビューは来年早々となってしまう可能性もある。

レクサスはコンパクトSUV、UXを追加

LX、RX、NXという3台のクロスオーバーSUVをラインナップしてきたレクサスはコンパクトなUXを追加する。SUVとしてはかなり背が低めな都会派の佇まいを見せるUXのデビューは今年の11月と発表されている。

ジュリアで久しぶりのFRセダンをリリースしたアルファロメオは、そのジョルジオと呼ばれるプラットフォームを活かしてステルヴィオを開発している。

もちろんスポーツカーブランドのアルファロメオだけに、510psエンジンを搭載するクアドリフォリオも用意されている。本邦デビューに関しては様々な噂があるが、すでにプレス試乗等も行われているので今年中と考えていいだろう。

レンジローバーに2ドアが登場!?

またジュネーブショーで話題をさらったクロスオーバーSUVの中には、このカテゴリーの創造者でもあるレンジローバーも含まれていた。レンジローバーの2ドア版、SVクーペは原初のレンジローバーが2ドアだったことに因んだモデルで、999台の限定生産となる。

この他にもアウディSUVの旗艦となるQ8やボルボのコンパクト・モデルであるXC40、久方ぶりのモデルチェンジとなるジープ・ラングラー、スバル・フォレスターなど、今年のクロスオーバーSUVシーンは話題に事欠かない。

もちろんここに、現代を代表するモデルであるポルシェ・マカンやカイエン、ボルボXC60、ベントレー・ベンテイガ、フォルクスワーゲン・トゥアレグといったまだまだ伸びしろのある既存モデルが揃っていることも興味深い。

現代はクロスオーバーSUVという大きな括りの中に、スポーツやクロカン、シティムーバーやフルサイズ・ラグジュアリーといったカテゴリーが群雄割拠する状況なのである。

乗り心地や荷室の容量、そしてハンドリングに至るまで性能的な死角がなく、見た目の押しも強いクロスオーバーSUV。今月はゴルフクラブのエントランスでひと際強い存在感を放つ現代の主役にスポットライトを当ててみたい。

SHARE

BRUDER

BRUDER

この記事が気に入ったらいいね!しよう

BRUDER公式アカウントから最新情報をお届けします

LOOKBOOK

BRUDER SOCIAL

Webマガジン”ブルーダー”の
公式ソーシャルアカウント

BACK TO TOP

ページトップへ戻る
閉じる